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財政力指数の分析欄前年度から0.01ポイント改善したが、依然として類似団体の平均(0.47)を大きく下回っている。少子高齢化による人口減少や全国平均を上回る高齢化率(令和元年12月末39.26%)等により財政基盤が弱く、徴税の大きな伸びが期待できない中、地方交付税や地方債に依存した財政運営となっている。ふるさと納税寄付金など、新たな自主財源の確保に積極的に取り組み、併せて事務事業の見直しや、合理化を進め、財政運営の健全化を図る。 | 経常収支比率の分析欄前年度から1.3ポイント悪化し、依然として類似団体の平均(88.6%)よりも悪い状態である。比率悪化となった要因は、交付税額の減少(-4.0%)、地方税の減少(-1.7%)等により歳入合計額が前年度より減少(-13.9%)したことと、地方債の償還額が、発行額を上回ったことが比率の悪化に繋がったと思われる。今後も下水道事業会計への繰出金の減額など、改善の兆しがあるが、一方で地方税等経常一般財源のの増額が難しく、依然厳しい状況が予想される。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費(0.35%)や扶助費(1.07%)等は前年度に比べ微増だが、補助費等(-10.05%)が昨年度を下回ったが、人口減少により、人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は前年度より1.3%の悪化となった。人口減少社会の今日において移住・定住人口及び交流人口の増加にむけて様々な施策を和気町では講じているところであり、今後も国県の補助制度を利用しながら一般財源の支出を抑え、経費削減に努めていく。 | ラスパイレス指数の分析欄給与水準の適正化、定員管理に努め、平成30年度数値で前回数値より2.2ポイント上昇し、類似団体平均を上回った。今後は適正な定員管理を図っていく。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄職員数はほぼ横ばいであるが、人口減少の影響もあり、数値が若干上昇した。依然として類似団体平均と比べて職員が多い状態にあり、定員適正化計画に基づき、退職者に対し新規採用を抑制して規模に見合った職員数を目指しているところである。今後、住民サービスの低下を招かないよう注意しつつも、組織の抜本的な見直しを行い、さらなる職員削減に努める。 | 実質公債費比率の分析欄前年度と比べて0.1ポイントの改善となったが、依然として類似団体の平均を上回っている。地方債残高が増加傾向にあるものの、交付税算入率の低い下水道事業債の残高が減少し、より交付税算入率の高い臨時財政対策債、合併特例債、過疎対策事業債などの地方債残高が増えたこと等により、比率が改善した。 | 将来負担比率の分析欄前年度と同じく77.8%となり、類似団体平均20.9%を大きく上回り、差が大きくなっている。前年度の将来負担比率の悪化は、ごみ処理施設整備運営に関する債務負担行為を行ったためであったが、今年度は公営企業債等繰入見込額等が減少し、改善要因がある一方、交付税額の減額及び基金の取崩が行われたため、前年度と同様に推移した。 |
人件費の分析欄前年度に比べ0.8ポイント増加し、類似団体と比べると2.0ポイント下回る状況で、岡山県の平均と比較して経常収支比率に占める割合はかなり低くなっている。今後も引き続き、一部事務組合の人件費充当分の負担金や、下水道事業などの公営企業会計の人件費に充当する繰出金などの、人件費に準ずる費用を含めた人件費関係全体について抑制していく。また、総合振興計画に基づき組織のスリム化、職員の適正配置を図る。 | 物件費の分析欄前年度から0.8ポイント増加し、依然として類似団体平均を大きく上回る状況である。 | 扶助費の分析欄昨年度は臨時福祉給付金は繰り越し事業分(-76百万円)により、0.7ポイントの改善に加え類似団体を下回る結果となったが、本年度は0.4ポイント悪化した。扶助費の年々の増加は、高齢者、障害者を社会全体で支える制度に対応するため避けられないことであるが、所得制限や対象者の見直しを行うなど、経費抑制を図りたい。 | その他の分析欄類似団体中最下位であり、類似団体と比べて12.2ポイント上回る状況であるが、その要因は公営企業への繰出金が多額に上ることによる。主な繰出金は下水道事業で全体の57%、後期高齢者医療事業会計が約19%、介護保険事業会計が約15%となっている。中でも突出した下水道事業は、平成元年をピークに短期集中的に整備され、多額の設備投資を行い、そのために発行した地方債の償還のための支出が数字を押し上げている。この償還は今後数年で完済でき、減少傾向となるが、今後は老朽化する施設の更新等にかかる地方債の借入も予想されるため、引き続き注視する必要がある。 | 補助費等の分析欄前年度に比べて0.1ポイント増加したが、類似団体平均を下回る状況である。今後も引き続き、補助団体の実績等を踏まえ、対象団体、補助金額の見直しを実施しながら、今後、定額補助が慣例となっている団体についても、各担当部署において見直しを図りたい。 | 公債費の分析欄前年度と比べて0.2ポイント改善し、類似団体平均と比べると2.4ポイント下回る状況である。大規模事業に充当した合併特例債の償還などから、今後に公債費が一時増加する時期になるので、推移を注視するとともに、新たな地方債発行を極力抑制する必要がある。 | 公債費以外の分析欄類似団体平均と比べて9.3ポイント上回り、類似団体内順位も下位に位置している。その他の分析でも示したとおり、当町は、下水道事業にかかわる繰出金の比率が高く、数値を押し上げる要因となっている。今後、下水道事業債の償還に伴う数値改善と、公営企業等において料金設定の見直しを検討するなど普通会計の負担軽減を図っていく。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄歳出を目的別で見た場合、昨年度比較で農林水産費、災害復旧費が増額している。それぞれの要因は、農林水産業費については広域農道整備事業による農地費の増、災害復旧費については平成30年7月豪雨関係災害復旧費の増。その他については、いずれも一時的な要因によるものである。今後、高齢化による社会保障経費や公共施設等の老朽化に伴う維持管理経費にも多額の経費を要することが見込まれるため、歳出の抑制を行っていく。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄歳出総額は、住民一人当たり約540千円となっており、昨年度より86千円の減額となった。住人一人あたりのコストを性質別で見た場合、類似団体との比較ではいずれもほぼ同水準を保っているが、扶助費や補助費等において若干下回り、繰出金において大きく上回っている。(各要因は前シートのとおり)また前年度との比較では、物件費、扶助費の伸びが大きくなっている。普通建設事業費(うち更新設備)については、昨年度にごみ処理施設整備事業を実施したものが減額となったものである。繰出金は、下水道事業債の償還に充てるための下水道事業会計への繰出金が大きいことに加え、後期高齢者医療、介護保険等への繰出金が増高していることもあり、類似団体平均を大きく上回っている。 |
基金全体(増減理由)普通交付税等収入額の減により財源不足となり、昨年度に引き続き基金取り崩しとなった。財政調整基金の取崩額は-120百万円、その他特目基金-5百万円となっている。財政調整基金にH29決算剰余金を56百万円、利子積立を1百万円積み立てた。(今後の方針)一般財源ベースで削減目標を設定するなど予算シーリングに取組みながら、経費の削減に努めているところであるが、今後も大規模事業の実施が予定されており、引き続き財源不足による基金の取崩は避けられない見込である。 | 財政調整基金(増減理由)H29決算剰余金を56百万円積み立てたことで、財政調整基金取り崩し(-120百万円)を行ったものの、前年度から約-62百万円の減に抑えることができた。 | 減債基金(今後の方針)平成34年度に地方債償還のピークを迎えるため、それに備えて毎年度計画的に積み立てを行う予定。 | その他特定目的基金(基金の使途)和気町地域振興基金:本格的な高齢化社会の到来に備え、地域における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成糖を図る。和気町地域福祉基金:地域における高齢者福祉活動の促進を図る。和気町文化体育施設建設基金:文化体育施設の建設に要する費用に充てるため。和気町まちづくり基金:21世紀を明るく豊かで独創的、個性的な地域づくりを行うため。和気町ふるさとづくり基金:町民福祉の向上に資するまちづくり事業を計画的かつ円滑に推進するため。(増減理由)和気町地域振興基金31千円の増、和気町地域福祉基金6千円の増、和気町文化体育施設建設基金13千円の増、和気町まちづくり基金527千円の増、和気町ふるさとづくり基金6千円の増、いずれも基金利子積み立て分の増。(今後の方針)今後の災害への備え等のため、過去の実績等をふまえ積み立てを行いたい。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄有形固定資産の減価償却の進展の割合を示す有形固定資産減価償却率は、58.2であり、類似団体平均の57.6を上回っている。これは、減価償却の進展だけでなく、資産の“古さ”を示しているともいえる。1970年代に建設された公共施設が多く、更新時期が近付いており、将来の大きな財政負担が懸念される。 | 債務償還比率の分析欄債務償還比率は、803.8%であり、類似団体平均の519.5を大きく上回っている。これは、将来負担比率が高いことなどが主な原因と考えられる。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率は、交付税算入率の高い地方債以外の借入抑制を続けてきたこと等により、ここ数年でかなり改善されている。しかし、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率の進行にもかかわらず、将来負担比率が高いことから、これまで下水道事業等、交付税算入率があまり高くない事業が財政を圧迫してきたかが分かる。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率、実質公債費比率は、年々改善していたが、将来負担比率は平成30年度決算において、平成29年度から横ばいになっている。将来負担比率を左右する地方債については、残高が大幅に増加したものの、交付税算入率の低い下水債が減少し、過疎対策事業債、合併特例債等、交付税算入率の高い地方債が増加している傾向により、地方債に係る将来負担比率の悪化には歯止めがかかっている。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄【道路】償却率が類似団体に比べて高い。利用頻度に応じ、改良工事を行うが、山間の町道等かなり広範囲になることから、整備が後回しになっている部分も多々ある。【公営住宅】町営住宅の老朽化が進行している。入居者の住み替え等を行い、建て替えの準備をする必要がある。【幼稚園・保育所】町内幼稚園、保育所は、待機児童もない状態。少子化により施設数が過剰であったため、平成29年度に6幼稚園、3保育園を3つの幼保一体施設に統合したため、廃園施設の利活用、除却等を検討し、財政負担軽減を図る。【学校施設】償却率の高さから施設の老朽具合がうかがえる。少子化により施設数が過剰であったため、平成29年度に7小学校を3小学校に統合したため、廃校施設の利活用等を検討し、財政負担軽減を図る。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄図書館、体育館・プールなどの社会教育施設は、合併を経ていることもあり、施設数が過剰となっている部分がある。建設当初の利用需要は、大きく変化していることから、今後は、公共施設等総合管理計画等を踏まえ、施設の統廃合・最適化等を検討していく必要がある。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、総資産額が335億円(前年度比△9億円)で、資産のうち約84%(前年度比±0%)は有形固定資産が占めている。一方負債額は109億円(前年度比±0億円)で、約32%(前年度比±0%)が将来世代への負担、約68%が現役世代への負担で形成されており、負債全体の80%(前年度比△7%)が地方債で占められている。全体会計においては総資産額515億円(前年度比△13億円)、うち92%(前年度比+5%)が有形固定資産が占めている。負債額は193億円(前年度比△7億円)で、約38%(前年度比±10%)が将来世代への負担、約62%が現役世代への負担となっており、負債全体の81%(前年度比±0%)が地方債(1年以内償還予定除く)で占められている。連結会計においては、総資産額535億円(前年度比△21億円)、うち85%(前年度比±0%)が有形固定資産が占めている。負債額は201億円(前年度比△11億円)で、約38%(前年度比±0%)が将来世代への負担、約62%が現役世代への負担となっており、負債全体の80%(前年度比+1%)が地方債(1年以内償還予定除く)で占められている。全体・連結会計ともに地方債の額が一般会計等の2倍弱となっているが、これは昭和60年頃から着手したインフラ整備事業に係る下水道事業債が原因であり、平成30年以降段階的に完済を迎えるため、問題視する必要はないと考えられる。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等の純経常行政コストが74億円(前年度比△1億円)で、経常費用の業務費用42億円のうち人件費16億円、物件費が26億円で、移転費用35億円のうち、他会計への繰出金が14億円、補助金等が13億円、社会保障給付が8億円となっている。他会計への繰出金は下水道事業会計、国民健康保険事業へ繰り入れられており、補助金等については、内訳の半数を福祉が占めている。全体会計の純経常行政コストは106億円(前年度比△4億円)で、連結会計は129億円(前年度比△4億円)となっており、それぞれ業務費用が60億円(前年度比±0億円)67億円(前年度比±0億円)で、下水道施設等の維持補修費等のため物件費等が一般会計等の物件費を約1.5倍上回った。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等における本年度差額は△9億円(前年度比△2億円)であり、本年度純資産残高は226億円(前年度比△9億円)となった。全体会計における本年度差額は△6億円(前年度比△1億円)、連結会計における本年度差額は△6億円(前年度比△2億円)であり、それぞれ本年度純資産残高は322億円(前年度比△6億円)と334億円(前年度比△11億円)となった。税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等における業務活動収支が4億円(前年度比+2億円)、投資活動収支は△2億円(前年度比△11億円)となり、財務活動収支は地方債の償還額が発行額を上回ったことから△1億円(前年度比△12億円)となっている。全体会計における業務活動収支は12億円(前年度比+1億円)、連結会計12億円(前年度比±0億円)で、投資活動収支は△5億円(前年度比△12億円)となった。財務活動収支は、全体会計(△8億円)連結会計(△8億円)ともに地方債の償還額が発行額を上回った。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況一般会計等において、住民一人あたりの資産額、歳入額対資産比率、有形固定資産減価償却率の指標すべてで類似団体と比べてやや低くなっており、財政面での資産整備が適切に進められたことが表れているが、全国的に資産老朽化が問題となっており、和気町でも対策を講じる必要がある。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率将来世代負担比率は類似団体を上回っており、純資産比率は類似団体よりもやや低いが概ね同じ比率といえる。今後資産の老朽化が進めばさらに比率は低下していくため、人口減少や少子高齢化という課題を考慮しながら、資産の更新や形成等の対策を講じることが必要である。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人あたりの行政コストは53.9%と類似団体よりやや高いが、概ね平均的な数値であり、効率的な行政サービスの提供が行われていると考えられる。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況基礎的財政収支の状況は類似団体に比べ悪く、住民一人あたりの負債額については、前年度と比べ、類似団体との差が微弱ながら小さくなっている。退職手当引当金についての前年度比約1億円の増額、小学校施設改修等、公共施設整等整備費支出が多かったために負債の状況が悪化したものと考えられる。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担については、世代間の公平性に考慮して、その比率に注意する必要があるが、類似団体と比べるとやや低いとはいえ、概ね全国的な水準であると考えられる。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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