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地方財政ダッシュボード

沖縄県粟国村の財政状況(2017年度)

🏠粟国村

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 農業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

小規模離島である本村は、少子高齢化が進む典型的な過疎地域である。農業を中心とした産業構造で第2次、第3次産業に係る企業が少ないことから税収が少なく財政基盤が脆弱であり類似団体の平均を大きく下回っている。歳出削減に向け、公共工事の優先順位選定による新規発行債の抑制や公営企業の経営改善に取り組み一般会計からの繰出金の抑制に努める。

経常収支比率の分析欄

平成28年度98.1%から平成29年度97.3%(-0.8%ポイント)となっており、沖縄県平均及び全国平均より高い状況にあり弾力性が無い状況である。人件費、物件費等の義務的経費の割合が高くなっていることから経常収支比率が高くなっている。物件費の抑制や公営企業の経営改善に取り組み一般会計から繰出金の抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

1島1村で小規模自治体の本村は、通常の行政サービスだけではなく空港や航路もあることから、フェリーや船舶事務所及び空港に職員を配置しなければならない。引き続き、定員管理の適正化に努めるとともに、物件費(需用費や委託料等)の義務的経費削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

本村は全国町村平均96.4より-5.9ポイント少ない90.5で低水準であるが、今後は個々のスキルを上げるためマネジメントをしっかりと行う。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

離島である本村は、通常の行政サービス以外に港や空港に職員を配置することから必然的に職員数が多くなっている。今後は、退職者不補充や嘱託職員で対応等住民サービスの低下がない範囲で務めていく。

実質公債費比率の分析欄

今年度は公債費負担が減少しているが、今後は沖縄振興特別推進交付金等の普通建設事業や新庁舎建設及びフェリー建造に伴う新規発行債の増額に伴い実質公債比率の増加が見込まれることから、今後は普通建設費の優先順位を決め、新規発行債の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

平成28年度から将来負担比率は24.7ポイント減少しているが、全国平均、沖縄平均より若干高い。平成30年~32年にかけ庁舎建設、フェリー建造の大規模な事業があるため、今後は可能な限り新規発行債の削減に努め、基金からの繰入の抑制を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

1島1村の自治体であるため、行政職は類似団体と比較して多いが空港や船舶等にも職員の配置を行っているため、人件費の割合が高くなっている。今後は職員の退職者不補充を行うとともに賃金職員や嘱託職員の対応等で人件費削減の取り組みに努める。

物件費の分析欄

平成28年度22.4%から平成29年度23.5%(1.1ポイント増)と県平均14.5%より9ポイントと高い水準にある。離島である本村は、旅費の増や沖縄振興特別交付金事業による委託やシステム保守の委託料等よる増額が主な要因である。今後は、委託料等の見直しを行う。

扶助費の分析欄

扶助費は全国、沖縄県平均より低水準だが、主な比率は障害福祉や小中学校の扶助が主な要因である。

その他の分析欄

その他に係るおもな要因は、簡易水道事業や農業集落排水事業への公営企業への繰出や国民健康保険事業への繰出が多額である。今後は公営企業戦略を策定し健全な財政運営に努め、一般会計からの繰出の抑制を図る。

補助費等の分析欄

福祉の向上を図る観点から社会福祉協議会への補助金及び観光振興に伴う観光協会への補助金の割合が高額になっている。今後は自主運営ができるよう事業の精査を行い、補助金の見直しに努める必要がある。

公債費の分析欄

公債費は全国や沖縄県平均14.5%より高い傾向にある。今後は普通建設事業費の優先順位を見極め公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外における経常収支比率は81.1%となっており、類似団体68.4%を12.7ポイント上回っている。主に物件費及び繰出金の増額が主な要因となっている。物件費は委託料の見直し、繰出金は公営企業の健全な財政運営を行うため公営企業戦略を策定し経営改善を図り、抑制に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別歳出の中で総務費が類似団体内より高額になっているが、主な要因は沖縄振興特別推進交付金事業によるものである。土木費は、平成28年度から平成29年度に増加した事業費をみると、土木費は、大正池公園機能拡充整備事業を実施した影響であり、衛生費は生ごみ処理機建屋工事の実施によるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

性質別歳出の補助費等については、観光振興を図る観点から観光協会への補助金の増、物件費については、沖縄振興特別推進交付金事業の委託料による増である。今後、公共事業実施については、優先順位を定め経費の削減等に取む必要がある。維持補修については、村営住宅の増が主な要因であり、今後も増加傾向にあるので粟国村公営住宅等長寿命化計画にもとづき維持管理を図る。普通建設事業費について平成26年度から27年度にかけて継続事業の小中学校の完成により減となる。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

財政調整基金残高は平成24年度からの沖縄振興推進交付金事業の実施により基金残高は減少傾向になっていたが、平成29年度の標財比59.55%(394百万円)となっており、前年度と比較すると12.43ポイント上回り、83百万円増加した。実質収支額は7.53ポイント減少しているがプラスが続いている。プラス幅が不安定なため、歳入・歳出予算のより適切な計上に取り組み、今後も適切な財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

すべての会計において黒字となっており、財政運営は健全な状態であるが、今後、簡易水道事業特別会計で老朽化した配水管の更新が平成29年度~37年度にかけて行われる。また、平成30年度~32年にかけ航路事業において新造船建設を予定しており、新規発行額が増額し、公債費の増加が見込まれることから、各公営企業の経営改善に努めることで歳出抑制を図っていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

新規発行債について、元利償還金が普通交付税で措置される臨時財政対策債や辺地・過疎債など財政運営に有利な地方債の発行により増加傾向にあることから、実質公債費率の分子となる額は減少傾向にある。今後、新規事業について起債メニューを精査し、起債抑制をはかり低水準の維持に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

将来負担比率が平成27年度より増加の傾向にある。主な要因は普通建設事業の増に伴う地方債発行増が主な要因である。また公営企業債において、簡易水道事業の配水管更新と航路事業において新造船建設が見込まれるため、地方債発行の抑制や基金の運営等適正な財政運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)平成27年度以降増加傾向にあるが、主な要因として財政調整基金である。その他の基金として、ふるさと創生事業基金が平成29年度に廃止し、全額224百万円を庁舎建設整備基金に積み立てを行った。その他の基金についての増減はない。(今後の方針)今後、公債費の増加が見込まれるが、歳入の確保並びに歳出の抑制を図っていくことで、財政調整基金や庁舎建設基金の積立金の財源確保に努めていく。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金残高は平成24年度からの沖縄振興推進交付金事業の実施により基金残高は減少傾向になっていたが、平成29年度の標財比59.55%(394百万円)となっており、前年度と比較すると12.43ポイント上回り、83百万円増加した。(今後の方針)今後、公債費の増加が見込まれるが、歳入の確保並びに歳出の抑制を図っていくことで、積立金の財源確保に努めていく。

減債基金

(増減理由)増減無し(今後の方針)今後、公債費の増加が見込まれるが、歳入の確保並びに歳出の抑制を図っていくことで、積立金の財源確保に努めていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)①庁舎建設整備基金(H28までふるさと創生事業基金):新庁舎建設に要する基金②農山漁村活性化基金:農水産業の担い手対策等の助成に要する基金③育英基金:高校や大学の就学支援に要する貸付金④地域福祉基金:高齢化社会に伴う地域福祉活動に要する基金⑤ふるさと農村活性化基金:農地の土地改良施設の機能の維持及び強化に係る活動を推進するための基金(増減理由)ふるさと創生事業基金は平成29年度で廃止し、全額224百万円を①庁舎建設整備基金に積み立てを行った。その他②~⑤の基金については活用実績が少ないことから増減はない。(今後の方針)庁舎は平成31年度から設計や建築に伴う新規発行債を予定していることから、公債費の負担軽減に向けて可能な限り建設整備基金に積み立てる。その他の基金についても必要に応じて積み立てていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

本村の有形固定資産減価償却率は、沖縄県平均の43.2だが、今後、保健室等の老朽等による増が見込まれ、計画的に更新維持保全、集約化していく必要がある。

債務償還可能年数の分析欄

本村の債務償還可能年数は、全国平均6.5%沖縄県平均5.0%より高く、今後も増加傾向にあり、今後は起債額を抑え健全な財政運営る上で、見直しを図る

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、類似団体内平均を大きく上回っているが、事業の見直し、計画を持って見直しを図る。有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均を下回っている。既存施設の老朽化が進んでるいることから、今後多額の改修費用等が必要にたり将来負担比率の増加が見込まれる中、公共施設等総合管理計画に基づき、計画性を持った施設の修繕・改修を行なっていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率については、類似団体内平均を大きく上回っているが、実質公債費比率は、H28より0.9減少しているが、今後も事業の増による借入金が見込まれ実質公債費率の上昇が予想されるが、今後、財政圧迫することがないよう計画的な公債費管理に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

公民館の有形固定資産減価償却率については、全国平均57.1沖縄県平均53.0を下回っており、今後施設の集約化を図る等で対応していく予定である。学校施設や幼稚園保育等におては、集約化見直しを図り整備済公営住宅等は、沖縄県平均39.2より高いが、全国平均62,6を下回っており、今後公共施設総合計画をもとに集約化を図る等検討していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

保健センター・保健所等については、全国平均・沖縄県平均を大きく上回っているが、今後、公共施設総合計画をもとに福祉施設等の集約を図る予定である。庁舎については、沖縄県平均36.8全国平均53.1を大きく上回っているが、現在、新庁舎整備計画に基づき計画中であり、今後改善が図られる予定である。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度の8,216百万円から18百万円の増加(+0.2%)の8,234百万円となった。金額の変動が大きいものはインフラ資産であり、防犯灯LED整備、環境衛生処理施設整備、大正池公園機能拡充整備工事、道路改良工事等を行い、建物及び工作物の取得により、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から、240百万円増加しました。事業用資産については、減価償却により建物が192百万円減少、工作物で19百万円減少しました。基金については前年度311百万円から84百万円増加(+27.0%)の395百万円となりました。航路事業特別会計等を加えた全体会計においては総資産額は前年度の10,021百万円から41百万円減少(-0.4%)の9980百万円となった。沖縄県市町村総合事務組合等を加えた連結会計では総資産額は前年度の10,186百万円から36百円増加(+0.4%)の10,222百万円となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は1,380百万円となり、前年度とほぼ同額であった。人件費等の業務費用は1,047百万円、補助金や社会保障給付費等の移転費用は333百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは減価償却費(355百万円)、次いで人件費の中の職員給与費267百万円となっている。経常費用のうち減価償却費は25.7%を占めている。今後は老朽化の進んだ庁舎の立替も控えていることから経常費用に占める割合が大きいのは減価償却費となる見込みである。全体会計においては経常費用は1,916百万円、その内、業務費用は1,576百万円、移転費用は340百万円となり、最も金額が大きいのは物件費(506百万円)となっている。連結会計においては経常費用は2,187百万円、その内、業務費用は1,657百万円、移転費用は530百万円となり、最も金額が大きいのは物件費(511百万円)となっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(1,344百万円)が純行政コスト(1,322百万円)を上回ったことから、本年度差額は21百万円となり、純資産残高は23百万円の増加となった。特に、本年度は、補助金を受けて沖縄振興特別推進交付金事業を多く行ったため、財源に当該補助金の額が計上される一方、各種インフラによる行政コスト計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。全体会計では国民健康保険特別会計特別会計の保険税(料)が税収等に含まれることから財源は一般会計等と比べて138百万円多く、1,482百万円となっている。本年度差額は▲95百万円となり、純資産額は93百万円の減少となった。連結会計では財源は1,750百万円、純行政コストは1,847百万円となり、本年度差額は98百万円の減少。純資産額は110百万円の減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は72百万円であったが、投資活動収支については、沖縄振興特別推進交付金事業により各種インフラの整備を行ったことから、▲203百万円となった。財務活動収支については、地方債発行収入が地方債の償還額を上回っていることから、+20百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から111百万円減少し、143百万円となった。しかし、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体会計においては、業務活動収支は112百万円であったが、投資活動収支については▲215百万円となった。財務活動収支については、+18百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から86百万円減少し、244百万円となった。連結会計においては、業務活動収支は133百万円であったが、投資活動収支については▲241百万円となった。財務活動収支については、+18百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から89百万円減少し、256百万円となった。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額は類似団体を上回っているが、

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体を上回っている。将来世代負担比率も類似団体を下回っていることから将来世代の負担は類似団体に比べて軽い。今後も世代間に不公平が生じないように公共施設の整備を進めるよう努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体を上回っている。減価償却費が経常費用の25.7%を占めており、今後もこの状況が続くと見込まれる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は類似団体を上回っている。本年度は地方債の償還が前年度残高の1,423百万円から1,430百万円と7百万円増加した。地方債の縮小に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

一般会計では受益者負担率については他の類似団体を下回っている。航路会計等を含めた全体会計では17.8%となる。今後は受益者の負担が適正かどうかを検討し、使用料の見直し等を行う。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,