地域において担っている役割
寒河江市立病院は、休日・夜間の診療や救急医療の提供など、地域医療に大きな役割を果たしている。平成31年4月からは3つの病棟を2つの病棟に再編、病床数を125床(急性期78床・回復期16床・療養31床)から98床(急性期56床・回復期26床・療養16床)へ削減し、経営の効率化を図っている。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率が100%を下回っている年度がほとんどであるが、取り組みの成果が見え始め、経営は改善に向かっている。多くの指標において、平成30年度までは平均値から大きく乖離しているものが多かったが、令和元年度は125床から98床に病床削減したことにより病床利用率が大きく改善。医業収支比率や入院患者1人1日当たりの収益は平均値を超え、収益は確実に改善に向かっている。ただし、職員給与費は年齢構成により高止まりし、経営を圧迫している。今後数年は続く見込みだが、計画的に解消を図る。
老朽化の状況について
昭和48年に建設が完了し、令和2年度末で築47年となった。老朽化が進み、修繕費が嵩んでいる。地域医療構想調整会議等の方向性を見守りながら、建物・医療機器ともに最低限の維持補修につとめる。
全体総括
繰入金を縮小するため、療養病床から地域包括ケア病床への転換により入院収益の改善を図っていく。令和元年度は取り組みの成果が表れ始めた。施設の老朽化に対しては最低限の設備投資により支出を抑えていく。高止まりする職員給与費については125床から98床へと27床減らしたので、職員数の適正化を図っていく。