加美郡保健医療福祉行政事務組合：公立加美病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2018年度）

地域において担っている役割

当院は、地域で唯一入院設備のある医療機関として、大崎市民病院等の基幹病院からの転院の受け入れ先として、また、急性期の診断能力を備える医療機関として、急性期、回復期、慢性期、終末期と全てのステージを担っている。また、在宅診療や小児医療などきめ細かな診療体制に取り組むとともに、企業健診、産業医、学校医等地域の保健衛生活動にも携わっている。

経営の健全性・効率性について

経常収支比率が100％を下回っている。昨年は資金の不足に対応するため応急的に構成町へ負担金をお願いしたことで、医業外収益が増加し100％を上回ったが、今年度は資金に余裕があったため負担金が減少したことが結果に表れている。一方、医業収益に関しては病床利用率に表れている通り入院患者の増によって上向き傾向にある。また、利用率が向上しているものの、１人１日あたりの収益が類似病院平均よりも低いので、増収策を模索中である。

老朽化の状況について

平成14年7月の開業から17年が経過し、医療機器についてはほぼ全ての更新が終了している。建物本体に関し差し当たり大きな修繕等の予定はないが、引き続き注視していく。前回課題としていた受変電設備については、専門家の意見を聞き早急な更新の必要がないと判断された。空調設備については、やはり老朽化が進んでおり、近い将来での計画的更新が予測される。

全体総括

地域における当院の必要性は理解されているものの、運営に関しては、サービスの向上や新診療科目の要望、経営に関する経済性や採算性が求められており、かつ人口が減少している状況にもあり、安定的な健全経営を行う事は困難になってきている。今後、この地域に必要な医療を精査し、本院の役割を再度構築する。また、激変する診療報酬制度を精査し、外来機能や診療科目の精査・病床機能の精査を行い適正な診療報酬の増額を目指し、早急に調査研究を行う。

加美郡保健医療福祉行政事務組合：公立加美病院

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