南部町：国民健康保険南部町医療センター

地域において担っている役割

一次医療圏における急性期医療や慢性期医療に重点を置き、特殊医療の人工透析やリハビリテーション及び救急医療、在宅・地域医療など、不採算・特殊部門に関わる医療の提供も行い、公立病院としての役割を担っている。

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率：100%以上を維持しており、健全な運営を行えている。②医業収支比率：H28は、全国平均値を下回ったが、近年は、類似病院平均値を超えている。③累積欠損金比率：なし。④病床利用率：概ね90%以上となっており、問題はない。⑤入院患者1人1日当たり収益：類似病院平均値よりも下回っている。これは療養病棟(一般26床･療養40床)が、一般病棟より病床数が多く、また、病床利用率も高いことから、下回る結果となっている。高い病床利用率を維持することで収益への影響は少ないと思われる。⑥外来患者1人1日当たり収益：当センターの患者の年齢層は高く、定期的な診察が多いため、類似病院平均値より下回っている。しかしながら、当センターでも微増となってきている傾向があるため、この状態を維持していけばよいと思われる。⑦職員給与費対医業収益比率：類似病院平均値と比較すると下回っているが、全国平均値を上回っているので、下回るよう計画的に人員配置していく必要がある。⑧材料費対医業収益比率：当センターの患者層を勘案すれば、妥当と考えるため、この数値を維持していけばよいと思われる。

老朽化の状況について

平成26年度に新築移転に伴い、前年度から整備･医療機器の更新を行った経緯があり、建物・医療機器等新しい物となっている。①有形固定資産減価償却率上記理由による②機械備品減価償却率上記理由の他、耐用年数を過ぎても、まだ更新せずに使用している機械もあるため、計画的に更新をしていく。③1床当たり有形固定資産上記理由によるものであり、今後、建物･構築物の投資予定はない。

全体総括

平成26年度に新築移転した事に伴い、2.老朽化の状況においては、平均を上回ることとなったが、今後、有形固定資産への投資は、機械備品のみとなることから、計画的に過剰にならないよう更新していく必要がある。1.経営の健全性･効率性については、概ね、類似病院平均値より上回る数値となっているので、この状況を維持していくことを基本とし、入院･外来患者1人1日当たりの収益増のため、加算の見直しや配置等行い、努めていき、また、現状況を踏まえながら、経費削減と収入確保に努め、健全な病院事業運営に努める。