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地方財政ダッシュボード

福井県鯖江市の財政状況(2020年度)

🏠鯖江市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

長引く景気低迷により全国平均及び県平均が低水準で推移する中、当市も前年度より0.01ポイント増加の0.69となった。全国平均及び県平均は上回っているものの、類似団体内平均値を下回っており、引き続き扶助費が増加することから、徴税対策の強化や広告事業等新たな歳入確保策を講じ、歳入の確保に努めたい。

経常収支比率の分析欄

歳入における地方税の伸びがあったものの、歳出における扶助費の大幅な増加により、経常収支比率は前年度と比べ0.3ポイント悪化し、89.2%となった。全国平均及び県平均を下回っているが、増加し続ける扶助費や物件費など、財政指標悪化の原因となる要素があるため、あらゆる分野における経常的な経費を削減していく等、健全な財政運営を行いたい。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

当市は人口1人当たりの職員数が極めて少なく、全国的な人口減少傾向に反して当市の人口は増加していることにより、全国平均及び県平均を大幅に下回っている。今後も民間委託等を活用し、引き続き人件費・物件費等の抑制に努めたい。

ラスパイレス指数の分析欄

経験年数階層の変動等により、前年度と比べ1.7ポイント下降し、全国平均を下回っている。今後も民間企業、類似団体との均衡を図ることを基本に、給与水準の適正化に努めたい。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成17年度・18年度の2年間、新規採用職員を凍結し、その後の採用も行財政構造改革プログラムおよび行財政構造改革アクションプログラムにより抑制を行ってきた。その後、鯖江市まち・ひと・しごと創生総合戦略の中でも引き続き抑制を行っていることで、全国平均、県平均、類似団体平均のいずれも大幅に下回っている。今後も将来にわたる組織運営の安定化のため、適切な定員管理に努め、人件費総額の抑制を図っていきたい。

実質公債費比率の分析欄

地方債元利償還金の減少により、3ヶ年平均の実質公債費比率は前年度に比べ0.6ポイント改善し、6.5%となった。今後、公共施設等老朽化に伴う施設の更新・長寿命化の工事の増が見込まれるため、元利償還金が増えることも予想されるので、引き続き、実質公債費比率の改善に努めていきたい。

将来負担比率の分析欄

地方債現在高は増加したが、債務負担行為に基づく支出予定額等が減少したことにより、将来負担比率は前年度と同様に将来負担なしとなった。今後も起債発行額を起債元金償還額以下に抑制していく等、地方債残高の減少や財政調整基金等の増加に努めたい。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を大きく下回っている。今後も民営化などの業務改革を進めながら、適正に職員数を管理し、現在の水準を維持していきたい。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、全国平均、県平均を下回っている。会計年度任用職員への移行により物件費から人件費へとシフトしたことから、前年度より大幅に改善した。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均や県平均を上回っている。障害者施設生活支援や児童デイサービスなど、利用者増加などが上昇の要因であるが、上昇を抑えるため、制度改正等の対応策を検討したい。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を下回っている。今後も類似団体平均に比べ極端に悪化することのないよう努めたい。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を上回っている。鯖江・丹生消防組合や鯖江広域衛生施設組合等の一部事務組合への負担金、商工業振興のための補助金等が多額なためである。今後は、一部事務組合の歳出を注視するとともに、所期の目的を達成した補助制度の見直しや事業縮小を行い、補助費等の抑制を行いたい。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、昨年度より1.4ポイント減の16.4%となった。依然として全国平均及び類似団体平均を上回っているため、起債発行額を起債元金償還額以下に抑制するなど、地方債現在高の減少に努めたい。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を下回り、良好に推移している。現在、全国平均、県平均、類似団体平均を上回っている補助費等についても抑制を図り、さらなる高水準を目指したい。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費の住民一人当たりのコストは156,383円で、県平均、全国平均を下回っているが、年々増加している。主な理由として、子育て支援センターの整備に伴う事業費の増で前年度と比べると8.7%増となった。また、教育費の住民一人当たりのコストは図書館・公民館などの施設改修が重なったことにより増加した。また、商工費の住民一人当たりのコストは、新型コロナウイルス対策事業の実施により増加した。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は住民一人当たり524,739円となっている。人件費の住民一人当たりのコストは類似団体平均、県平均、全国平均と比較して例年大幅に下回っており、適正に職員数を管理しているといえる。普通建設事業費の住民一人当たりのコストは、施設改修事業の増により59,525円となり、前年度と比較すると47.9%増加した。また、住民一人当たりのコストが類似団体より上回っている扶助費や維持補修費、補助費等については、制度の見直しや事業縮小等対策することで事業費を抑制したい。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

実質収支は前年度に比べ増加したが、新型コロナウイルス対策のために財政調整基金を取り崩したことから残高が減少し、実質単年度収支はマイナスとなった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

全会計が黒字で推移している。今後、国民健康保険税や介護保険料、上下水道料金等の見直しにより若干の変動はあるものの、同様の構成で推移するものと思われる。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

市債残高の減少や高利子債の償還終了等により、前年度と比べ、元利償還金の額は減少した。それにより、実質公債費比率の分子は、前年度から133百万円減少した。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

平成25年度までに利率の高い起債の繰上償還を実施したこと、市債発行額の抑制を図っていること等により、一般会計等に係る地方債の現在高は減少していたが、令和2年度は大規模建設工事が重なったため、市債残高は増加した。また、財政調整基金、減債基金等の充当可能基金は減少したが、その他の将来負担額も減少しているため、将来負担比率のマイナスを維持している。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)時機を逸することなく新型コロナウイルス感染症対策事業を実施できるよう財政調整基金の取り崩しを行ったため、減少している。(今後の方針)将来の緊急的な需要に対応するため、財政調整基金の維持と、市場公募債の一括償還等に対応するため、減債基金の積立を行うことにより、安定した財政状況を維持する。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金は、新型コロナウイルス感染症対策事業を実施するために取り崩したことにより、前年度と比べ505百万円減の2,878百万円となった。(今後の方針)将来の緊急的な需要に対応するため、財政調整基金を維持することで安定した財政状況を維持する。

減債基金

(増減理由)市場公募債の一括償還のための取り崩しがあったものの、今後の一括償還に備え積み立てを行ったため、前年度と比べ101百万円増の728百万円となった。(今後の方針)市場公募債の一括償還等に対応するため、減債基金の積立を行うことにより、安定した財政状況を維持する。

その他特定目的基金

(基金の使途)公園整備等基金については、市内の公園の整備や管理に必要な資金であり、福祉基金については、心身障害者(児)、要援護家庭、交通遺児、老人や母子家庭の福祉増進、福祉施設等の充実に必要な資金であり、教育振興基金については、教育、文化やスポーツ等の振興、施設等の整備に必要な資金であり、温泉施設整備基金については、市が管理している温泉施設の整備に必要な資金であり、ふるさと水と土保全対策基金については、土地改良施設の維持、強化や、集落共同活動の支援に必要な資金となっている。(増減理由)その他特定目的基金において、取崩は行っておらず、利子分の積立を行った分が増となった。(今後の方針)施設等の老朽化による需要の増加も予想されるため、現在の特定目的基金については出来る限り残高の維持に努めていきたい。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

公共施設や道路等の新設を抑制し、改修・長寿命化を行い使用しているため、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率は高い傾向にある。今後も、公共施設等総合管理計画に基づき、長寿命化を図りながら公共施設等を使用していく。

債務償還比率の分析欄

債務償還可能年数は、類似団体内平均値と比べてやや少ない。市債の発行を抑制したことが、市債残高の減少につながったと思われる。今後も、市債発行額を元金償還額以下に抑え、市債残高の減少に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、平成28年度決算からマイナスとなっており、今後もマイナスのまま推移すると思われる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、市債発行額を元金償還額以下に抑えることで市債残高を減少させ、類似団体内平均値と同水準まで改善した。引き続き、実質公債費比率の減少に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

体育館併設の児童館が多いため、児童館の一人当たり面積は類似団体で最も多くなっている。学校施設や公民館を中心に有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値より高くなっているが、耐震改修を行い施設を長く使用しているためである。今後も、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的に長寿命化を行いながら公共施設の維持管理に努める。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

市内図書館は1館のみであるが、面積が広いため、図書館の一人当たり面積は類似団体内平均値よりも高い傾向にある。体育館・プールの一人当たり面積も類似団体内平均値より高いが、これはスポーツ施設としての体育館のほか、公民館併設の体育館を含んでいるためである。庁舎は、平成25年度に大規模な耐震改修を行い、建て替えを行っていないため、類似団体内平均値よりも有形固定資産減価償却率が高い。今後も、公共施設等総合管理計画に基づき、計画的に長寿命化を行いながら公共施設の維持管理に努める。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から132百万円の増加(+0.2%)となった。有形固定資産については、資産取得が額減価償却を上回ったことにより381百万円増加(+0.6%)しており、なかでも長寿命化事業が多く占めるインフラ資産の変動が大きく、工作物(インフラ資産)は6,833百万円増加している。負債総額は、前年度末から554百万円の増加(+1.7%)となった主な要因は、地方債の発行額が償還額以上の発行となったことで、地方債(固定負債)は994百万円増加(+4.4%)している。資産のうち、有形固定資産が61,756百万円と資産総額の88.2%を占めており、これらの資産は将来にわたり維持管理費用等の支出を伴うものであるから、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の適正な管理に努めていく。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は32,418百万円となり、前年度比9,648百万円の増加(+42.4%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は11,030百万円(前年度比926百万円の増。ただし会計年度任用職員制度導入による物件費から人件費への変更も含む。)、補助金等や社会保障給付等の移転費用は新型コロナウイルス感染症対策のための補助事業が増加したことにより21,388百万円(前年度比8,722百万円の増)となっている。業務費用については、職員数の抑制により、純行政コストに占める人件費の割合は11.3%に抑えられている。一方、純行政コストにおける社会保障給付の割合は20.8%(前年度比477百万の増)、補助金等の割合は41.3%(前年度比8,077百万の増)となっており、高齢化が進むなかで移転費用を抑えるため、今後も補助事業の見直しや介護予防の推進に努めていく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、昨年度と同様に純行政コスト(31,824百万円)が税収等の財源(31,941百万円)を下回ったことから、本年度差額はプラスの117百万円となった。純資産残高は422百万円減少し37,147百万円となった。税収等が限られる一方で社会保障給付等のコストは膨らんでいくため、国県等補助金の有効活用による財源確保と、純行政コストの抑制に努めていく

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支は税収等や国県等補助金などの収入増に対して物件費等の業務費用支出も同程度であったものの、新型コロナウイルス感染症対策による施設等の閉鎖による使用料収入の減や、補助金の増加により283百万円(前年度比2,157百万円の減)、投資活動収支は334百万円(前年度比1,608百万円の増)となった。財務活動収支については、地方債発行額を償還額以下に抑えて地方債残高の減少に取り組んでいるものの、公共施設の長寿命化事業に伴う地方債発行額の増加や前年度からの大型施設改修事業の繰越などにより地方債等償還支出以上の地方債発行となったため+208百万円となったものの、平成30年度末残高と比較すると地方債残高は確実に減少しており、経常的な活動に係る経費は業務収入で概ね賄うことができている。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

非合併団体であることに加え、公共施設の新規整備を抑制しているため、住民一人当たり資産額(101.0万円)および歳入額対資産比率(1.88年)は類似団体平均を下回っている。公共施設の大半は老朽化が進んでおり、今後も修繕や更新のための財政負担が必要となるため、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の長寿命化と適正な維持管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率(53.0%)は類似団体平均を下回っているが、負債の半数近くを地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債が占めている。将来世代負担比率(23.2%)は類似団体平均値を上回っているため、今後も地方債の発行額を償還額以下に抑え、地方債残高を確実に減少させることで将来世代の負担の軽減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コスト(45.9万円)は、類似団体平均を大きく下回っている。職員数の削減に取り組み、純行政コストに占める人件費の割合は12.9%と低く抑えられているが、社会保障給付や補助金等などの移転費用支出が増加傾向にあるため、今後も費用削減に積極的に取り組み、効率的な行政活動に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

地方債の新規発行額を償還額を超えないことを原則としているが、令和元年度からの大型施設改修事業の繰越があったことにより新規発行額が上回ったことにより、住民一人当たり負債額は前年度比0.9万円増加したものの、類似団体平均と若干下回っている。また、基礎的財政収支は▲213百万円とマイナスであり、業務活動収支が165百万円、投資活動収支は▲48百万円となっているが、財政調整基金を取り崩して新型コロナウイルス感染症対策の各種事業を行ったことによる。人件費支出をはじめとした業務費用支出の削減に取り組みを継続することで令和元年度以前のように業務活動収支は黒字化するように今後も費用削減に取り組み、持続可能な財政運営に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率(1.8%)は類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。令和元年度に公共施設の使用料改定および使用料減免団体について住民の理解を得たうえで見直しを行った。今後も受益者負担の適正化に努めるとともに、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化を行うことで経常費用の削減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,