青森市：青森市民病院

地域において担っている役割

青森市民病院は、青森地域二次医療圏の中で急性期を担う中核病院としての役割を果たすため、一般診療から救急診療、高度医療まで、地域に必要な医療を広く提供している。

経営の健全性・効率性について

当院の診療状況は、表④のとおり平成26年度の呼吸器内科の休診及び平成28年度の病棟改修工事等の影響、また、平成29年7月からの眼科医退職による1名体制により病床利用率が低下しており、外来患者数も減少している。このことを主な要因として、経営状況は、表①のとおり単年度収支の赤字が続いてしているとともに、平成26年度の会計基準見直しに伴う退職手当引当金の一括計上等により、表③のとおり累積欠損金比率が大幅に増加している状況にある。また、収益の効率性としては、表⑤⑥のとおり1人1日当たり収益は増加傾向ではあるものの、類似病院より低く、費用の効率性としては、表⑦のとおり類似病院より職員給与費の比率が高い状況にあるが、材料費については、表⑧のとおり平成29年度には類似病院を下回ったところである。

老朽化の状況について

当院の建設投資の状況としては、表③のとおり1床当たりの有形固定資産が類似病院・全国と比較しても低い状況にあり、過大な投資とはなっていない。老朽化の状況としては、表①、②のとおり有形固定資産全体及び機械備品とも類似病院・全国より減価償却率が高く、老朽化が進行している状況にある。

全体総括

当院の経営状況は、病床利用率の低迷を主な原因として赤字が続いている状況にあり、会計基準の見直しも影響して、累積欠損金が増加している状況にある。この様な状況を解消するため、平成29年度に策定した「青森市公立病院改革プラン2016-2020」及び「同プランの加速化に向けて」に基づく、収入増加・確保対策や経費削減・抑制対策などの取組を着実に進めるとともに、一般会計からの支援を受けつつ、早期の黒字化及び累積欠損金の解消により持続可能な病院経営を目指すこととしている。有形固定資産については、施設の老朽化が進んでいるが、これまでも計画的に改修を実施しており、今後も施設を良好な状態で維持して行くため、適切な維持管理を行うこととしている。