地域において担っている役割
月形町立病院は、地域住民の医療を確保し、併せて住民の健康保持のための公衆衛生活動を行うことにより、住民福祉の増進に資する役割を担っている。また、公立病院であるため不採算部門とされる救急対応等の地域医療に欠かすことのできない役割も果たしている。
経営の健全性・効率性について
平成30年度の経営状況については、病床利用率が約20%下がったことにより、入院収益の前年比の大幅な落ち込みがあった一方で、外来収益については、患者一人当たりの収益の増加などにより前年比増収となった。今後は、経常経費の見直しや、落ち込んだ病床利用率の向上を目指し、経営の安定化を図る必要がある。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率及び機械備品減価償却率ともに類似団体を上回っており、老朽化が進んでいる。平成6年に新築しているため、近年は修繕箇所が増えている。計画的な改修を検討し、施設の効率利用に繋げたい。1床当り有形固定資産については、類似団体を下回っている。今後も過大な投資は避け運営を行う。
全体総括
平成28年度に2人の常勤医師のうち整形外科医が退職したため、手術数の減少や外来・入院患者数の減少等大きな影響が出た。その後、整形外科医を探すものの、未だ常勤医を確保することができておらず、病院収益にも多大な影響が出ている。経営については、収入不足部分を繰入により補てんしている。普通交付税や特別交付税の交付を受けての繰入ではあるものの、繰入額が財源を大きく上回っており経営の改善が必要となる。医師確保への取組や病床利用率の向上等の利益確保への取組を続けると共に、公立病院として求められる公共性・地域医療の確保の継続に努める。