簡易水道事業(法適用) 公共下水道 簡易水道事業(法適用) 国保病院
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中山間地域に位置する本町においては年々過疎化が進み、平成23年度の高齢化率は33.9%と、全国平均の23.1%を大幅に上回る状況にある。高齢化の進行や長引く景気低迷、基幹産業である農林業の不振等による個人所得の減、建設業や小売店の業績不振等により税収の大幅な伸びは見込めず、類似団体を下回る状況にある。町税収入については、特に悪質滞納者に対する財産差押えを増やすなど収納対策の強化に取り組んでいるところであり、町税全体で年間1%の収納率向上を目指し財源の確保に努める。
平成17年度から5年間で取り組んだ「高千穂町集中改革プラン」により、全職種で20人の職員削減を達成するなどし、平成21年度で類似団体を1.7%下回った。22年度は町内全域に光ケーブルを敷設する大規模事業に取り組んだこともあり、経常収支比率は81.4%とさらに低く抑えられた。平成23年度も引き続き人件費をはじめ経常経費の抑制に取り組んだものの、普通交付税の減額、臨時財政対策債の発行可能額が減額されたことで算定式の分母総額が254百万円減額となり、経常収支比率を悪化させる結果となった。
集中改革プランによる職員削減等により人件費が抑えられたことで平成21年度、22年度は類似団体を僅かに下回る結果となった。平成23年度は高千穂町光ケーブルネットワーク事業が本格稼働したことで保守委託料や電柱共架料が純増となったため物件費が増額となった。年々人口が減少していることもあり、人件費・物件費とも縮減させる必要があるが、今後も組織改革や退職者不補充等による定員削減、固定化する委託費の削減対策等に取り組み、類似団体の平均値以下に抑えるよう努める。
給与体系の見直しについては継続的に実施しているが、平成22年度までは類似団体平均値よりやや高い数値で推移している。平成23年度は時限的な国家公務員の給与削減により100を超えており、類似団体との比較では2.6ポイント高い値となっている。なお、国家公務員の時限的な給与改定特例法による措置がないとした場合の参考値は96.7となり前年度を1.2ポイント上回る。今後、より一層の職員手当等の適正化に取り組むことで全国町村平均値を下回る水準となるよう努めていく。
平成17年度から5年間での集中改革プランに基づいた職員数削減により、平成21年度には類似団体平均値以下に抑えることができた。また、平成22年度、23年度も継続して職員数削減に取り組んだ結果、人口千人当たり10.69人と類似団体平均の11.04人を下回った。今後も住民サービスの質の低下を招かないことに留意しながら担当窓口の集約、効率的な人員配置を検討しながら、5年間で10名の削減を目標とし、人件費の削減に努めていく。
平成23年度は、地方債現在高が294百万円減となったものの、平成22年度国調による人口減少により標準財政規模が230百万円縮小したこと等により、実質公債費比率についての変動はなかった。実質公債費比率は平成20年度以降8%台で推移しており、類似団体平均値と比較しても健全な財政状況を維持しているといえる。今後も年間起債額は公債費の範囲を大きく超えることのない範囲で抑制するなど、過度に起債に頼ることのない財政運営に努めていく。
大型起債の償還終了により、地方債現在高は対前年度比で約294百万円の減額となったほか、職員数の減により退職手当負担見込額が減額となったこと等により将来負担額は487百万円減額となった。しかし、平成22年度国勢調査により現住人口が1055人減少し標準財政規模が約230百万円減となったことで、数値に大きな変化は現れない状況となった。今後も後世に重い負担を残さないよう、新規投資事業については慎重に検討し、実施に当たっては少しでも有利な起債を計画的に活用するよう努め、なお一層の財政健全化に取り組む。
人件費については、平成19年度時点で31.9%と類似団体を6.0ポイント上回っていたが、平成17年度からの集中改革プランに基づき定員・給与の適正化、民間委託の推進等に取組んだ結果、21年度には26.9ポイントまで抑えることが出来た。22年度は大規模な光ケーブル整備事業実施により臨時的な人件費が多額であったことで23.7%まで抑えられたが、事業終了により23年度は26.4%となった。今後も定員管理の適正化に努め人件費縮減に取組んでいく。
経常収支比率に占める物件費については対前年度比2.1%増となり、類似団体平均を0.6%上回る結果となった。平成23年度は新たに運用を開始した高千穂町光ケーブルネットワークに関する機器等保守委託料、電柱共架料が純増となったこと等により物件費が増額となった。事務経費については省エネや省資源化の徹底に努めており、委託費等については競争によるコスト削減に努めていく。
高齢化が進む本町においては高齢者福祉サービス費が年々増加傾向にある。また、法改正に伴って障害者福祉サービス費が大幅な伸びとなったこと等により対前年度比0.4%増となり、類似団体を2.1%上回る結果となった。中山間地域に位置し少子高齢化が進む本町においては今後も扶助費の伸びが懸念されるが、手当ての必要性や給付要件の見直しなどを行いながら縮減に努めていく。
その他支出に関する経常収支比率については、平成23年度で類似団体平均を0.7%下回るなど、平均値よりやや低い水準で推移している。特別会計や公営企業会計に対する繰出金については、各会計での収支状況を見極めながら繰出額の精査を行っているが、国民健康保険や介護保険事業については、予防事業に重点を置くことで保険給付額を抑えるなど、普通会計の負担を軽減すべく、なお一層の連携を図ることで歳出の縮減を図っていく。
補助費に係る経常収支比率は平成21年度から類似団体平均を上回る状況にあるが、高千穂鉄道整理基金拠出金の増等が要因の一つである。今後、補助費の縮減に取り組む必要があるが、特に町内各種団体に対しては活動内容や収支内容を精査し、補助額の見直しに取組んでいく。
公債費については大型起債の償還が終わったことで地方債残高は対前年度比294百万円の減となり経常収支比率は0.5%改善した。各種事業の実施にあっては国や県の補助事業を積極的に活用し、起債額を抑制するよう努めている。今後、常備消防署建設や町営住宅建替など大規模事業に伴う大型起債が予想されるが、自主財源の確保や基金の有効活用等も考慮しながら、新規起債の抑制に努めていく。
公債費以外の経常収支比率について、平成23年度は前年度の64.1%に対し6.5%上がり70.6%となった。これは平成22年度の光ケーブル整備事業完了に伴い臨時的人件費の割合が減ったことや物件費が増額となったことに加え、地方交付税や臨時財政対策債発行可能額が減額になったこと等によるもの。今後も継続的な歳出削減を念頭に、最小の経費で最大の効果をあげる行財政運営に努め、類似団体平均値を下回るよう取り組んでいく。
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