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財政力指数は、上越火力発電所の稼働による償却資産の増などにより、市税が増収したことで、単年度では前年度と比較して0.05ポイント上昇し、3か年平均でも0.02ポイント上昇したが、依然として類似団体の中でも下位に位置しており、自立的かつ自主的な財政運営を行うための財政基盤の強化が喫緊の課題となっている。第5次行政改革大綱及び行政改革推進計画に基づく効率的かつ効果的な行財政運営を実践するとともに、市税等の徴収活動の強化や未利用土地の売却を始めとする財産の有効活用などによる自主財源の確保に努めることにより、財政基盤の強化を図る。
経常収支比率は、比率を算出する際の分子において、第三セクター等改革推進債の償還が始まり、元利償還金が前年度に比べ増加したこと、さらに分母において、市税が増加したものの、普通交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な普通交付税額が減少するなど、全体で減少したことから、前年度と比較して1.9ポイント増加した。実質的な普通交付税の合併特例措置の段階的縮小が平成27年度以降から始まることから、比率の悪化が想定される。毎年度の予算編成段階及び執行段階での継続的な経費削減に取り組むとともに第5次行政改革大綱及び行政改革推進計画に位置付けた公の施設の再配置などの将来負担の軽減を図る取組や、歳入面においても財産の有効活用等による自主財源の確保に努めていく。
市町村合併に伴い、職員数及び公共施設数が大幅に増加し、人件費や施設の維持管理費に多額の費用を必要としているため、類似団体中最下位の状況にある。少雪による除排雪経費の減少、国の要請等を踏まえた給与減額措置による人件費の減少などにより、全体では減額となった。第5次行政改革大綱及び行政改革推進計画に位置付けた個別計画に基づき、適正な職員配置や公の施設の再配置などの具体的な取組を確実に推進し、経費削減に努める。
国の要請等を踏まえた給与減額措置の実施に伴い、前年度と比較して8.0ポイント下回っており、全国市平均との比較では0.5ポイント、類似団体平均との比較では、1.8ポイントそれぞれ下回った状況にある。今後、昇任・昇格基準の厳格な運用を図るほか、各種手当の見直しを行うなど、より一層の給与水準の適正化に努める。
類似団体と比較し、市町村合併による広大な市域と広範囲にわたる人口分布の状況を踏まえて行政運営を行う中、人口千人当たりの職員数を0.08人削減した。今後は、必要な業務量の精査を継続し、組織運営の効率化・スリム化及び年齢構成の偏りを補正するための取組等を進めて、定員適正化計画で掲げた職員数の数値目標を実現する。
第三セクター等改革推進債の償還が始まったことに伴う元利償還金の増加により、単年度では、前年度と比較して0.82ポイント増加したことから、3か年平均となる実質公債費比率についても0.3ポイント上昇した。本比率の算定要素となる標準財政規模に含まれる普通交付税の合併特例措置の段階的縮小が始まる平成27年度以降には、比率の悪化が想定されることから、引き続き元利償還金に普通交付税措置のない市債である退職手当債の発行を行わないなど、後年度負担の軽減に努める。
将来負担比率は、比率を算出する際の分子である地方債現在高の減少と公債費に準ずる債務負担行為の繰上返済による支出予定額の減少、及び充当可能基金が増加したことにより、前年度と比較して8.3ポイント減少したが、第三セクター等改革推進債の元利償還額が他団体より多額であることから、類似団体平均値を大きく上回っている。本比率の算定要素となる標準財政規模に含まれる普通交付税の合併特例措置の段階的縮小が始まる平成27年度以降には、比率の悪化が想定されることから、引き続き地方債残高の削減に向けた取組などを推進する。
定員適正化計画に基づき、職員数の適正化(前年度比-20人)を図り、適正な給与水準の確保と退職者補充の減員に努めるとともに、国の要請等を踏まえた給与減額措置により、職員給等を減額したが、定年退職者の増員(前年度比+28人)により、退職手当が増加したことで前年度と比較して0.5ポイント増加した。今後も、定員適正化計画に基づく簡素で機能的な組織体制の更なる構築に向け、一層の人件費の抑制に努める。
電気料金改定による施設管理費の増加及び生ごみのリサイクルを民間処理施設で行う資源物分別収集委託を進めたことにより、前年度と比較して0.5ポイント増加した。引き続き、施設の統廃合などによる維持管理経費の削減や、各種委託料を含む経常的な事務事業の見直しを図り、経常コストの削減に努める。
児童手当に所得制限が導入されたことにより、全体の割合は前年度比で0.1ポイント減少し、類似団体中最上位となった。しかしながら、生活保護費を含む扶助費は、制度改正、景気動向や雇用状況などの影響により、今後も増加する見込みがあることから、国等の動向に注視しつつ、自立支援や受益者負担の観点から、給付制度全体の適正な見直しを図っていく。
その他経費のうち、最も大きな割合を占めている繰出金について、下水道特別会計、農業集落排水特別会計における地方債元利償還額が減少したことで、前年度と比較して0.2ポイント減少した。また、維持補修費について、少雪による市道除排雪経費の減少により、前年度から1.0ポイント減少したが、投資及び出資金・貸付金が上越地域水道用水供給企業団の解散に伴い、ガス水道局に承継した出資分の増加により、0.3ポイント増加したことで全体では0.8ポイント減少したが、類似団体平均を大きく上回っている。
国の要請等を踏まえた給与減額措置により、上越地域消防事務組合の人件費が減少したことに伴い、一部事務組合負担金が減少し、前年度と比較して0.1ポイント減少した。各種団体への補助金については、公費投入の意義、事業効果、補助団体等の運営及び決算状況などを精査しながら、必要性や補助率などを十分に検証し、適正化を図る。
前年度に発行した第三セクター等改革推進債の元利償還が始まったことから、前年度と比較して1.9ポイント増加している。市町村合併により旧13町村の地方債を引き継いだことなどから、類似団体と比較して公債費に係る経常収支比率のポイントは高い状態が続いていおり、今後も市債残高の削減に努めていく。
類似団体に比べ経常収支比率に占める公債費の割合が大きく、これに伴い公債費以外の経費については、類似団体平均を下回っているが、人口1人当たり人件費・物件費等決算額が最下位であるなど、市町村合併のスケールメリットを活かす抜本的な対策が進んでない状況にある。簡素で機能的な組織体制を構築し、定員適正化による人件費を抑制するとともに、公の施設の統廃合を含む再配置を進めるなど、引き続き経常的経費の縮減に努める。
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