地域において担っている役割
酒田市立八幡病院は、昭和29年に町立八幡病院として発足以来、地域における基幹的な公的医療機関として、地域医療の確保のため重要な役割を果たしてきた。救急告示病院としての救急患者への対応、当院の特徴とする訪問診療、訪問看護による在宅医療の充実を図り、日本海総合病院など他の医療機関との協力、連携を進め、より良い患者サービスの提供に努めてきた。将来にわたり持続可能な医療提供体制を確保するために策定した、「酒田市医療提供体制整備基本構想」に基づき、平成30年4月1日より、地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構へ経営を移管した。
経営の健全性・効率性について
平成29年3月に策定した「酒田市医療提供体制整備基本構想」を基に、平成30年4月1日の移管統合を目指し、日本海総合病院等との具体的な調整を行った。それにより、平成29年12月末で病棟閉鎖と救急告示を取り下げるとともに、平成30年4月以降の診療体制を見据え、平成30年1月から土曜診療及び平日夜間延長診療、日本海総合病院とのシャトルバスの運行を始めた。平成30年4月1日より、地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構へ経営を移管した。また、一般会計から病院事業への経費負担については、総務省自治財政局長通知の繰出し基準を基本としているが、特別な事業が生じた場合においては、その都度一般会計と協議した。
老朽化の状況について
病院施設については第1病棟(平成元年建築)、診療棟(平成16年度建築)により構成され、施設及び設備(空調、電気など)老朽化に伴い対策の検討が必要となっている。また、医療機器等については、無床診療所化したうえで、地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構への経営移管であるため、医療水準を維持するための最低限の投資となっている。
全体総括
酒田市では、当院を含め将来にわたり持続可能な医療提供体制を確保するために、平成29年3月に「酒田市医療体制整備基本構想」を策定し、酒田市立八幡病院を平成30年4月1日に地方独立行政法人山形県・酒田市病院機構へ経営移管した。