地域において担っている役割
当院、過疎地等における不採算地区で医療の提供行う第一次医療圏(町内)の唯一の医療機関であり、初期医療(救急含む)、在宅医療、終末期医療などの地域医療を担うとともに、第二次医療圏(南檜山)、第三次医療圏(函館)との医療連携を図っています。
経営の健全性・効率性について
医業収支が57.2%と低く、職員給与費対医業収益比率も123%を超えるなど厳しい財政運営となっている。費用では看護師の増員及び職員高齢化による給与費の増加、収入においては、初期、慢性期、終末医療が中心とした医療機関であり1人1日当たり収益が、類似平均より入院約6千円、外来約3千円低くなっている。また、病床利用率が類似平均より大幅に低くなっており収支比率低水準の要因となっている。
老朽化の状況について
当院は、CT,MRI等高度医療機器が未整備であり、1床当たり有形固定資産が大幅に少ない状況となっている。器械備品減価償却率は類似平均と同率程度となるが、医療機器等の老朽化が進んでおり、更新時期が近づいている。有形固定資産減価償却率が類似平均より1.8ポイント低いが、これは平成25年度大規模改修工事によるものであり、施設が新しいためではない。
全体総括
令和元年度決算は、医業収益、病床利用率の減少、給与費の増加と各指標とも悪化をしていて、経常収支比率89.9%となっている。今後は、策定予定である新・公立病院改革プランを基づき、近隣医療機関との連携体制による地域完結型を目指し慢性期医療を担う病院として医業収益の確保、医師と看護師の連携により効率的な病床管理を行い病床利用率の向上、看護職員等が計画期間内に退職を迎えることから、新規採用をはじめ再任用を含めた人員の適正配置を進め、人件費等の抑制に努め、経費の更なる削減により、目標達成を目指している。令和3年度改革プランの数値は現在未策定である。