信濃町：信越病院

地域において担っている役割

山間僻地で民間医療機関の立地が困難な過疎地における医療及び介護の提供。救急・小児などの不採算に関わる医療の提供。高齢化が進み長野市内まで移動が困難な患者への医療の提供。観光で来られた方で、突発的な病気に対応するための１次医療の提供。

経営の健全性・効率性について

病床稼働率は平均値を上回っていますが、療養病床を含めた稼働率であり、一般病床のみで計算すると平均値を大幅に下回っている状況です。また、外来単価につきましては、リハビリ患者が増えている事から単価が年々減少しています。そのため、医業収益が減少傾向であり、また、職員については中途採用が多いため職員給与費が高いことから、職員給与比率も高い状況となっています。材料費についても現状では平均値を下回っておりますが、患者数が多くなった場合どの様に変化するか不明なため、引き続き経費削減に努める必要があります。病院の運営を安定させるためにも、外来患者の獲得及び入院患者数の向上について、早急に院内で検討する必要があります。

老朽化の状況について

大型の検査機器については平成２６年度に入替えを行ったことにより、器械備品減価償却率は平均を大幅に下回っております。また、全体の減価償却率では平均値とほぼ同程度なっておりますが、増改築を繰り返していることによる結果であり、建物として一番古い病院本体は昭和４６年に建設されており、老朽化が激しい事から、この山間僻地の当地において医療を継続的に提供するためにも、今後何らかの対策を講じなければなりません。

全体総括

患者数については、社会的要因による減少もありますが、患者獲得、収支改善を目的として、病院の経営状況についてスタッフ全員が認識するよう毎年度報告すると共に、病院の今後の在り方について経営層で検討を行って頂き、方向性を定め、それを実現するための取り組み等を実施し病院改革を進めます。また、当地で生活する高齢者や乳幼児、また、観光などで訪れる方の医療を、今後も継続的に提供できるよう、老朽化が著しい病院本体について、今後どの様にするか何らかの対策を講じるよう検討を進めます。