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地方財政ダッシュボード

福島県浪江町の財政状況(2020年度)

🏠浪江町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

基準財政需要額においては前年度比5.8%減となっているが、基準財政収入額において前年度比11.1%増となっているため、その結果、財政力指数において0.03ポイントの減となった。また、東日本大震災の影響により、人口の特例措置が設けられているためほぼ横ばいとなっているが、今後の見通しは不透明であり、業務の効率化や一般財源の確保に努め、財政の健全化を図る必要がある。

経常収支比率の分析欄

前年度比7.6%減となり、やや改善が見られたものの、東日本大震災以降、町税等の経常一般財源が確保できない中、震災復興特別交付税等の臨時一般財源に頼った財政運営となっていることにより、依然として財政構造が硬直化した状態が続いている。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度に引き続き、復旧・復興事業に関する人件費や物件費の増加により依然として高い値で推移している。また、東日本大震災以降、住基人口は年々減少の一途をたどっており、震災時21,434人の人口に対し、令和3年1月1日現在は4,716人減の16,718人であり、当面は分母の人口が大幅に上昇することは困難であると思われる。今後も復旧・復興事業需要は継続し、当面の間横ばい傾向で推移していく見通しである。

ラスパイレス指数の分析欄

東日本大震災以降、早期退職者を含む退職者の増加により、職員の年齢層が低年齢化しており、それに伴って平均給与額が減少した結果、ラスパイレス指数は年々減少傾向にある。今後も、国・県の動向に準じて100以下の水準を維持していく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

通常業務に加え、復旧・復興事務に対応する必要があることから、正規職員のみならず、任期付職員や応援職員の受入れにより、必要な人員を確保しているため、全国平均及び福島県平均をやや上回っているが、類似団体内順位では全国最小となっている。今後は、業務の民間委託等の効率化や、復旧・復興事業の進捗に合わせた適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

新規借入を抑制し、公債費の縮減を図ったことにより、改善傾向にある。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は検出されなかった。この要因としては、新規起債の抑制による地方債現在高の減及び復旧・復興事業に係る交付金の基金化による財源の増が挙げられる。しかし、基金については特定目的基金のため、復旧・復興事業の進捗に伴って減少するものであることから、将来負担比率の非検出は一時的なものとして捉え、今後注視していきたい。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

東日本大震災以降増大している復旧・復興事業に対応するため、人件費は増加しており、類似団体の平均を上回る状況が続いている。

物件費の分析欄

新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響を受け、実施を見送った事業あったことなどにより、一時的に改善されたように見えるが、町内公共施設等の管理業務などについては依然として事業を継続する必要があり、また、今後の復旧・復興事業において施設が増加する可能性があることから、今後も横ばい傾向となることが予想される。

扶助費の分析欄

東日本大震災において亡くなられた方や重度の障害を受けた方、津波被災世帯等に対して支給された災害弔慰金・災害障害見舞金・津波被災者見舞金などの震災関連の費用が減少傾向にあることから、扶助費の経常収支比率は改善されている。

その他の分析欄

全国平均や類似団体平均を大きく上回る数値となった。主な要因としては、繰出金の増額によるものである。東日本大震災以降、復旧・復興事業が大規模化していることもあり、赤字補てん的な繰出金が見られるため、各種事業の見直しや適正化を図るとともに、経常一般財源の確保に努める。

補助費等の分析欄

経常一般財源の大部分を占める地方税の減免・課税免除措置が一部継続していることから、経常収支比率は全国平均及び類似団体平均を上回る数値となった。今後も町民に対する各種助成金などの増額が見込まれることから、経常一般財源の確保に努める。

公債費の分析欄

新規借入の抑制により、平成24年度以降減少傾向にある。令和元年度においては2.6ポイント減となり、類似団体平均を下回る結果となったが、引き続き財政健全化に留意しつつ減少させていく。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、全国平均及び類似団体平均を上回っており、非常に高い値となっている。平成29年3月31日に一部地域の避難指示が解除され、町内の公共施設における維持管理費用等の増が見込まれることから、今後も同程度もしくはそれ以上の高い値で推移していくと考えられる。そのため、経費の節減・合理化により、効率的な行政運営を図ることで経常収支比率の改善に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費は復旧・復興事業費の基金化のための積立金が減少したことによる減となっている。労働費はいこいの村管理棟建設工事による増となっている。商工費は産業団地や交流・情報発信を目的とした施設などの整備費の増加による増となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり1,884,693円となっており、前年度に比べ238,138円の減となっており、平成22年度における一人当たりのコスト(平成23年3月31日現在人口「21,434人」にて算出)は412,065円であり、比較すると約5倍の負担となり高止まりの傾向にある。主な要因としては、復旧・復興事業の増加によるものである。普通建設事業費は、住民一人当たり854,900円となっており、雇用の場の確保を目的とした産業団地や住民同士の交流・情報発信を目的とした施設などの整備により、全国平均及び類似団体平均を大幅に上回っている。積立金は、事業費の基金化のため全国平均及び類似団体平均を大幅に上回っている。公債費は、新規借入の抑制や、償還の進捗により年々減少傾向にある。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

財政調整基金残高は、今後の見通しに備え、前年度歳計剰余金を積み立てるとともに、取崩しについては最低限に努めた結果、増加傾向にある。実質収支額は、震災関連事業等の繰越事業のため翌年度への繰越額が増加し、前年度より18.19ポイント減となった。実質単年度収支は、単年度収支が-878,358千円の赤字となったことにより赤字となった。東日本大震災以降発生している多くの復旧・復興事業は、国県支出金(復興財源)により賄っているものであり、こういった特殊な状況の中で単年度ごとの改善は難しい状態である。中長期の財政需要等を見定めながら、本数値についても推移を把握し、継続して適正な状態を維持できるよう努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

自治体財政全体を考慮しながら、各会計ともに健全な財政運営に努めた結果、黒字となった。しかしながら、今後も厳しい歳入状況であることが予想されるため、効率的かつ適正な事務を行い、健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

新規借入の抑制、償還の進捗等により元利償還金残高は年々減少し、実質公債費比率の分子は減少傾向にある。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来負担比率は検出されなかった。この要因としては、起債の新規借入抑制による地方債現在高の減及び復旧・復興事業に係る交付金の基金化による財源の増が挙げられる。しかしながら、基金については特定目的基金のため、復旧・復興事業の進捗に伴って減少するものであることから、将来負担比率の非検出は一時的なものとして捉え、今後注視していきたい。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)復旧・復興事業に伴う浪江町帰還・移住等環境整備交付金基金の取崩し(5,154百万円)浪江町復旧・復興基金の取崩し(4,254百万円)などにより減少した。(今後の方針)東日本大震災以降発生している多くの復旧・復興事業は、国県支出金(復興財源)により賄っているものであり、復旧・復興事業の進捗状況により減少していくものであるため、基金残高全体は徐々に縮小する見込みである。

財政調整基金

(増減理由)前年度歳計剰余金の積立てにより増加した。(今後の方針)東日本大震災以降、当町の事業の大半が復旧・復興事業に係る大型の建設事業や複数年にわたる継続事業等を占め、それら事業は国県支出金(復興財源)で賄われているが、ハード面の整備事業終了後は施設の管理・運営業務が発生し、その多くは一般財源で賄うこととなるため、財源不足が懸念される。加えて、経常収支比率は90.2%と硬直化した財政状態となっており、人口も震災当時21,434人であったが、令和3年1月1日現在では16,718人まで減少しているため、経常一般財源の確保が今後一層厳しくなることが予想される。このことから、今後は財源不足に備えていく必要がある。

減債基金

(増減理由)横ばいで推移している。(今後の方針)近年は、起債の新規借入の抑制や償還の進捗等により元利償還金残高が年々減少しているため、公債費が経常収支比率を占める割合も減少傾向にある。しかし、町民税をはじめとする経常一般財源の確保がより厳しくなることが想定されるため、今後の償還に備えておく必要がある。

その他特定目的基金

(基金の使途)浪江町帰還・移住等環境整備交付金基金:福島再生加速化交付金を財源とする復旧・復興事業を使途目的とした基金である。浪江町復旧・復興基金:復旧・復興に関するソフト事業(住宅支援事業、避難生活支援事業、賠償支援事業等)を使途目的とした基金である。行財政長期安定化基金:原発事故の影響に対する町の行財政運営の長期的な安定化を図ることを使途目的とした基金である。(増減理由)復旧・復興事業に伴う浪江町帰還・移住等環境整備交付金基金の取崩し(5,154百万円)浪江町復旧・復興基金の取崩し(4,254百万円)などにより減少した。(今後の方針)復旧・復興事業の進捗状況に伴い、基金残高は徐々に減少する見込みである。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均全国及び県平均を下回っているものの、今後、復旧・復興に係る施設の整備が終息していくことにつれ、償却率が上昇していくことが想定される。今後見直しを行う公共施設等総合管理計画に基づき、適切な財産の管理・運用に努めていく。

債務償還比率の分析欄

地方債等の将来負担額を充当可能基金残高が上回っている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債等の将来負担額を充当可能基金残高が上回っているため、将来負担比率の数値が計上されない。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は検出されなかった。この要因としては、新規起債の抑制による地方債現在高の減及び復旧・復興事業に係る交付金の基金化による財源の増があげられる。しかし、基金については特定目的基金のため、復旧・復興事業の進捗に伴って減少するものであるから、将来負担比率の非検出は一時的なものとして考え、今後注視していきたい。実質公債費比率は新規起債の抑制や、震災後の償還の進捗等によって改善傾向にある。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

一部の施設を除き、有形固定資産減価償却率は類似団体と同程度となっている。東日本大震災により被災した建物の解体が進んでくると数値は下がっていくものと思われる。類似団体と比べて数値が高い傾向にある橋梁・トンネルについては、「浪江町橋梁長寿命化修繕計画」を踏まえ、必要な改修等を計画的に実施していく。東日本大震災により被災した建物の解体が進む一方で、新たな施設の整備も進めており、今後見直しを行う公共施設等総合管理計画に基づき適切な財産の管理・運用に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

一部の施設を除き、有形固定資産減価償却率は類似団体と同程度となっている。東日本大震災により被災した建物の解体が進んでくると数値は下がっていくものと思われる。東日本大震災により被災した建物の解体が進む一方で、新たな施設の整備も進めており、今後見直しを行う公共施設等総合管理計画に基づき適切な財産の管理・運用に努めていく。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が期首時点と比較し7,471百万円の増加となった。東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故による被害からの復旧・復興事業の進展に伴い、用地買収等を進めたことで増加したものである。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等における経常費用は4,973百万円となった。現在、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故による被害からの復旧・復興が本格化しており、行政コスト全体が大きくなっている関係上、相対的に経常行政コストが小さく見えているが、より一層の経常経費抑制に努めていく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(21,631百万円)が純行政コスト(14,333百万円)を上回ったことから、本年度差額は7,298百万円となり、純資産残高は64,449百万円となった。国庫補助金等を活用した東日本大震災と福島第一原子力発電所事故による被害からの復旧・復興事業が本格化していることから、純資産が増加している。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は6,250百万円であったが、投資活動収支については、東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故による被害からの復旧・復興事業が本格化していることから▲6,204百万円となった。財務活動収支については、地方債の発行を抑制していることから▲454百万円となっており、本年度未資金残高は前年度から408百万円減少し、1,738百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、当団体では道路等の敷地のうち取得価格が不明なものを備忘価額1円で評価しているためである。一方、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故からの復旧・復興事業の本格化に伴い、資産が増加傾向にあるため、引き続き適切な資産の管理に努めていく。また、歳入額対資産比率は、上記のとおり資産額が類似団体平均額を下回っているが、これは東日本大震災と福島第一原子力事故からの復旧・復興事業の本格化に伴い歳入総額が拡大しているためである。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

将来世代負担比率は類似団体平均を下回っている。これは、現在地方債の発行の抑制を進めているためであり、東日本大震災と福島第一原子力発電所事故からの復旧・復興事業に多くの財源が求められる中ではあるものの、将来世代への負担が大きくならないよう、引き続き適切な地方債の発行を進めていK。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは類似団体平均と比較して30.1万円下回っている。東日本大震災と福島第一原子力発電所事故により縮小している行政経費等があることに加え、経常経費の抑制を進めてきたことによるものと考えられるが、今後、町の復興を進めていく中で行政コストが増加することも想定されるため、引き続き行政コストを意識した行政運営を進めていく。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は類似団体平均を大きく下回っている。引き続き地方債等の適正な活用を進める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回った。これは東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の被災者である町民を支援する目的で使用料及び手数料等の減免を行っているためである。今後、減免の縮小及び廃止を進め、適切な受益者負担となるよう進めていく。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,