地域において担っている役割
酒田市立八幡病院は、昭和29年に町立八幡病院として発足以来、地域における基幹的な公的医療機関として、地域医療の確保のため重要な役割を果たしている。救急告示病院としての救急患者への対応、当院の特徴とする訪問診療、訪問看護による在宅医療の充実を図るととともに、日本海総合病院など他の医療機関との協力、連携を図りながら、より良い患者サービスの提供に努めている。
経営の健全性・効率性について
平成29年3月に「酒田市立八幡病院新改革プラン」を策定し、地域医療構想を踏まえた役割の明確化、経営の効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しについて今後の取り組み等を示している。経営の効率化の具体的な取り組みとして、診療材料費、薬品費の削減、委託業務内容の精査による委託料等の圧縮、収入増加・確保対策として、地域包括ケア病床の病床利用率、訪問看護件数の増加に取り組んでいる。また、一般会計から病院事業への経費負担については、総務省自治財政局長通知の繰出し基準を基本としていますが、特別な事業が生じた場合においては、その都度一般会計と協議している。
老朽化の状況について
病院施設については第1病棟(平成元年建築)、診療棟(平成16年度建築)により構成され、施設及び設備(空調、電気など)老朽化に伴い対策の検討が必要となっている。また、医療機器等については、無床診療所化したうえで、平成30年4月に地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構へ移管統合を予定していることから、医療水準を維持するための最低限の投資となっている。
全体総括
酒田市では、当院を含め将来にわたり持続可能な医療提供体制を確保するために、平成29年3月に酒田市医療体制整備基本構想を策定し、平成30年4月1日に地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構へ移管統合を目指し協議を進めている。