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地方財政ダッシュボード

山形県大石田町の財政状況(2019年度)

🏠大石田町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

平成12年度の0.23以降、財政力指数は微増していたが、平成19年度の0.27以降は低下傾向にある。令和元年度は0.24と前年度ほぼ同様の指数となったが、全国平均を大きく下回っている。これは、町内に大規模な企業がないことや、人口減少に加えて全国平均を大きく上回る高齢化率(令和元年10月1日現在39.1%)による生産年齢人口の減少が大きく影響し、地方財政計画などで言われているような税収の増加が見込めないことなど、財政基盤が弱く独自財源が極めて少ないことが要因である。また、これまで実施してきた大型事業による地方債の償還が依然として高い状況で、その分基準財政需要額が減少していないことも影響している。平成25年度以降、納税相談員(徴収専門員)や徴収アドバイザーを設置し、平成26年度からはコンビニ収納を導入するなど、町税の徴収体制の強化を図っているが、さらなる徴収率の向上を図り歳入を確保するとともに、今後もこれまで実施してきた行財政改革に基づいた経常経費の削減に努め、財政の健全化を図っていく。

経常収支比率の分析欄

平成30年度と比較して比率は1.0ポイント改善したが、この最も大きな要因は物件費の減で1.2ポイント減となったが、これは、元福祉会館等解体事業が完了したためである。経常収支比率のおよそ4分の1は公債費が占めているが、行財政改革以降、新規地方債の発行基準を設定して、できる限り地方債発行の抑制を図っており、今後も基本的にはこの基準を継続していくことで、公債費の減少を図っていく。ただし、平成26年度から平成29年度にかけて、町の大規模プロジェクトとして町民交流センターの整備に取り組み、令和元年度に尾花沢市消防署大石田分署の整備を行ったことから、その財源である地方債の償還や施設管理費など、今後当面として経常収支比率の上昇が見込まれるため、公債費以外の経費について、以前の行財政改革の基本方針を継続してさらなる抑制に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成17年度に策定した「新たな大石田町を目指した自立計画」における基本方針に基づき、これまで物件費などの経常経費については予算編成時にマイナスシーリングを継続的に実施してきたこと、また、人件費については職員数の抑制に加えて特別職給与の独自削減を実施してきたことなどで、類似団体内平均を下回ってきたが、平成29年度は10%程、平成30年度は7%程上回った。これは、平成29年9月に町民交流センターの一般開放が始まり、複合施設の各部門のにおいて人件費・物件費等が増加したこと、平成29年度に利用を停止した施設の解体を始めたことによるものである。しかし、物件費は、旧施設である元福祉会館等解体事業の解体事業を令和元年度で終えたことから、令和元年度は2.9%下回った。来年度以降は更に下回ることが予想され、今後も適正な施設運営を図り、経費抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

以前は、特別昇給等を継続的に実施してきたが、現在では、特殊勤務手当などは廃止している。国家公務員の時限的な給与改定特例法の措置により平成23年度と平成24年度は100.0を超える指数となっていたが、この措置がない場合の参考値については平成25年度が96.3となる。令和元年度については、人事院勧告に対応する措置として給料表が改定され、県に準拠する内容で職員の給料額が上昇しており、これが要因となって類似団体内平均よりも3.4ポイント高い指数となっている。当該資料作成時点(令和3年1月末時点)において、令和2年度調査結果が未公表のため、前年度の数値を引用しているが、類似団体内平均を上回る指数で推移しているため、給料表における職務職階制の原則を順守するなど、定員管理と合わせて給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成14年度以降、職員の新規採用を抑制してきたことにより、類似団体内平均とほぼ同程度の数値で推移してきた。ただし、ここ数年は保育士や保健師などの専門的な職員を採用していることで、令和元年度は類似団体内平均をわずかに上回っている。今後も、自立計画における基本方針を継続していくことにより、より適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた大型事業における地方債の償還が高止まりで推移してきたこと、また、地方債の償還のための公共下水道事業(一部事務組合)への負担金や農業集落排水事業に対する繰出金の影響が大きく、類似団体内平均を2.4ポイント上回っている。新規地方債の発行については年間の償還元金の1/2以内とすることを原則として事業を実施していることなどが要因となって、平成23年度以降18%を下回り、年々改善してきた。大型事業の償還については順次終了してきており、平成29年から一般開放している町民交流センターに係る地方債の償還と令和元年度に完成した尾花沢市消防署大石田分署整備に係る償還が重なる時点まで比率の上昇が見込まれるが、ダム建設に係る債務負担が平成27年度で終了したこと、新規事業を厳正に厳正に取捨選択して新規地方債の発行をできる限り抑制していくことで、今後も比率の更なる改善に努める。

将来負担比率の分析欄

平成13年度からの第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた道路改良事業や土地区画整理事業、地方債現在高のおよそ29%を占める臨時財政対策債など、標準財政規模の2.48倍となる地方債現在高が大きく影響し、将来負担比率は類似団体内平均と比較すると、非常に高い比率となっている。近年では、行財政改革で設定した基準により新規地方債の発行を抑制しており、大型事業の償還も順次終了している。また、長年続いてきたダム建設に係る国営村山北部土地改良事業負担金の償還が平成27年度で終了したことで、その分の将来負担が軽減される。町内の流雪溝整備事業が今後も継続するほか、平成26年度から平成29年度にかけて町の大規模プロジェクトとして町民交流センターの建設に取り組んできたことから、その財源として8割ほどを地方債により確保してきたこともあり、平成30年度までは上昇してきたが、今後、新規事業の実施に当たっては厳正に取捨選択を行い、より一層の財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

平成14年度以降職員の新規採用を抑制してきたこともあり、人件費の比率はほぼ横ばいの水準で推移しているが、依然として類似団体内平均よりも高く、令和元年度では4.0ポイント上回っている。平成23年度以降は地方議会議員年金制度の廃止に伴う議員共済組合負担金の大幅な増が人件費に影響しているほか、ここ数年、人事院勧告に対応する措置として県に準拠する給料表に改定しているなど、職員の給料額が上昇していることも、比率が高い要因となっている。これまで、自立計画に基づいて職員数を減員してきており、今後も適正な定員管理と合わせて給与の適正化を図り、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

平成17年度に策定した「新たな大石田町を目指した自立計画」に基づいて、物件費についてはこれまで予算編成時にマイナスシーリングを設定し、経費の抑制を図ってきた。また、物品等の集中管理・購入方式を行うことや、長期継続契約を推進することなどにより経費の節減を図ってきた結果、類似団体内平均を5.5ポイント下回った。平成29年度に利用を停止した施設の解体を平成30年度と令和元年度で既に終了しているため、新施設を含め適正な施設運営を進めるとともに、今後もこのような水準を維持していくよう経費抑制に努める。

扶助費の分析欄

高齢化率が令和元年10月1日現在で39.1%と山形県平均や全国平均よりも高いことや、平成23年度には小学生までの児童医療の無料化、さらに、平成24年度からは対象範囲を拡大して中学3年生までの医療費を無料化していることなどの要因があり、類似団体内平均と同程度で推移し、令和元年度については0.3ポイント上回った。扶助費については、今後も医療費等の社会保障関係に要する費用の増加傾向が続くと見込まれるため、資格診査等を厳正に行うことや各種予防活動の充実を図るなど、財政を圧迫するような扶助費の上昇傾向に歯止めをかける取り組みを進めていくよう努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、平成23年度以降、類似団体内平均を上回る比率で推移してきており、令和元年度は1.0ポイント上回っている。当町は全国でも有数の豪雪地帯であることから、降雪の状況によって維持補修費が大きく変動する。特に平成24年度以降は3.0ポイントを超える比率で推移してきたが、令和元年度は降雪量が極めて少なく、除雪に関する費用が抑えられたため、1憶9千万円、69.3%の減となっている。また、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計に対する繰出金が年々増加傾向にあること、農業集落排水事業特別会計における地方債の償還が当面高水準で推移することからその公債費繰出金も大きな割合を占めている。

補助費等の分析欄

補助費等については、類似団体内平均とほぼ同程度の水準で推移してきており、令和元年度は類似団体内平均を1.8ポイント下回った。補助費等の経常的な経費としては、隣接する尾花沢市への常備消防事務委託料のほか、尾花沢市大石田町環境衛生事業組合をはじめとする一部事務組合への負担金が90%以上を占めており、これらについては、今後もほぼ同程度で推移すると見込まれる。また、町独自での補助金等の助成団体は極めて少ないが、各種団体の決算書等を通して補助金の必要性を検討するなど、今後も抑制に努める。

公債費の分析欄

平成13年度からの第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた道路改良事業や土地区画整理事業などの大型事業における地方債の償還が影響し、類似団体内平均を4.9ポイントと大きく上回る比率となっている。また、平成26年度からは統合大石田中学校に係る大きな償還が始まっているが、以前の大型事業の償還は順次終了しており、また、新規地方債の発行は年間の償還元金の1/2以内とする基準を原則としており、地方債残高は年々減少してきた。平成26年度から平成29年度にかけて町民交流センターの整備を行い、令和元年度には尾花沢市消防署大石田分署を整備するにあたり、その財源確保のために多額の地方債を発行してきた。しばらくは、地方債を発行しての大型事業を行う見込みがなく、上記の原則を順守していき、事業の実施に当たっては費用対効果を適正に判断しながら新規地方債の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

平成30年度と比較すると、経常収支比率は91.2%から90.2%と1.0ポイント減少した。比率全体では類似団体内平均を3.4ポイント下回っており、前年度よりも1.1ポイント減少したが、経常収支比率のうち21.4%を公債費が占め数値も高い状況である。平成30年度から町民交流センターの運営が通年となり維持管理費が増大したことやふるさと応援寄附額の増加による積立金の上昇が数値の改善幅が低い要因である。できる限り財政を圧迫する状況に歯止めをかけ、各経費を抑制していくよう努める。そのほかの比率については、若干の増減があるものの前年度とほぼ同程度の比率となった。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別の住民一人当たりコストでは、総務費が類似団体内平均を大きく上回っており、183,415円となっている。これは平成26年度より町民交流センター整備事業に着手し、平成27年度から建設工事が始まったため、平成27年度以降大きく増加したものである。同施設は平成29年6月に完成したため平成30年度に低下したが、同目的内に施設維持管理費や移住・定住対策費が計上されていることが要因である。また、類似団体内平均と比較すると公債費についても上回っており、86,813円となっている。いずれの年度も類似団体内平均より高い状況で推移しているが、これは、平成13年度からの第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた、道路改良事業や土地区画整理事業などの大型事業における地方債の償還が影響しているためである。町民交流センター整備事業と尾花沢市消防署大石田分署整備事業が完了し、その元金償還が始まってくるとその分の負担が増えることになるが、これまでの大型事業の地方債償還が順次終了しており、行財政改革以降、新規地方債の発行を年間の償還元金の1/2とする基準を原則としてきたこともあり、高い状況ではあるが、今後当面として同程度の額で推移する見込みである。そのため、今後も同様の原則を順守していき、事業の実施に当たっては費用対効果を適正に判断しながら取捨選択を行って、新規地方債の抑制に努めていく。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり868,765円となっている。類似団体内平均値との差が大きなものとしては補助費等が挙げられ、住民一人当たり113,084円と類似団体内平均より12,000円程多くなっている。また、維持補修費が類似団体内平均のおよそ1.22倍となる11,884円、扶助費が12,000円以上多い71,841円となっている。この要因として、維持補修費については、降雪の状況により大きく変動するが、冬期間の除排雪に要する経費がここ数年の豪雪に伴い高額で推移していることが挙げられる。また、扶助費については、高齢化率が山形県平均や全国平均よりも高いこと、平成23年度には小学生までの児童医療の無料化、さらに平成24年度には中学3年生まで対象範囲を拡大し医療費を無料化していることなど、社会保障関係経費が高い状況で推移していることが挙げられる。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

これまでは、財政調整基金として6億円程度の残高を維持しながら不慮の財源に備えてきた。平成24年度から平成25年度にかけて、町立小中学校の統合で廃校となった施設のうち、耐震性を満たしていない複数の校舎等の解体工事を行ったことなどにより積立金以上に財政調整基金を取り崩したため、2ヶ年で残高が約1億5千万円、18.5%の減額となった。平成29年度は町民交流センター整備事業の最終年度であったことから、補助事業や起債事業の対象とならない事業の財源が増加したため、6千万円、8.2%の取り崩しとなった。平成30年度は、大雪による除排雪経費の大幅な増加したものの例年に比べ特別交付税が増となったことを受け、取崩額よりも積立金が大きくなる決算となった。また、標準財政規模は1.1%減少、標準財政規模比も前年度より下降し、実質単年度収支はマイナスのままとなった。令和元年度は、少雪により除排雪経費が大幅に減少したため、5千万円、9.3%増額となる決算となった。今後も、町税などの独自財源の確保は非常に厳しいが、これまでの行財政改革の基本方針を継続し、財政の健全化を図っていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

各会計における実質収支は黒字額であり、令和元年度においても連結実質赤字比率は発生していない。令和元年度の全会計の実質収支の合計は約3億1千百万円であり、その約71%を占める一般会計においては、実質収支が前年度より約1千1百万円増加し、標準財政規模に対する比率が0.74ポイント上昇した。今後についても、町税などの独自財源の確保は年々厳しくなる状況が見込まれるため、計画的に財政調整基金や公共施設整備基金などに積み立てを行い、不慮の財源や将来的な公共施設等の管理運営に備える必要がある。また、これまでの行財政改革を基準とした経常経費の削減を今後も継続していき、さらに投資的事業についても取捨選択を行って計画的に実施し、適正な財政運営に努める。また、国民健康保険をはじめとする各特別会計においても、保険料や使用料の見直しなどを適宜実施し、そのうえで経費の節減等を図っていくことで、支障なく事業を展開するための財政の健全化を図る必要がある。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

第5次大石田町総合振興計画に基づいて大型公共事業を実施してきた結果、その地方債の償還により元利償還金は高止まりの状況が続いてきた。平成22年度に開校した大石田中学校建設事業についても平成26年度にかけて本体工事分の大きな償還が始まり、平成26年度には前年度を上回る元利償還金となったが、以前の大型公共事業の償還がここ数年で順次終了していることや、行財政改革以降、年間償還元金の1/2を新規地方債発行の上限に設定してきたことにより、ピーク時には9億円を超える金額であった元利償還金が年々減少し、令和元年度の決算では6億3百万円まで減少した。しかし、平成26年度から平成29年度にかけて町民交流センター整備事業に対し多額の地方債を発行したこと、加えて、令和元年度に尾花沢市消防署大石田分署を整備するため、さらに地方債を発行したことから、令和元年度決算に基づく実質公債費比率は0.5ポイント悪化し、10.1%となった。また、ダム建設に係る債務負担による負担金の支出が平成27年度で終了したが、公共下水道事業(一部事務組合)や農業集落排水事業の元利償還金への一般会計の負担は、当面、高い水準で推移すると見込まれるため、全体的な元利償還金の減少を目指して今後とも財政の健全化を図る。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

令和元年度の将来負担比率は、前年度より6.3ポイント減少し99.6%となった。将来負担額のおよそ7割は地方債残高であるが、これは、第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた道路改良事業や土地区画整理事業などの大型公共事業を実施した結果、大きく膨れ上がったものである。また、地方債残高のおよそ29%を占める臨時財政対策債も大きく影響している。近年では、平成22年度に開校した大石田中学校の建設事業において多額の地方債を発行したために平成21年度に一時的に現在高が増加したが、それ以降は年々減少してきた。しかし、平成26年度から事業に着手している町民交流センターが平成29年に完成したが、その財源として多額の地方債を発行しているため、平成27年度から平成29年度にかけて、地方債残高が大きく上昇してきた。加えて、令和元年度に尾花沢市消防署大石田分署の整備を行い、更に地方債の発行を行った事が数値の増加の要因である。また、ダム建設に係る債務負担による負担金の支出が平成27年度で終了となったが、公共下水道事業(一部事務組合)や農業集落排水事業の地方債残高に対する一般会計の負担が当面高い水準で推移すると見込まれる。これらを踏まえ、将来にわたり適正な財政運営が可能となるよう、町の負担縮小に努め、財政の健全化を図る。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)基本として財政調整基金から繰り入れを行い財源を確保してきた。また、これまで町立小中学校の統合に伴い、廃校かつ耐震性を満たしていない複数の校舎等の解体工事、町民交流センターの整備、尾花沢市消防署大石田分署の整備に取り組んできたが、決算剰余金等を各種基金に積み立て、必要に応じて繰り入れを行いながら事業を行ってきたため、年度間において基金の増減が発生している。(今後の方針)決算剰余金等を優先順位を考慮した上で各種基金に積み立てていく。また、必要に応じ、特定目的基金からの繰り入れを行い、財政調整基金を予算編成に対する不足財源として確保できる額を積み立てながら必要に応じ活用していく。

財政調整基金

(増減理由)扶助費の増額による財源の確保と町の大規模プロジェクトとして町民交流センターの建設に取り組んできたことにより減少していたが、令和元年度の降雪量が少なかったことから除雪費用が抑えられたため、想定額程度まで繰り戻すことが出来た。(今後の方針)これまでは、6億円程度を維持しながら不慮の財源に備えてきたが、平成20年度以降の国の緊急経済対策による臨時交付金を活用できたことで、その期間は財政調整基金を取り崩さずに財政運営を行うことができた。しかし、それ以降は、町立小中学校の統合に伴い、廃校となりかつ耐震性を満たしていない複数の校舎等の解体工事を行ったことなどもあり、自主財源の確保が厳しい中で各種事業を実施するために、平成24年度以降は、毎年度財政調整基金を取り崩しながら対応している状況である。今後も6億円程度を維持しながら不慮の財源に備えていきたい。

減債基金

(増減理由)近年は施策として具体的な減債対策を行っていないため、利子等運用額のみ増加している。(今後の方針)繰り上げ償還等不測の事態に備え、現積立額を維持していく。平成13年度まで減債基金を活用して繰上償還を実施してきており、その後、地方債の発行を抑制することによって減債を図ってきた。原則として地方債の新規発行を償還元金の2分の1以内とするルールを設定している。また、平成19年度から平成21年度にかけては、減債基金や借換債を活用して、公的資金保証金免除繰上償還を行うなどの減債対策を実施してきた。平成29年に完成した町民交流センターの整備と令和元年度に完成した尾花沢市消防署大石田分署により地方債残高は大きく増加したが、今後は、振興実施計画を基本として計画的な事業実施を図るほか、将来的な減債対策に対応できるよう財政状況を見ながら減債基金を積み立てることも必要である。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の大幅な改築や修繕を行う際に充当。・大石田町ふるさと応援基金:自然と文化を後世に残していくために行われる事業に充当。(増減理由)・公共施設整備基金:公共施設の大幅な改築や修繕に充当。・大石田町水と緑のふるさと応援基金:返礼及び事務に係る経費を除いた寄附額をまちづくりの費用に充当した残額を毎年積み立てたことによる増加。・学校建設基金:小学校の統合に向け基金は減少させず増加させる必要があるため、利子等運用額のみ増加している。(今後の方針)・学校建設基金:小学校の統合に向け、起債の償還を行いながら決算剰余金等を積み立てていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

債務償還比率の分析欄

以前の大型公共事業の償還がここ数年で順次終了し元利償還金が年々減少してきたが、平成29年度完成の町民交流センター整備事業において、総事業費のおよそ8割となる24億円の地方債を発行したため地方債現在高が大きく増加した。また、その元金償還も令和元年度から始まったことで、今後、更なる実質公債費比率の上昇が見込まれるため、全体的な元利償還金の減少を目指しつつ、町の負担縮小に努めて財政の健全化を図っていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費率ともに、類似団体内平均値より高い水準で推移している。将来負担比率については、以前の大型公共事業の償還がここ数年で順次終了し元利償還金が年々減少し、大型建設事業の予定もないことから、比率は低下傾向にある。実質公債費率についても年々減少してきたが、平成29年度完成の町民交流センター整備事業において、総事業費のおよそ8割となる24億円の地方債を発行した。そのため、平成27年度から平成29年度にかけて地方債現在高が大きく増加し、今後数年は数値の上昇が見込まれる。また、その元金償還も令和元年度から始まったため、全体的な元利償還金の減少を目指しつつ、将来にわたり適正な財政運営が可能となるよう、町の負担縮小に努め、財政の健全化を図っていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,