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地方財政ダッシュボード

佐賀県上峰町の財政状況(2020年度)

🏠上峰町

地方公営企業の一覧

農業集落排水


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

町北部にある工業地域や町中央部にある商業地域などの税収により、類似団平均より0.22ポイント上回る0.63となっている。類似団体平均は、0.41ポイント程度で推移しているのに対して0.63ポイント程度で推移している。基準財政需要額、基準財政収入額とも近年はほぼ横ばいである。

経常収支比率の分析欄

令和2年度は町税が減収となり普通交付税が増収したものの、経常一般財源が減少したため、経常収支比率が昨年度より悪化した。類似団体平均を3.9ポイント上回り、扶助費、物件費、補助費等が年々増加傾向にあるため、経常経費の削減に努める必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

近年類似団体内で最も少ない決算額となっていたが、平成27年度より物件費が大きく増加しているため、類似団体内平均とほぼ同額程度なっている。他方で一部事務組合において塵芥処理業務や消防業務等を行っているため、人件費を押し下げる要因となっている。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均より0.8ポイント下回っているが、今後も給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

近年は、新規採用者数を退職者数の一部補充に留めていたが、権限移譲や地方創生などで新たな事業が増えており、退職者数を勘案し計画的に職員採用を行っている。

実質公債費比率の分析欄

平成20年度に23.7%と極めて高い比率となったが、年々低減しており、平成26年度決算時点で18%を下回った。令和2年度も引き続き比率は低減しているが、類似団体平均、全国平均及び佐賀県平均を大きく上回っている。毎年の起債償還額が大きいことが比率の高い一番の要因となっている。今後も起債に過度に依存しない事業計画のもと比率の低減に努める。

将来負担比率の分析欄

平成19年度より比率は順調に低減し、平成27年度決算時点において0%を下回り、引き続き令和2年度決算時点においても算定なしとなった。充当可能基金が大幅に増えたことと、起債の抑制による着実な地方債現在高の減少が要因であり、今後も将来負担比率が上昇しないような健全な財政運営を行っていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

これまで類似団体平均を下回っていたが、計画的な職員採用のもと、職員数の増加に伴い平成30年度・令和元年度類似団体平均とほぼ同額となり、令和2年度は下回った。職員の定数条例に達したため、人件費自体はこれから定期昇給等による自然増のみであり、人員増に伴う大幅な増加はないと考えられる。

物件費の分析欄

昨年度から3.4ポイント増加したが、類似団体平均を0.3ポイント下回っている。近年委託業務に係る経費が年々増加しているため、今後比率が増加していくことも想定されるため、過大にならないよう精査を行っていくことが必要である。

扶助費の分析欄

昨年度から4.5ポイント減少し、類似団体平均を2.7ポイント下回った。しかし、今後も社会保障経費は増加していく見込みである。

その他の分析欄

昨年度から1.0ポイント減少し、類似団体平均を7.8ポイントと大幅に上回っている。要因は特別会計等への繰出金が大きいことにある。特に下水道(農業集落排水)事業については毎年度2億円以上の繰出を行っている。また、その他の特別会計への繰出金も高止まりしている。

補助費等の分析欄

類似団体平均を6.4ポイント上回っている。要因は塵芥処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っており、補助費等として支出しているためである。また令和2年度からは中心市街地活性化事業への支出も増加したため。また、各種団体等への補助額も徐々に増加しているため、精査を行っていく必要がある。

公債費の分析欄

類似団体平均を2.8ポイント下回っている。公債費償還額のピークは越えているため、徐々に低減していく見込みである。今後も計画的な起債発行を行い、起債償還が財政状況を圧迫しないよう努める。

公債費以外の分析欄

昨年度より1.2ポイント増加し、類似団体平均を6.7ポイント上回っている。特にその他経費や補助費等が類似団体と比較しても上回っているため、今後見直しが必要である。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

平成27年度より大きく変動している費目が総務費となるが、ふるさと納税が多く行われたことに伴い事務的経費等に多額の支出を行ったことによる。また総務費については、令和2年度より中心市街地活性化事業を着手したとこにより、今後も支出が増加することが考えられる。商工費については、令和元年度まで類似団体平均を下回っていたが、令和2年度より新型コロナウイルス感染症対策事業を実施したため、類似団体平均とほぼ横ばいになっている。農業集落排水特別会計への繰出を農林水産業費で行っているが、平成28年度までは類似団体平均・県平均を上回っていたが平成29年度以降においては類似団体平均を下回っている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

平成27年度から本格的に事業開始したふるさと納税に伴い、類似団体内平均値に比べ、補助費等、物件費及び積立金が大きく増加している。ふるさと納税が非常に多く行われたことにより寄附者への返礼品、事務的経費及びふるさと寄附金基金への積立金が増加したことによる。扶助費は類似団体平均を上回っているが、社会保障経費が増加傾向にあることを鑑みると今後も増加していく見込みである。補助費が大きく類似団体平均を上回っているが、令和2年度より中心市街地活性化事業に着手したことが大きな要因である。人件費は塵芥処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っているため、類団内順位が低くなっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

平成28年度以降は、ふるさと納税の活用事業の内容・充当額について見直しをかけたため、一般財源での補填として財政調整基金の取崩を行っている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

現在、全ての会計において黒字の状態であり、近年、財政状況が悪化していた国民健康保険特別会計についても医療費の減少に伴い、財政状況が良化に転じている。国民健康保険特別会計が財政状況が良化した要因としては検診事業などを充実することで重篤化しないような施策を実施した効果が現れたものと推察される。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

一般会計において臨時財政対策債を除く事業債等を極力抑制しているため、元利償還金部分は年々減少傾向にある。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は平成24年度から実施した下水処理施設の機能強化事業債の影響を受けて増加となっていたが、令和2年度は前年度より減少した。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

地方債の現在高、債務負担行為などは極力抑制を行ってきたため減少傾向にある。平成27年度よりふるさと納税が多く行われたことから充当可能基金が大きく伸びたことにより将来負担比率が前年度に引き続き0%を下回り、算定無しとなった。また、ふるさと寄附金基金残高を0と想定して試算を行った場合においても極めて低い。今後も基金の確保を行い、将来負担比率が上昇しないよう健全な財政運営に努める。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)返礼品の充実や広報活動を積極的に行ったことにより、多額の寄附が寄せられたことでふるさと寄附金基金が平成27年度より大幅に増えている。一方、使途目的に沿った新規事業や既存事業の拡充に伴う財源として一部を財政調整基金を取り崩しているため、財政調整基金は減少している。基金全体としても、ふるさと寄附金基金の割合が高く、増加傾向となっている。(今後の方針)ふるさと寄附金基金は、令和3年度も多くの寄附が寄せられているが、中心市街地活性化事業へ基金が充当されるため基金残高は微増と推察される。公共施設整備基金は、今後の公共施設等の維持補修や大規模改修等の財源として取り崩しの予定をしているため、減少する見込みである。財政調整基金については、災害など不測の事態に備えるため、今後は10億円程度を目処に積立てを行っていく予定である。全体として、ふるさと寄附金基金は恒久的な財源ではないことを常に意識し、適切な財源確保・財政運営に努める必要がある。

財政調整基金

(増減理由)ふるさと納税が多く行われていることにより、これまでできなかった新規事業等が増加しているが、その財源の一部として、財政調整基金の繰入にて調整を行っているため、基金残高が減少している。(今後の方針)災害など不測の事態に備えるため、10億円程度を目処に積立てを行っていく。

減債基金

(増減理由)平成30年度より償還利子額の50%程度の取崩しを行ったため、減額となった。(今後の方針)今後も償還利子額の50%程度の取崩しを行っていくため基金残高は減少予定となるが、起債の償還は順調に進んでいるため、取崩し額についても減少していく見込みであり、財源に余裕ができた際には積立ても並行して行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)ふるさと寄附金基金:「ひとづくり」「まちづくり」「しごとづくり」「町長おまかせ」の4つの使途目的に沿った事業の推進・拡充。公共施設整備基金:公共施設の維持補修や新設等の整備を行う。(増減理由)ふるさと寄附金基金:返礼品の拡充や広報活動を積極的に行ったことにより、多額の寄附が寄せられたことで積立金が増えている。公共施設整備基金:公共施設等の老朽化や大規模改修に備え、財源を取り崩したことにより減少した。(今後の方針)ふるさと寄附金基金:寄附者の意向に沿った事業を執行していくため既存の積立金は減少する見込みであるが、令和3年度も多くの寄附が寄せられているが、中心市街地活性化事業へ基金が充当されるため基金残高は微増と推察される。公共施設整備基金:公共施設等の維持補修や大規模改修を予定しているため、減少する見込み。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は64.1%で類似団体と比較してやや高い数値であるが、公共施設等個別施設計画に基づき、今後も適切な管理・計画を行う必要がある。

債務償還比率の分析欄

起債の抑制に取り組んできたことで、令和2年度の債務償還比率は0.0%となった。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

平成27年度よりふるさと寄附金が大幅に増加したことにより、基金残高も大幅に増加し将来負担比率が算定なしとなっている。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債比率は類似団体と比較して高い数値であるが、起債の抑制により着実に良化している。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率については、学校施設が類似団体平均を大きく上回っているため、長寿命化計画に基づく老朽化対策が必要である。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

体育館・プール、図書館及び福祉施設においては、有形固定資産減価償却率が類似団体平均と比較しても大幅に高くなっているため、公共施設等個別施設計画や長寿命化計画に基づく老朽化対策が必要である。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度より941百万円(6.0%)の増加となっている。主な要因としては、インフラ資産(工作物、主に道路+180百万円)への投資のほか、ふるさと納税を中心とした基金の積立(+986百万円)などを行ったため。また、負債については、173百万円(△5.1%)の減少となっている。主な要因としては、地方債償還(△128百万円)による減少。地方債については、過度な地方債の依存とならないように留意しながら、地方債残高の縮小に努める。今後は、老朽化している公共施設の改修等が想定され、一時的な資産の増、地方債の増となる可能性がある。投資の是非やその規模については、慎重な検討が必要と思われる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等の経常費用においては、前年度より1,466百万円(22.7%)の増加となっている主な増加の要因としては、補助金や社会保障給付費等の移転費用は3,534百万円(前年度比+1,308百万円)である。最も金額が大きいのは補助金等(2,285百万円、前年度比+1,263百万円)、次いで社会保障給付(903百万円、前年度比+51百万円)であり、移転費用は純行政コストの43.4%を占めている。今後は、施設等の老朽化に伴う施設更新や大規模修繕の費用増加も見込まれるため、経費の抑制に努めるとともに、施設等の使用料の改正や利用実績を上げるための取組を行うなど収益増加に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等の純資産残高においては、前年度より1,114百万円(9.1%)の増加となっている。な要因としては、ふるさと納税による寄附金であるため、地方税の徴収業務の強化等により一般財源の収入増加に努める。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支が1,415百万円の黒字に対し、投資活動収支は△1,214百万円の赤字、財務活動収支も134百万円の赤字となっている。業務活動と投資活動の増減の主な要因はふるさと納税の返礼品支払及びふるさと寄附金基金の取崩によるものである。今後は、行政サービスの質を落とすことなくコスト削減を図るとともに、投資活動収入をより多く確保できるように取り組み、さらなる財政の健全化に努める。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、取得原価が不明な道路、河川及び水路の敷地は備忘価格1円で評価しているものが大半をしめているためである。有形固定資産原価償却率については、類似団体平均と同程度であるが、老朽化した施設も多数あるので、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、今後も公共施設等総合管理計画に基づき、長寿命化を図りつつ、集約化・複合化を進めるなど、施設保有量の適正化に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均よりも8.6%高い80.6%となっている。また、将来世代負担比率は、類似団体平均よりも10.4%低い7.4%となっている。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、前年度比べて増加している。主な要因はふるさと納税関連経費となっている。今後も、物件費については適正な費用であるかなど検討が必要であり、施設等についても集約化・複合化等による適正な管理や経費の縮減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく下回っており、前年度に比べても減少している。主な要因は地方債残高が減少したためである。今後も、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換を行うなど、地方債残高の減少に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を大きく下回っており、前年度に比べ減少している。今後は、類似団体平均より大きく下回っていることから受益者負担が適正かを見直す必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,