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人口減少(前年比-1.52%)や少子高齢化に歯止めがかからないことに加え、地方税収は増加しているものの、財政基盤が弱く、引き続き類似団体内平均値を大きく下回っている。そのため、平成30年度より窓口業務等の民間委託を実施するとともに、第2次日南市定員適正化計画に基づく職員数の削減や、第2次日南市行政改革大綱に基づく歳出削減を徹底すると共に、地方税徴収業務の強化、使用料等の見直し等、自主財源確保に取り組み、財政の健全化を図る。
前年度に比べ2.5ポイント改善したものの、依然として類似団体を上回る状況が続いている。改善の要因としては、退職手当の減に伴う人件費の減、借入抑制等に伴う公債費の減による影響が大きい。今後も、財政構造の弾力性回復のため、事務事業の見直しなどの行財政改革の着実な実行はもとより、市税を始めとした自主財源の確保や経常経費の抑制に努めていく。
人件費、物件費及び維持管理費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体内平均値を上回っているのは、主に人件費が要因(人口千人当たりの職員数が類似団体内平均値と比較して1.35人多)となっている。今後は窓口業務等の民間委託や第2次日南市定員適正化計画に基づく職員数の削減を進め、コスト低減を図っていく。
平成28年度においても、全国市平均を下回る水準となったが、類似団体内平均値よりも高い水準となっている。今後も人事院勧告を尊重しながら、引き続き適正な給与水準を保つとともに、職務・職責・能力をより重視した給与制度への転換を行っていく。
合併後の行政組織を整理している過程にあり、かつ、広い行政区域に対応するため、総合支所・支所・出張所を多数配置している状況にあることから、人口千人あたりの職員数は依然として類似団体内平均値を上回っている。平成30年度から、これまで直営で行っていた学校給食調理業務、資源物回収業務及び窓口業務の一部を民間委託することにしている。今後も「民間にできることは民間に委ねる」という基本原則のもと、行政のスリム化を図りながら定員適正化計画に基づく職員の削減を進める。
日南市中期財政計画に基づく地方債発行抑制による元利償還金の減により、前年度に比べ0.5ポイント改善したものの、依然として類似団体内平均値を上回っている。今後も地方債発行抑制に努め、交付税措置のある有利な地方債借入を行うことにより、実質公債費比率の改善に努める。
地方債残高や公営企業債等繰入見込額の減少により、前年度に比べて2.6ポイント改善したものの、依然として類似団体内平均値より大きく上回っている。今後も、地方債発行の抑制や交付税措置のある有利な地方債借入を行うと共に、定員適正化計画に基づく職員定数の適正化に努め、退職手当負担見込額の縮減を図っていく。また、県内でも最低水準にある基金残高を改善させるため、基金積み増しを検討していく。
人件費に係る経常収支比率は24.4%で類似団体内平均値より高い水準にあるが、昨年比1.6ポイント改善している。これは退職者数の減による退職手当の減が要因であるが、人口千人あたりの職員数は類似団体内平均値より1.35人多い状況である。平成30年度から、窓口業務等を民間委託することにしている。今後も行政のスリム化を図りながら定員適正化計画に基づく職員の削減により人件費の削減を行う。
物件費については前年比0.1ポイント上昇しており、類似団体内平均値を上回り、高い水準にある。平成30年度から窓口業務等の民間委託(物件費)が開始される予定であり、更なる物件費の比率増加が想定されるが、職員数削減による人件費に係る経常収支比率は減少傾向である。今後は、公共施設の整理・統合等による施設維持管理経費の縮減にも努める。
扶助費に係る経常収支比率は、前年度に比べ0.6ポイント減少したが、依然として類似団体内平均値を大きく上回っている。比率が減少した要因としては生活保護扶助費の減やふるさと納税充当による経常一般財源の減が上げられるが、教育・保育施設運営費や障害者自立支援給付費の増加は続いており、今後も硬直化する財政運営の要因と考える。
類似団体内平均値を下回っており、経常収支比率も前年比0.1ポイント改善している。その他の項目に含まれる繰出金・維持補修費のうち介護保険特別会計繰出金・後期高齢者医療療養給付費負担金が減少したのが要因であるが、今後も公共施設の維持管理経費や国民健康保険財政が極めて厳しく、基準外繰出も含めた増加が想定される。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体内平均値を下回っているものの、前年比0.1ポイント上昇している。市単独の補助金・交付金事業の必要性及び妥当性の再検討、終期の設定、事業効果の検証等、計画的な見直しを行っていく。
日南市中期財政計画に基づく地方債発行の計画的抑制により公債費に係る経常収支比率は前年度より0.4ポイント減少し、改善基調が継続している。今後も投資事業の計画的な実施や地方債発行額の抑制に努め、公債費の削減を図っていく。
類似団体内平均値より上回っているが、前年比2.1ポイント改善している。これは主に人件費における退職金の減によるものが要因である。しかし、今後は民間への窓口業務等の委託に伴う物件費の増や、社会保障経費の増大に伴う扶助費の増、公共施設の維持補修費の増が想定されるため、それ以外の経費(人件費の削減、補助金・交付金等の見直しによる補助費等の削減)の更なる歳出抑制に努める。
将来負担比率及び実質公債費比率について、計画的かつ有利な市債発行により公債費の抑制等に努めており、年々改善しているものの、類似団体と比較して高い水準にある。平成27年3月に策定した日南市中期財政計画や定員適正化計画に基づいて、市債発行額を抑制するとともに、職員数及び退職者の状況を見ながら、職員定数の適正化に努め、退職手当負担見込額の縮減を図り、また県内でも最低水準にある基金残高を改善させるため、特定目的基金の積み増しを検討している。
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