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地方財政ダッシュボード

滋賀県米原市の財政状況(2016年度)

🏠米原市

地方公営企業の一覧

末端給水事業 公共下水道 特定環境保全公共下水道 農業集落排水


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2016年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は0.57で、前年度に比べ0.01ポイント減少した。類似団体平均と同数値であるが、人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成28年10月1日現在27.62%)に加え、産業基盤が脆弱であるため、県内市で比較すると13市中3番目に低い位置にある。合併特例法による普通交付税の合併算定替が平成27年度からの5年間で段階的に縮減されるため、より一層の行財政改革を進め、財政の健全化を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は89.7%であり、歳入で地方交付税や臨時財政対策債が減少し、歳出で一部事務組合に対する補助費等および特別会計繰出金が増加したことにより、前年度に比べ5.5ポイント悪化した。類似団体平均を下回っているものの、依然として高い水準で推移しており、財政の硬直化が進んでいるため、事務事業の見直しを更に進めるとともに、市税の徴収強化等による財源確保に努め、歳入歳出両面から改善を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費・物件費等決算額は155,499円で前年度に比べると4,479円増加した。主な要因は、情報セキュリティ強化対策に係る電算処理委託料等による物件費と、除雪作業委託料等による維持補修費の増加である。人口1人当たりの金額が、類似団体平均を上回っている状況に加え、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っているため、これらを加味した場合、大幅に増加することとなる。今後は、これらも含めた経費についても、引き続き抑制していく必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は99.6で、前年度と比較して0.3ポイント増加し、類似団体平均との差は2.0ポイント高い数値となっている。増加要因は、経験年数階層別の職員分布に変動があったためであるが、人件費の増加は、財政の硬直化を招く要因となるため、引き続き給与水準の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たりの職員数は9.64人で、職員数が5人増加したこと等により前年度と比較して0.16人増加し、類似団体平均を1.61人上回る職員数となった。また、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っているため、これらを加味した場合、更に大幅に高くなることになる。今後は、民間でも実施可能な業務の更なる検討や事務事業の抜本的な見直しを行い、職員数の適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、平成28年度単年度比率で元金償還が新たに始まった市債の影響により2.7ポイント上昇したが、3か年平均はこれまでに行ってきた繰上償還等による公債費の抑制による効果により0.6ポイント減少した。繰上償還による公債費の抑制効果は後年度も続くと思われるが、元金償還が新たに始まる地方債の影響もあるため、交付税上より有利な市債発行事業を厳選していく必要がある。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は、昨年度と同様、算定されなかった。これは、将来負担軽減のための繰上償還による地方債現在高の減少および下水道会計繰入見込額が減少したことなどに起因するものである。しかし、米原駅東部土地区画整理事業において、多額の地域開発事業債を発行して整備した保留地などの販売について、不安定な要素をはらんでいる。今後は、公共施設等の長寿命化や、課題解決に向けた施設整備のため、計画的な資金の活用と市債発行事業を厳選し、財政規律に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2016年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、職員数の減等により決算額は減少したものの、普通交付税の合併算定替縮減の影響等による経常一般財源等の減に伴い0.3ポイント上昇した。類似団体平均を上回る状況になったことに加え、ごみ処理や消防業務を一部事務組合で行っているため、これらを加味した場合、大幅に増加することとなる。民間でも実施可能な業務の更なる検討や事務事業の抜本的な見直しなどを行い、引き続き定員管理、給与の適正化に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率が類似団体平均と比較して高い水準で推移しているのは、合併以後、公共施設の管理運営に指定管理者制度を積極的に導入してきたことなどが主な要因である。今後も、新たな行政需要への対応などにより、物件費の増加が考えられるが、事務事業の更なる見直しや施設の再編・統合を進め、経費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、自立支援給付および平成26年度から実施した小中学生の医療費無料化により福祉医療費が増加していることで、平成25年度と比較して1.5ポイント増加している。前年度との比較では、経常経費決算額はほぼ前年度並みであるものの、経常一般財源等の減に伴い0.1ポイント上昇した。類似団体よりも低い数値ではあるが、全国平均を上回る高齢化率など今後も扶助費の増加が見込まれるため、引き続き、資格審査等の適正化と予防施策の推進に努める。

その他の分析欄

その他の経常収支比率は、前年度と比較して、維持補修費および資本費平準化債発行基準の変更などに伴う流域関連公共下水道事業特別会計への繰出金の増加により上昇した。各特別会計においては、業務効率化による経費の削減と独立採算の原則に基づき、使用料の改定や保険料の適正化による財政の健全化に努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、ごみ処理や消防業務を一部事務組合で行っていることから高い水準にある。引き続き、一部事務組合に対する負担金の適正化を図るとともに、各種補助事業についても、補助対象経費や額の妥当性、効果等を検証し、所期の目的を達成したものや社会的・経済情勢に合致しない補助金などは廃止するなど、不断の見直しを図る。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均よりも低くなっているが、これは、合併前後からの大型投資事業の財源として借り入れた市債の償還が、高い水準で推移することが見込まれていたため、平成19年度から繰上償還を継続して実施してきたことにより抑制できている。前年度比較は、平成24年度債の元金償還開始に伴い1.0ポイント上昇した。今後も、後年度の財源負担を考慮し、計画的な基金の活用、市債発行事業の厳選、繰上償還の実施などを行い公債費の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率が増加したのは、前年度と比較して、歳出では物件費および繰出金が増加したこと、歳入では経常一般財源等の減が主な要因である。今後は、公共施設等の長寿命化対策や更新を迎える既存施設の延命化を図る必要があり、維持管理費の増大が見込まれることから、公共施設等総合管理計画に沿った施設保有量の最適化に取り組みます。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

消防費は住民一人当たり23,967円で、前年度比較19.1%の増となり、類似団体平均を上回った。これは、防災情報伝達システムの構築によるものである。教育費は住民一人当たり63,794円で、平成26年度以降類似団体平均を大きく上回っている。平成26年度は市内小学校全校の空調設備の設置および認定こども園2園を新たに整備したこと、平成27年度は市内中学校全校の空調設備を設置したこと、平成28年度は新たに認定こども園1園を整備したことが主な要因となっている。これは、子どもたちへの未来投資として学習環境の整備と改善と、子育て支援策として認定こども園施設整備に取り組んできたことによるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2016年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

扶助費は住民一人当たり76,031円となっており、平成25年度比較24.3%、平成27年度比較7.0%の増となった。これは、平成26年度から実施した小中学生の医療費無料化による福祉医療費の増加と、平成28年度の利用人数の増などによる自立支援給付事業経費の増加が要因である。類似団体平均に近づいており、全国平均を上回る高齢化率など今後も扶助費の増加が見込まれる。引き続き、資格審査等の適正に努めるとともに予防施策の推進に努める。公債費は住民一人当たり53,575円で、繰上償還額が要因で前年度と比較して20.5%の減となった。また、過去5年間の最大と最小の差は25,227円であり、毎年度の繰上償還額の多寡に要因するものである。今後も、後年度の財源負担を考慮し、計画的な資金の活用、市債発行事業の厳選、繰上償還の実施などを行い公債費の抑制に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2016年度)

分析欄

財政調整基金残高は、過去5年間取崩しは行っていないためほぼ同額で推移している。標準財政規模に対する財政調整基金残高比率の増加は、分母の標準財政規模が減少したことが要因である。標準財政規模に対する実質収支比率が下がったのは、翌年度に繰越すべき財源が増えたことなどが主な要因である。また、標準財政規模に対する実質単年度収支比率は、財政状況等を考慮し市債繰上償還が減少したことなどにより8.06ポイント減少した。普通会計全体としては、財政の健全化に向けた取組が進められており、引き続き行政コストの縮減に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2016年度)

分析欄

今年度の決算は、合併時から引き続き、全ての会計で黒字となり、連結実質赤字比率は生じていない。しかしながら、一般会計からの繰出金によって黒字を確保している特別会計もあり、一般会計の負担はますます増大している。各特別会計においては、徴収率向上のための取組を更に強化するなど収入確保を念頭に置き、独立採算の原則の下、適正な経費負担区分による財政運営、企業経営を行っていく必要がある。なお、米原駅東部土地区画整理事業特別会計については、用地の販売により回収された資金を造成のために借り入れた市債の返済に充てるという事業の性質上、保留地処分の遅れが一般会計への負担につながることから、早期販売に向けた取組の強化を図る。

実質公債費比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

単年度実質公債費比率は元金償還が新たに始まった市債の影響で2.7ポイント増加したが、3か年平均の実質公債費比率は、これまでの繰上償還等による公債費の抑制効果で0.6ポイント減少した。また、市債発行に際して、普通交付税算入率の高いものを優先してきたことなどにより、実質公債費比率の上昇が抑えられている。今後も、市債発行事業を厳選し、将来負担の適正化に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2016年度)

分析欄

基準財政需要額算入見込額の減により充当可能財源等は減少したが、流域関連公共下水道事業特別会計、農業集落排水事業特別会計および米原駅東部土地区画整理事業特別会計の公営企業債等繰入見込額等の減による将来負担額の減少規模の方が大きかったため、将来負担比率は改善した。しかし、米原駅東部土地区画整理事業において、多額の地域開発事業債を発行して整備した保留地などの販売について、不安定な要素をはらんでおり、早期完売に向け全力を挙げて取り組む。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2016年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

平成25年度に策定した公共施設再編計画に基づき統合や譲渡等を行い、平成28年度末で延床面積6.1%を削減したが、有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にある。このため今後は、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に掲げる公共施設の延床面積を25%削減するという目標に向け、公共施設の統合や廃止、複合化等の取り組みを進めていきます。

債務償還可能年数の分析欄

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

繰上償還による地方債現在高の抑制等により、将来負担比率は算定されなかった。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回っている。主な要因として、現在分庁舎方式の各庁舎は全ての施設で築30年を超え、最も老朽化の進んでいる施設は昭和32年の建築であり、庁舎の有形固定資産減価償却率は平成27年度数値で78.1%となっていることなどがある。庁舎については、現在統合庁舎の整備に向けた検討が進んでいるため、地方債現在高等に注視し将来負担の適正化に努める。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率および実質公債費比率ともに、類似団体と比較して低い水準にある。これは、繰上償還等により地方債現在高を縮減してきたことと、将来の社会資本や施設整備のために基金を積立てたことによるものである。しかし、今後合併特例債など地方債現在高の増加が見込まれるため、市債発行事業を厳選し、将来負担比率の維持に努める必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2016年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、橋りょう・トンネルと児童館で、特に低くなっている施設は認定こども園・幼稚園・保育所である。橋りょうについては、平成26年度に策定した橋りょう長寿命化修繕計画に基づいた点検・管理や、塗装の塗替え・架替え更新を計画的に順次実施していきます。児童館は、平成28年度に施設を廃止し、解体しました。認定こども園・幼稚園・保育所については、平成22年度に策定した保幼小中学校統合整備計画に基づき幼稚園・保育所を統合し認定こども園として整備したことなどにより、有形固定資産減価償却率が低くなっている。これに伴い、一人当たり面積は類似団体平均を上回ることとなった。維持管理にかかる経費の増加に留意しつつ、引き続き、子育て環境の整備に積極的に取り組んでいく。

施設類型別ストック情報分析表②(2016年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、消防施設、庁舎、保健センターであり、特に低くなっている施設は、福祉施設、体育館・プールである。庁舎については、現在分庁舎方式の各庁舎は全ての施設で築30年を超え、最も老朽化の進んでいる施設は昭和32年の建築であるため、庁舎の有形固定資産減価償却率が高くなっている。現在、統合庁舎の整備に向けた検討が進んでいるため、維持管理にかかる経費について留意する必要がある。福祉施設については、平成17年の合併後に複数のデイサービスセンター等が整備されたこと、平成27年に地域包括医療福祉センターを整備したことなどにより有形固定資産減価償却率は低くなっている。

財務書類に関する情報①(2016年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から178百万円の増加(+0.3%)となった。金額の変動が大きいものは基金であり、社会資本整備や施設等の長寿命化のために公共施設等基金等に積立てたことにより203百万増加した。負債総額については、地方債が繰上償還等により291百万円減少したが、退職手当引当金について退職手当組合への積立不足金を引当金に含めて計上することとなったため721百万円増加し、前年度末から431百万円(+1.7%)増加した。なお、連結では資産総額、負債総額ともに大幅な減少となっているが、平成27年度において長浜水道企業団の比例連結割合を12.9%のところを100%で連結していたために生じたものである(資産減少額13,435百万円、負債減少額11,498百万円)。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は16,252百万円となり、前年度比219百万円の減(-1.3%)となった。職員給与費で286百万円の減となったものの、退職手当引当金で退職手当組合への積立不足金を引当金に含めて計上したことにより721百万円増加し、人件費全体では955百万円の増(十41.1%)となったが、維持補修費の大幅な減少(-985百万円、-78.0%)等により物件費等が1,223百万円の減(−18.3%)となったことから、業務費用は326百万円の減(-3.5%)となった。一方、社会保障給付の165百万円の増(+7.8%)等により、移転費用は106百万円の増(+1.5%)となっている。今後も高齢化の進展などによりこの傾向は続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が607百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が6,916百万円多くなり、純行政コストは7,278百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が1,413百万円多くなっている一方、人件費や補助金等により経常費用が12,231百万円多くなり、純行政コストは10,759百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、退職手当引当金で退職手当組合への積立不足金を引当金に含めて計上(721百万円)したこと等により純行政コストが増加したため、税収等の財源(15,988百万円)が純行政コスト(16,342百万円)を下回ったため本年度差額は▲354百万円となったが、本年度純資産変動において、非資金取引による土地の評価額の増や無償所管替等により101百万円の増加となり、純資産残高は253百万円の減少となった。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が5,244百万円多くなっており、本年度差額は17百万円となった。連結では、本年度末純資産残高が前年度比1,937百万円の減少となった。これは、平成27年度において、長浜水道企業団の比例連結割合を12.9%のところを100%で連結していたことが主な要因である。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は1,556百万円であったが、投資活動収支については、認定こども園施設整備事業を行ったことから、▲1,356百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が繰上償還を行ったこともあり地方債発行収入を上回ったことから、▲342百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から142百万円減少し、815百万円となった。繰上償還を除いた財務活動収支はプラスとなるが、今後も合併特例債等の元金償還が順次始まることから地方債償還額の増加が見込まれるため、可能な限り繰上償還等を行う必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より372百万円多い1,928百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲614百万円となり、本年度末資金残高は前年度から24百万円減少し、3,263百万円となった。連結では、本年度末資金残高が前年度比1,517百万円の減少となった。これは、平成27年度において、長浜水道企業団の比例連結割合を12.9%のところを100%で連結していたことが主な要因である。

財務書類に関する情報②(2016年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、これは、道路や河川の敷地のうち取得額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均を下回る結果となった。これは、平成17年の合併以後に行った老人福祉施設の新規整備や、幼稚園・保育所を統合し認定こども園を整備したこと等によるものである。しかし、数値は50%を超え、特に庁舎は現在分庁舎で築30年を経過し老朽化している。現在、統合庁舎の整備を進めている状況であり、今後は維持管理にかかる経費について留意する必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を大幅に下回り、将来世代負担比率は大幅に上回っている。これは、平成17年度の合併以降、新市の一体的なまちづくりのための施設整備や社会資本整備に合併特例債を活用してきたことによるものである。これまでも、繰上償還を積極的に行い地方債残高の抑制に努めてきているが、今後も可能な限り繰上償還を行うとともに、市債発行事業を厳選して将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度であるが、昨年度から増加(+2.2万円)している。純行政コストの増加は、退職手当引当金について退職手当組合への積立不足部分を臨時損失に計上したことによるが、自立支援給付や福祉医療費等の要因により社会保障給付が増加しているため、資格審査等の適正化と予防施策の推進に努める。なお、退職手当引当金の臨時損失を除いた住民一人当たり行政コストは39.5万円で、類似団体平均を1.3万円下回る数値となる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っており、これまでも地方債の繰上償還を行っているが、今後も合併特例債の元金償還が順次始まることから、可能な限り繰上償還等を行う必要がある。なお、住民一人当たり負債額が増加した主な要因は、退職手当引当金で退職手当組合への積立不足金を引当金に含めて計上したことによる。基礎的財政収支は、投資活動収支で昨年度に比べ866百万円赤字が増加したが、業務活動収支で黒字が768百万円増加したため、昨年度に続き黒字となった。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均を下回っている状況にある。経常費用は減少してるものの、社会保障給付や他会計への繰出金は増加傾向にある。このため、社会保障給付においては資格審査等の適正化と予防施策の推進による経費の抑制を図り、繰出金については各特別会計の業務の効率化による経費の削減と独立採算の原則に基づき、使用料の改定や保険料の適正化による財政の健全化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,