交通事業 特定環境保全公共下水道 簡易水道事業(法適用) 公共下水道 漁業集落排水施設 佐世保市立総合病院
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本市の財政力指数は0.52であり、県平均0.39、全国平均0.51は上回っているものの、類似団体平均0.80を大きく下回っている。これは、人口減少や高齢化等により、人口1人当たりの地方税収入が少ないこと、基準財政収入額が小さいことに加え、合併により市域が広まったことなどで基準財政需要額が大きくなっていることによるものである。今後、合併算定替は段階的に縮小される見込みであり、恒常的な財源不足に陥ることが見込まれるため、「第6次佐世保市行財政改革推進計画」に基づき、定員管理の適正化、選択と受益者負担を前提とした行政サービスの提供、税等徴収率の向上など、行政運営の効率化、財政基盤の強化を進める必要がある。
本市の経常収支比率は91.5%であり、昨年度より0.3%上昇し、やや悪化している状況である。高比率化する要因の1つは、財政力指数でも示したとおり、自主財源の乏しさにあり、それゆえに経常一般財源の多くを、普通交付税に頼っているところにある。今後は、人口減少による税収減、高齢化の進展による社会保障関係費の増に加え、合併による財政支援措置の段階的終了により、財政構造の硬直化が進むことが予想されるので、歳入の更なる確保、歳出の更なる削減が必要となり、職員数の削減、施設の統廃合や民営化、事務事業の見直しなどによる歳出削減を図り、財政の硬直化抑制に努める。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、人件費・物件費が要因となっている。本市は保健所や港湾、広域消防などの業務があることや、平成17年、18年及び22年に市町合併を行っており、人口千人当たり職員数が類似団体と比較して多く(本市7.90人、類団5.92人)、公共施設の人口一人当たり面積も類似団体と比較して多い(本市4.7㎡、類団3.2㎡)状況である。今後は「第6次佐世保市行財政改革推進計画」に基づき、定員管理の適正化を図ることで、人件費を抑制するとともに、市有財産の再編・統合を進めることで、公共施設の整理縮小及び公共施設の維持管理にかかる物件費、維持補修費の削減に努める。
全国市平均と比較すると、今年度は昨年度と同様0.5ポイント高となり、類似団体との比較では、こちらも昨年度と同様0.6ポイント低い状況である。今後も国、他都市の動向等を勘案しながら給与の適正化に努める。
保健所設置市であること、消防業務を市直轄で行い近隣市町の消防業務も受託していることなどの制度的な要因に加え、市域が広いため支所等を17か所設置していることなどの地域独自の事情のため、職員数が多くなっている。今後は、行財政改革推進計画に基づき、施策・事務事業の内容及び手法の見直し、職員の退職不補充等を行うことにより段階的に職員数を削減し、平成33年4月1日現在で1,930人(普通会計部門)を目指し、定員管理の適正化に努める。
昨年度から1.5ポイント低下。類似団体平均、全国平均、県平均をいずれも下回った。これは、財政運営方針として市債発行額が元金償還額を上回らないようにしていること(実質的なプライマリーバランスの黒字化)が要因である。今後も地方債の発行を抑制するとともに、市債を活用して実施する投資的事業については、後年の財政負担を考慮し、財政措置の高い有利な市債を活用するなど計画的な財政運営に努める必要がある。
前年度との比較においては、皆減となり好転している。これは、財政運営方針として市債発行額が元金償還額を上回らないようにしていることにより市債残高が減少したこと、退職手当負担見込み額が減少したこと、債務負担行為に基づく支出予定額が計画どおり減少し、ゼロとなったことが主な要因である。自主財源に乏しい本市において、公共施設の整備に必要な財源として地方債を多く発行していることや、平地の少ない地勢上、下水道の設備投資に多額の費用がかかることで各々大きくなっているものであるが、「実質的なプライマリーバランスの黒字化(元金償還額以上に地方債を発行しない)」を原則として財政運営を行っており、地方債残高は今後も減少に努める。
平成28年度から0.8%増の24.7%となっており、県平均、類似団体平均より高い状況となっている。増加の主な要因は歳入経常一財の減によるものである。今後とも行財政改革の推進により、人件費の抑制に努める。
物件費は、平成28年度から0.3%増の15.5%となっており、全国平均、県平均及び類似団体平均より高い状況となっている。増加の主な要因は歳入経常一財の減によるものである。物件費の増加は、経常収支比率の大きな要因となるため、今後、公共施設の再編を進め、施設維持管理経費等、経常的な物件費の縮減に努める必要がある。
平成28年度から0.6%上昇し、15.2%となり全国平均及び県平均より高く、類似団体平均と同様の状況となっている。増加の主な要因としては、歳入経常一財の減によるもの、子ども・子育て支援新制度による私立保育所等運営費の増や障がい者介護・訓練等給付費等の増が挙げられる。今後も高齢化社会に伴う民生費全般の扶助費の増加などが予想されるため、健全な財政運営の確保に努める。
平成28年度から0.4%増加し、13.5%となり、全国平均、県平均を上回っている状況である。平成28年度から増加した主な要因は、歳入経常一財の減によるものが大きいが、道路・橋りょうの維持補修費が微増したことが挙げられる。繰出金については、各特別会計においては事務費削減、保険料の適正化に努め、財政健全化を図っていく。
平成28年度から0.4%増の5.5%となっており、類似団体等の平均を大きく下回っている。平成29年度の増要因としては、歳入経常一財の減によるもの、下水道事業への繰出金の増によるものが大きい。平成21年度に補助金等見直しガイドラインを作成し、補助金交付の適正化を図っているが、今後も交付要綱の見直しによる経費縮減や、公営事業会計等の繰出(補助)先の財政状況の把握や健全化を図り、歳出抑制に努める。
平成29年度は、前年度から2.2%減の17.1%となり、全国平均、類似団体平均を上回っている。これまでの大規模事業の実施によるものが要因であり、市債発行額を元金償還金の範囲内とする基本方針を継続するとともに、実施事業の厳選とコスト意識の徹底により、公債費負担の軽減を図っていく。今後、起債を発行する大型事業を予定しており、公債費の動向には注視していく。
公債費を除く経費にかかる経常収支比率は、類似団体平均、全国平均を下回っている。これは言い換えれば、公債費が占める割合が大きく、経常収支比率を押し上げる要因となっていることがうかがえる。今後とも、市債発行額を元金償還金の範囲内とする基本方針を継続し、公債費負担の軽減を図っていかなければならない。ただし、公債費以外の項目がそれぞれ微増となり、前年度から2.5ポイント増加しているため、今後もその抑制に努めなければならない。各項目の微増の要因は歳入経常一財の減によるものが大きいため、歳出の削減と合わせて、歳入経常一財の確保が課題である。
(増減理由)財政調整基金において、総合病院の地方独立行政法人化に伴う退職手当負担金の立替による取り崩しの影響で減、過疎地域自立促進特別事業基金において、企業立地奨励事業へ取り崩したことにより減となったものの、福祉基金において、篤志家からの寄附により増、施設整備基金において、後年度の公共施設の更新整備等に備えた計画的な積み立てを行ったことで、基金全体としては微増となった。(今後の方針)財政調整基金と減債基金から公募債一括償還などの特殊要素を除いた実質的な残高が、標準財政規模の10%以上を維持できるように努めている。施設整備基金では、今後策定される公共施設の再編に関する実施計画に基づき、計画的に運用していく。
(増減理由)平成28年度は、総合病院が地方独立行政法人となり、一時的に退職手当負担金の立替をうため取り崩したものの、土地開発公社の解散に伴う出資金の返還や、地方創生事業の一般財源を積み立てたことにより増となった。平成29年度は、地方創生事業の一般財源などを積み立てたものの、総合病院の地方独立行政法人化に伴う退職手当負担金の立替による取り崩しが上回り減となった。(今後の方針)財政調整基金と減債基金から公募債一括償還などの特殊要素を除いた実質的な残高が、標準財政規模の10%以上を維持できるように努めている。
(増減理由)現在基金の増は、条例積立と運用益によるものである。(今後の方針)財政調整基金と減債基金から公募債一括償還などの特殊要素を除いた実質的な残高が、標準財政規模の10%以上を維持できるように努めている。
(基金の使途)合併市町村振興基金:地域住民の連帯の強化及び地域振興等に資する事業施設整備基金:施設の整備を推進し、市民の安全及び行政サービスの向上に資する事業ふるさと佐世保元気基金:恵まれた自然とともに市民が元気で輝くまちづくりに資する事業(増減理由)平成28年度は、施設整備基金において、本庁舎のリニューアル事業等に充当した一方、将来の公共施設の更新整備等に備えた計画的な積み立てを行い増となった。また、ふるさと納税寄附金を原資とするふるさと佐世保元気基金において、寄附金の増に伴い増となった。平成29年度は、施設整備基金において、前年度と同様の理由により増となった。また、合併市町村振興基金において、地形情報(市基本図)管理事業等に充当し、減となった。(今後の方針)施設整備基金:今後策定される公共施設の再編に関する実施計画に基づき計画的に運用していく。ふるさと佐世保元気基金:寄附者が寄附の際に選択された4つの活用方法に沿った運用を行う。
当市の有形固定資産減価償却率については類似団体と比較して緩やかに上昇しており、これは当市が保有する公共施設のうち、減価償却年数が長期に及ぶものが多く、緩やかな推移で減価償却するためである。当市では、平成26年度に策定した「佐世保市公共施設適正配置・保全基本計画」に基づき、老朽化した公共施設への対応として、長期的な有効活用を図るための長寿命化。施設機能の集約化・複合化、廃止等の適正配置の検討。点検・整備等による劣化状況の把握から改修につなぐ仕組みの構築等を進めており、今後改善に努めていく。
将来負担比率は、財政運営方針として市債発行額が元金償還額を上回らないようにすることで市債残高が減少したことや、企業債の残高減少に伴い公営企業繰入見込額が減少したこと、債務負担行為に基づく支出予定額が計画通り減少していることなどにより低下しており、平成29年度決算では数値なしとなった。一方、有形固定資産減価償却率はやや上昇傾向にあるものの、耐用年数が長期の固定資産が多いことから類団と比べると類似団体平均を下回っている。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、更新需要と将来負担のバランスを図り計画的に老朽化対策等に取り組んでいく。
実質公債費比率は、類団と比較するとやや高いものの、年々その差は小さくなってきている。将来負担比率は、類団と比較すると低くなっており、これは上述のとおり市債発行額が元金償還額を上回らないように財政運営方針を定めていることによる。実質公債費比率についても、今年度は債務負担行為額が減少したことや基準財政需要額に算入する公債費が増加したことなどにより前年比1.5%下がっており、将来負担比率も数値なしとなったため、今後さらに低下してくると想定される。
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