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類似団体の多くを占める三大都市圏の特例市と産業構造が異なり、歳入に占める自主財源の割合がそれほど高くないことや、特例市中3番目に広い市域を有することにより行政経費が割高であることから、指数は類似団体内では低い水準にある。引き続き、行政経費の見直しと市税徴収率向上等による自主財源の確保に取り組み、財政基盤の強化に努める。
歳入面では、前年度と比較すると、市税が0.8%増、地方交付税が2.7%減、臨時財政対策債が3.3%減となり、総額で0.7%減となった。一方、歳出面では、職員数の削減により人件費2.2%減、予防接種事業及び妊婦健康診査事業の制度変更に伴い物件費が9.3%増、除排雪経費の減により維持補修費が7.1%減となり、総額で1.5%減となった。経常収支比率は0.7ポイント良化し、類似団体平均と同水準にあるが、引き続き税収の増に努めるとともに、行政経費の徹底した見直しを行い、経常経費の節減を図る。
職員数の削減による人件費の減少や、除排雪経費の減による維持補修費の減少などにより、前年度より2,066円減少した。一方、依然として類似団体平均より高い水準であることから、今後も定員の適正化や施設の計画的な保全などに取り組み、経費の節減を図る。
国が給与構造改革に着手する前から独自の給与適正化を進めてきたことにより、ラスパイレス指数は平成16年から100を下回る状況が続いており、ここ数年は類似団体内でも低い数値となっている。平成23年及び平成24年の数値は100を超えているが、これは国家公務員の時限的な削減が要因であり、この措置がなかった場合の数値はいずれも100を下回るものである。引き続き国の取り扱いを基本とし、地域の状況を勘案し適正な給与運用に努める。
平成17年度から平成21年度にかけて、定員適正化計画に基づき人員削減を行ってきたが、類似団体内では多いため、計画終了後も引き続き定員の適正化に取り組んでいく。普通会計部門においては、平成17年4月1日から平成26年4月1日までに369人削減した。今後も事務の見直しや委託化の推進により、定員の適正化を進めていく。
起債を活用した公共事業に積極的に取り組んできたことや、中越大震災等の災害復旧事業により、元利償還金の額が多くなっている。このため、類似団体中では高い率となっているが、交付税措置のある有利な起債を選択してきたため、基準財政需要額に算入される元利償還金も増加している。この結果、前年度に対し0.8ポイント低下した。引き続き、起債を活用する際は、交付税措置のある有利な起債の選択を図っていく。
将来負担額の内訳として、一般会計等に係る地方債の現在高が多いが、起債にあたっては、合併特例債や災害復旧費など交付税措置のある有利な地方債を選択しており、将来負担額が過大とならないよう配慮している。また、前年度からは、主に下水道事業会計の地方債残高の減少に伴う公営企業債等繰入見込額の減少などにより、12.5ポイント低下した。引き続き、後世代へ過度の負担とならないよう健全財政の堅持に努める。
長岡市行政経営改革プランに基づく委託・民営化を進めるとともに、定員適正化計画を策定・推進することにより職員数の削減を行ってきた。給与面においても独自の給与適正化、並びに給与構造改革を推し進め、特殊勤務手当をはじめとした各種手当の大幅見直しや給与水準の引き下げを行ってきた。この結果、人件費に係る経常収支比率は、類似団体の平均を下回る結果となっている。なお、今後も引き続き多方面からの取組みを進め、さらなる人件費の削減に努める。
予防接種事業及び妊婦健康診査事業の制度変更や、施設の管理運営業務の委託・民営化の推進により、前年度比1.4ポイント増加した。類似団体平均と同水準にあるが、引き続き行政経費の節減等に取り組み、物件費の増加を抑えるよう努める。
対象となる児童数の減少により児童手当が減となったが、未満児保育の増に伴う臨時職員の増員、子どもの通院助成の対象拡大などにより、前年度比0.1ポイント増加した。扶助費は当面増加傾向が見込まれることから、資格審査の適正化等を通じて、増加の抑制を図る。
下水道事業の企業会計への移行に伴う繰出金の減少、除排雪経費の減に伴う維持補修費の減少により、前年度比6.5ポイント減少した。類似団体平均と同水準にあるが、引き続き各会計において健全財政に取り組み、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
下水道事業の企業会計への移行に伴い、下水道事業会計に対する繰出金の取扱いが繰出金から補助費等に変更になったことにより、前年度比5.0ポイント増加した。類似団体平均と同水準にあるが、今後も補助金・負担金の効果を検証しながら、交付の妥当性について判断していく。
10市町村と合併し、新市建設計画に基づき合併特例債を活用した各種事業を推進しているため、類似団体平均より高い水準である。また、中越大震災や豪雨災害などの大規模災害が続いたこともその要因である。なお、合併特例債など交付税措置のある有利な起債を選択してきたため、公債費総額の5割程度は交付税措置されている。
類似団体に比べ公債費の占める割合が高いため、公債費以外の経費は平均より低い水準となっている。定員の適正化や行政経費の見直しに継続して取り組み、経常経費のさらなる節減に努める。
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