経営の健全性・効率性について
経常収支比率は91.51%、累積欠損金比率は0%ですが、経費回収率は100%を下回っています。使用料で経費を回収できておらず、一般会計の繰入金で補てんしている状況にあります。流動比率は100%を上回っているため、短期的な債務に対する支払能力はあると言えます。減少傾向にある要因としては、企業債の元金償還金による流動負債の増加だと考えられますが、企業債残高対事業規模比率が減少傾向にあることから、企業債の償還は順調に進んでいると考えられます。汚水処理原価は前年度に比べ増加しております。施設利用率は人口減少や節水機器の普及等社会情勢の変化により、計画と現状にかい離が発生し、処理能力に余剰が生じています。水洗化率も含め、経営分析表全般の結果として、水洗化人口が50人程度であり、人口変動の影響を受けやすい地域であるため前年度との変動が大きくなってしまいます。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は増加傾向にありますが、管渠については法定耐用年数を迎えていないため、管渠老朽化率は0%であり、管渠改善率も0%となっています。
全体総括
供用開始から20年を超え、施設の更新費用や修繕費用の増加が懸念されるとともに、地理的な条件から、統合をすることが難しい処理場であるため、今後も単独で稼働していく事が想定されますが、前述のとおり、水洗化人口が50人程度で使用料収入も限られますので、内部留保を活用しながら適切な施設の維持管理に努めていきます。