地域において担っている役割
岐阜県東濃地域の基幹病院として近隣の医療機関等との役割分担・連携のもと、3次救急を担うとともに、NICU、地域周産期母子医療センター、精神科病棟、結核病棟、感染症病棟、緩和病棟を有し、また地域がん診療連携拠点病院として高精度放射線治療センターを整備するなど、地域で必要とする高度急性期・急性期を対象とした医療の提供を果たしています。
経営の健全性・効率性について
●経常収支比率・医業収支比率・累積欠損金比率連続黒字を確保し支払能力に問題はないです。施設更新等に充てる資金も確保できています。●病床利用率今年度は平均値と比較して大きく上回っております。引き続き効率的な病床稼働等を行います。●入院患者・外来患者1人1日当たり収益入院収益は平均値以上の収益となっていますが、外来収益は平均値より698円低くなっています。増収に向けて努力していきます。●職員給与費対医業収益比率平均値を下回る比率を確保しています。引き続き病床数に見合う職員配置等に努めます。●材料費対医業収益比率平均値以下であり、特に問題はありません。引き続き薬価等の償還価格の算定に努めます。
老朽化の状況について
●有形固定資産減価償却率平均値より低い率です。中央診療棟は35年以上経過し施設の老朽化が進んでいるため、比率は増加傾向です。平成29年度に策定した更新計画に基づき、中央診療棟の更新を進めていきます。●機械備品減価償却率平均値と比較して、6.8ポイント高くなっています。今後は、耐用年数を経過する医療機器が増大していきますが、更新計画に基づき、優先度を考慮した更新を行っていきます。●１床当たり有形固定資産基幹病院としての役割を担うため、施設の状況を考慮すると、更なる整備が必要な状態です。資金及び劣化状況を判断したうえで、優先度の高いところから計画的な整備を行っていきます。
全体総括
当病院事業は、現状では経営の健全性を確保しています。当面は人口が減少する一方、後期高齢者の増加の影響がありますが、老朽化・狭隘化した中央診療棟の建て替えを進めるなどにより、十分な役割・機能を発揮することを目指します。併せて収益も、国の医療制度改革や診療報酬改定等に迅速な対応をし、効果的な病床管理、医療機器の効率的な活用、ＤＰＣの推進等をしていきます。費用も、材料費の節減や多様な契約手法の導入などによる費用削減をしていきます。今後も、岐阜県地域医療構想（平成28年7月策定）及び岐阜県保健医療計画に基づき、東濃地域の基幹病院として、近隣の医療機関との役割分担・連携の下、高度・先進医療、急性期医療、政策医療等の県民が必要とする医療を提供していきます。
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