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長引く景気低迷による市税収入の減収などから、平成26年度も前年度に引続き交付団体となり、単年度指数は3年連続で1.0を割り込んだ。3か年平均も昨年度に引き続き0.99となり低下傾向にあるが、類似団体の中では上位を維持している。今後、人口減少等により市税収入をはじめとする自主財源の維持が困難になるため、企業誘致など都市活力の再生に係る取組による市税収入の確保や経費削減等により、財政基盤の強化に努める。
法人市民税法人税割の増(前年対比+13.2%)及び家屋に係る固定資産税の増(+3.1%)により、市税収入が増(+0.9%)となったことや、地方消費税交付金の増(+20.9%)により経常一般財源等は増加した。一方、退職者数の減に伴う退職手当の減(-25.5%)、公共下水道事業会計補助金の減(-63.7%)、市債償還完了等による償還元金の減(-4.1%)などにより経常的支出が減少し、経常収支比率は2.1ポイント減少した。類似団体との対比では、依然として上位に位置しているが、事業の精査等により物件費など経常的支出の抑制に努める。
人口が減少する一方、富士宮市との共同電算化事業の実施、定期予防接種事業において水痘・高齢者肺炎球菌ワクチンを追加したこと等に伴う物件費の増により、人口一人当たりの決算額は前年対比で5,414円の増加となった。引続き全国平均は下回っているものの、静岡県平均から32円、類似団体の平均を7,839円上回っているため、事業の精査や民間委託の推進などによる人件費・物件費等の抑制に努める。
平成25年度に実施した給与減額改定により、大幅に低下したが、類似団体の比較では、平均に対して2ポイント高い状況である。国基準による地域手当の調整も実施しているが、引続き国の給与改定等を踏まえ、更なる給与の適正化に努める。
職員数は、退職者数が前年度に比べ少なかったことが影響し、0.04人増加している。類似団体の比較では、平均に対して0.65人多いため、依然として下位に位置している。引続き、定数管理の徹底や組織の見直しなどにより、効率的な業務執行と適正な人員配置に努める。
既往債の元利償還金の大幅な減により、平成26年度単年度の比率が低下(前年比-2.3ポイント)したため実質公債費比率は前年比1.1ポイント減少した。今後、平成27年度までは元利償還金が減少するため、数年は同様の傾向になるが、以降、大規模投資的事業等の実施により大幅に上昇する見込みであるため、事業の精査や国県制度等の活用などによる発行額の抑制と最適な借入を行う。
公害防止事業債及び減税補填債の償還費の減少などにより、地方債残高等に係る基準財政需要額見込額が減少(-4.0%)したため将来負担比率は5.2ポイント増加した。今後、予定している大規模投資的事業の実施により、一時的に市債残高は増加する見込みだが、事業の精査や国県制度の活用等により、市債発行額を極力抑制する。
定年退職者の減による退職手当の減少により、前年度に比べ0.9ポイント減少した。退職手当の影響が大きいとはいえ、類似団体平均を0.7ポイント下回っているものの、静岡県平均を0.5ポイント上回っており、経常経費における人件費の割合が大きいため、今後も定数管理の徹底や給与の適正化により人件費の抑制に努める。
これまで民営化の推進や指定管理の見直し、システムのリース延長などによる経常経費の削減に努めてきたが、前年度から引き続き、富士宮市との共同電算化の本格実施等により、前年度に比べ0.3ポイント増加した。類似団体平均よりも1.1ポイント、静岡県平均よりも0.3ポイント下回っているが、引続き事務事業の見直しなどにより経費削減を図る。
類似団体平均に比べ3.8ポイント下回っているものの、臨時福祉給付金や対象者等増による障害者自立支援給付費の増などにより前年度に比べ0.3ポイント増加した。扶助費は、高齢化に伴い、今後も増加が見込まれるため、特に市単独事業の精査など適正な扶助のあり方について見直しを行う。
類似団体平均と比較して1.9ポイント下回っているが、前年度との比較では0.4ポイント増加している。これは介護保険事業及び後期高齢者医療事業の給付に係る繰出金が増加したためで、これらは今後も増加していくことが見込まれるため、定期的な保険料の見直しや事業の精査などにより、繰出金の抑制に努める。
平成24年度に実施した公共下水道事業の企業会計移行に伴い割合は高まっているが、本年度は公共下水道事業の負担金の減により、前年度に比べ1.4ポイント減少した。静岡県平均と同じ値ではあるが、類似団体平均よりも0.4ポイント上回っており、引続き定期的な補助金の見直しを実施するとともに、特に企業会計に対する支出の増減が大きく影響するため、収支改善による安定的な企業経営に努める。
過年度の市債の償還完了や新規借入の抑制により地方債残高の圧縮に努めてきたため、元利償還金は減少傾向にあり、前年度に比べ0.8ポイント減少し、類似団体平均を3.9ポイント下回っている。今後、大規模投資的事業に伴う借入により大幅に市債残高が増加する見込みであるが、引続き起債額及び借入条件等の見直し検討を行うとともに、市債の適正管理に努める。
物件費や扶助費等の増があったものの、補助費や人件費の減により、前年度に比べて1.3ポイント減少した。静岡県内平均よりも0.9ポイント下回っており、類似団体の中では引続き上位に位置している。今後も各経費において適正な執行管理を行い、経常経費の削減に努める。
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