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地方財政ダッシュボード

岐阜県白川村の財政状況(2018年度)

🏠白川村

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は、前年度より0.01ポイント増加の0.34であり、類似団体より若干上回っている。ダムや水力発電所などの大規模償却資産税があるため固定資産税の収入額が大きく、村税に占める割合も7割を超えているが、大規模償却資産税は年々減額されていくため「子育て支援や少子化対策」「移住・定住者への支援」など多くの施策を実行し、人口の維持以上を目指して税財源確保を図りつつ、引き続き財政基盤の強化に努めていきます。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率については前年度より2.1ポイント悪化し77.1となった。歳入面では地方交付税が前年に比べ8.0ポイント減少し、臨時財政対策債発行額も前年に比べ4.6ポイント減少している。歳出面では物件費が1.1ポイント増加となり、公債費においても1.1ポイント増加しているため、経常的支出が増額となった。類似団体に比べ低い水準ではあるが、今後も義務的経費の抑制に努めます。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費・物件費等は、類似団体と比較した場合279,303円上回っている。経費から見ると人件費は前年度より3.4ポイント減少、物件費では8.1ポイント増加している。観光施策における委託や白川郷学園等の運営に関する経費の他、高齢化に伴う福祉サービスの向上にも努めており、これらが高額の要因となっている。ただし、当村は人口が少ないため、1人当たりの行政コストという面では非常に高額となります。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については、類似団体に対し1.5ポイント上回っている。給与改定については人事院勧告に基づくものとなっており、人事評価制度を導入した昇給体制をとっているため、今後も適正な給与水準を保っていきます。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員適正化計画に基づいた新規採用に努めてきたが、計画より職員数が少なく、住民に対するきめ細やかなサービス提供に支障を及ぼすことから、退職者の採用も行っている。分母に当たる村の人口が減少しており、類似団体よりも6.23人多い結果となっているため、今後も、少子高齢化対策や企業誘致による雇用などの対策に努め、人口増加を進めます。

実質公債費比率の分析欄

地方債発行抑制や、高利率の地方債繰上償還を積極的に行ってきたことにより元利償還金が減少しており、実質公債費比率も前年度より0.1ポイント改善し低い水準を保っている。企業誘致や高齢者福祉対策により普通建設事業による地方債の借入が一時的に増加しているが、総額を抑制するなど財政安定化を図ります。

将来負担比率の分析欄

過疎対策事業債など基準財政需要見込額に算入される起債の借入を中心としているため、地方債残高等の将来負担額よりも、充当可能財源等が上回っているため、将来負担比率は算定されていない。今後も起債借入は計画的に行い、後世に負担をかけることのないよう財政健全化に努めます。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は類似団体を3.4ポイント下回っている。新規採用は行っているが、退職者が増加しているため、結果として職員数の増加に繋がらず、昇給による人件費の増加が現れている。今後も社会人経験者採用も含め職員の必要数を確保しつつ人件費の抑制ができるよう計画的に採用していきます。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率については、類似団体と比べ1.4ポイント下回っている。経費としては、委託の割合が大きく高齢者の外出支援運行業務や給食センター管理業務など必要とする経費の他に、電算管理に関する事務的経費が年々増えてきており、現状を確認しながら節減対策や行政改革に取り組みます。

扶助費の分析欄

平成30年度における扶助費に係る経常収支比率は類似団体を1.8ポイント下回っており、毎年類似団体を下回っている状況である。生活保護世帯が少数で、費用負担の増加が緩やかなためであるが、今後の更なる少子高齢化対策が必要となるため、計画的に事業の取り組みを行います。

その他の分析欄

その他経費に係る経常収支比率は、類似団体と比べ0.5ポイント上回っている。温泉開発特別会計に充当していた地方債の償還が完了し、国民健康保険直診勘定においては、診療所駐車場整備の完成に伴い繰出金が減少したことにより、前年度より数値が下がり、類似団体と同水準となりました。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、類似団体と比べ4.2ポイント下回っている。補助金等交付規則を見直すなどの経費削減を図っているが、常備消防に関する経費や塵芥処理に関する経費が大半をしめており、今後も補助費等については必要となる経費の計上と費用効果の高い事業中心に進めていきます。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、類似団体と比べ0.8ポイント下回っている。地方債発行は平準化するよう計画的に借り入れを行っているため大きな変動は見られないが、今後企業誘致や高齢者福祉対策により普通建設事業による地方債の借入が一時的に増加するため、中長期的な借入額の計画を行い、公債費の高騰を抑えます。

公債費以外の分析欄

その他の項目を除き各費用で類似団体を下回っている。今後においても行政改革の取り組みを通じて、一層の義務的経費の削減に努めます。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費については、類似団体内平均値と比較し、概ね同水準ではあるが、前年度の住民一人当たりコストと比較すると16,463円低くなっているのは、議場の設備改修完了によるものです。農林水産費については、類似団体内平均値と比較し、住民一人当たりコストが219,703円高くなっているが、養豚場の建設に伴う事業の増額によるものです。民生費については、類似団体内平均値と比較し、住民一人当たりコストが116,065円高くなっているが、2カ年継続事業として始まったデイサービスセンター建築工事の増額によるものです。土木費については、類似団体内平均値と比較し、住民一人当たりコストが487,220円高くなっているが、昨年度からの繰越事業も含めて社会資本総合交付金を活用した建設事業(橋梁耐震補強・雪崩や落石対策工事等)によるものです。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

補助費等については、前年と比べ79,545円高くなっているが、企業誘致事業による養豚場建設に係る補助金の増額によるものです。普通建設事業費は住民一人当たり895,659円となっており、前年より553,972円大幅に高くなった状況であるが、これは主に2カ年継続事業として始まったデイサービスセンター建築工事や社会資本総合交付金を活用した建設事業(橋梁耐震補強・雪崩や落石対策工事等)によるものです。維持補修費の住民一人当たりコストが前年に比べ61,044円減少しており、類似団体との比較では52,607円上回っている。平成29年度より積雪量が大幅に減り、除雪事業経費が減少したためである。各年度ごとに変動が大きいのは、その年の気候により左右される地域特性が表れています。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

財政調整基金残高については庁舎建設基金へ積立するため、一部取り崩しを行ったが、積立額が上回ったことにより残高は増加している。実質収支については、主に収入の地方交付税が減少した事により前年より低い水準となっている。実質単年度収支は、財政調整基金の取崩しが前年度より少ない額であったため、減少している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

一般会計については、特別交付税を含めた地方交付税が減額しているものの、各事業において国庫支出金など特定財源による事業を中心に進めているため、実質収支は黒字となっている。特別会計についても各会計とも黒字ではあるが、それぞれ小規模であるため一般会計からの繰入金に頼らざるを得ない状況は続いており、料金改定を含めた改革により独立採算の原則に沿った経営となるよう努力していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

実質公債費率の分子は、借入額の抑制や繰上償還を実施するなどしたため、低い水準を推移している。公営企業債の元利償還に対する繰入金については、簡易水道事業債の繰上償還を平成27年度に実施したことにより減少してきており、温泉開発特別会計の償還も終わった。ただし、下水道事業債については、平成25年度から平成29年度まで施設の長寿命化計画に基づく設備改修等により今後増加が見込まれるが、過去の施設整備に要した償還も終了するため、大幅な増加は無いものと見込んでいる。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来に係る実質的な財政負担は皆無となっており、一般会計に係る地方債残高と公営企業債繰入見込額に占める基準財政需要額算入見込額の割合が高いことが要因となっている。財政調整基金などの充当可能基金の保有額が大きいことも一つの要因ともいえる。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)新庁舎建設に充てるため、財政調整基金を1億4千万円取り崩したが、積立を1億5千万円行った事により微増となっている。また、庁舎建設基金へ3億円積立したことにより、基金全体としては約3億5千万円の増額となった。(今後の方針)今後も財政調整基金を取り崩して庁舎建設基金へ積み立てる計画を予定している。

財政調整基金

(増減理由)庁舎建設基金へ充てるため、財政調整基金の取り崩しを行った。(今後の方針)今後も計画的に財政状況を見ながら、庁舎建設基金に充てるための取り崩しを行う予定である。

減債基金

(増減理由)積み立て、取り崩しを行わなかったので変動なし。(今後の方針)地方債の償還計画を踏まえ、今後も現在の保有基金額を維持する予定。

その他特定目的基金

(基金の使途)庁舎建設基金:白川村の新庁舎整備に必要な経費に充てるための資金を積み立てる。世界遺産合掌造り集落保存協力基金:世界文化遺産に登録された白川郷合掌造り集落を、人類の誇るべき遺産として後世に伝えるための維持管理に必要な資金を積み立てる。せせらぎ公園小呂駐車場整備基金:せせらぎ公園小呂駐車場の維持管理経費及び駐車場の円滑な運営を図るため、基金を積み立てる。小水力自家発電基金:小水力発電施設の維持管理経費として資金を積み立てる。森崎育英交付基金:教育活動等に充てる基金を積み立てる。(増減理由)庁舎建設基金:新庁舎整備に必要な経費に充てるための基金を、3億円積立したことにより増加となった。(今後の方針)新庁舎の建設に関して計画中であり、積立に関しても無理のない積立額を予算に応じて、検討しながら進めていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は類似団体より低い水準にある。平成28年度に固定資産台帳整備を行った事により、資産の状況が把握でき、数値の変動が大きいと思われる。公共施設等総合管理計画は策定済であるが、個々の施設計画についてはこれから作成となる。平成28年度以降は建物及び工作物の新規取得により有形固定資産減価償却率は減少傾向にある。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率においては、類似団体より低い状況であり、基金の保有額が大きく公債費の借り入れにおいては、交付税算入率の高い起債を使用していることにより、低い数値となっている。しかしながら、近年においては普通建設事業への投資的経費が多くなっており、財源を地方債充当しているため、比率が上昇傾向にある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については皆無となっている。充当可能基金についても毎年順当に積み増しができている状態ではある。有形固定資産減価償却率が高い建物としては役場庁舎が挙げられるが、老朽化対策と災害時の防災拠点としての機能確保のために、目的基金として新庁舎建設のための基金を創設した。財政調整基金を取り崩し新庁舎建設基金への充当を行っているが、現状としては将来負担比率に影響は無い状況である。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は無く、実質公債費比率は低水準となっている。基準財政需要額に算定される額が大きい起債を中心に借り入れを行っているためであり、今後も地方債の借入に関しては過疎対策事業債等を中心に計画的に借入を行い、将来負担比率及び実質公債費比率を引き続き低水準で推移するよう努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率を類似団体と比較すると、同レベルもしくは低い水準となっている。【道路】一人当たりの延長の増加については、平成29年度から道路に加え農道及び林道を含めた延長となったことによる増加となっている。保育所や学校施設の一人当たり面積が類似団体と比べ高い値となっているが、建設当時と比べ少子化が進んでいることもあり一人当たりの面積が大きくなっている。子育て環境としては満足を得られる施設となっているが、学校施設においては統合したものの、保育所においては現状で2か所あり、園児数も少ないため、維持管理経費等を考慮すると、今後統合の検討も必要と思われる。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

【体育館・プール】及び【一般廃棄物処理施設】以外の各施設ともに類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が同数値近くか高くなっている。各施設とも建設年代が古く新規に建設する必要性を検討しながら更新計画を策定中である。また、使用頻度などを考慮し統廃合を実施しており施設の効率化を図っている。【一般廃棄物処理施設】平成29年度にリサイクルセンター倉庫を整備したことに伴い、一人当たり有形固定資産(償却資産)額が増加した。【体育館・プール】施設の改修工事したことに伴い、新規の減価償却費が発生するものの資産の増加により、有形固定資産減価償却率が減少した。役場庁舎については有形固定資産減価償却率が高くなっているが、老朽化に加えて立地条件も防災拠点としてふさわしくないため、建設費用等の基金積み立てを行っている。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,