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地方財政ダッシュボード

山形県寒河江市の財政状況

🏠寒河江市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

令和5年度はコロナ禍終息による個人所得及び経済・雇用情勢の回復により若干の税収回復があったが、光熱費高騰に対応した包括算定経費の増、臨時財政対策債振替相当額の減により基準財政需要額も上昇し、結果として令和4年度と同様0.53となった。人口増加に向けた移住対策事業を継続して行い、地方税等の自主財源の確保に努めたい。

経常収支比率の分析欄

これまでの行財政改革アクションプランにより実施してきた職員数の減等による人件費の抑制や市債発行額の適正管理と大型投資事業の際に借入れた市債の償還の終了による公債費の減等から、経常収支比率は90%前後で推移している。個人所得及び経済・雇用情勢の回復による地方税の増、地方交付税の増があり、経常一般財源は増加となった。しかし、人件費・物価高騰による経常経費の増加、及びまちづくり基金からの充当額の減少により経常経費充当一般財源が増加したことから、経常収支比率は4.0ポイントの増となった。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

ごみ処理業務や消防業務について、一部事務組合で行っているため、類似団体と比較し低くなっている。

ラスパイレス指数の分析欄

平成27年度以降のラスパイレス指数は、類似団体の平均より上回っている。平成27年度から平成29年度に山形県に併せて、国の人事院勧告より高い水準で職員給与費の引き上げを行ったことが要因となっている。今後は平成28年度より実施している人事評価制度等により、給与の適正化に努めていきたい。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

例年、類似団体の平均値を下回る数値となっている。その要因としては、平成14年度から平成19年度まで、一般職員の退職者についての不補充を行い、近年においても指定管理制度、民間委託の導入を積極的に行ったことによるものである。今後については、多様な住民サービスの必要性が増大し事務量の増加も見込まれるが、事務の効率化を図ることにより、適切な定員管理の維持を図る。

実質公債費比率の分析欄

令和5年度は災害時の支援物資流通拠点施設整備など防災機能強化に関する事業の償還終了があったものの、単位費用の減により災害復旧費等に係る基準財政需要額が減少したため、単年度比率としては令和4年度比で微減となった。また、令和2年度の単年度比率とほぼ同等の数値となったため、3か年平均としては昨年度同様の7.8%となり、実質公債比率は増減ゼロとなった。今後は、公共施設の老朽化に伴う改修や建替、学校再編整備に伴う市債発行額の増加が見込まれるため、適正な施設管理と計画的な整備を行い、市債の発行額を平準化し、水準を適正に保っていきたい。

将来負担比率の分析欄

大型投資事業の際に借入れた市債の償還が終了したことにより、近年、将来負担比率は減少傾向にある。今年度においては市債現在高の減少はあったものの、基準財政需要額参入見込額等の減少により、前年度の-13.1から2.0ポイントプラスの-11.1となり、将来負担比率としては変わらずゼロ値となった。今後は、公共施設の老朽化に伴う改修や建替、学校再編整備に伴う市債発行額の増加が見込まれるため、適正な施設管理と計画的な整備を行い、将来負担比率上昇の抑制に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

類似団体と比較して0.4ポイント低い水準となっている。要因としては、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることと、行政改革アクションプラン等による人員の適正化により、職員数が類似団体と比べ少ないことが挙げられる。前年度比で0.6ポイント増加した要因としては常勤職員の基本給及び期末勤勉手当等の増加などが挙げられる。

物件費の分析欄

類似団体と比較すると、物件費に係る経常収支比率が低くなっている。この要因は、人件費と同様にごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることにある。令和5年度は前年度に比べ1.2ポイント増となっているが、物価高騰による経常経費の増加、及びふるさと納税の減に伴うまちづくり基金充当額の減少等が要因として挙げられる。今後も事業費の増加を抑制するため、事務事業の見直し等による適正化に努めたい。

扶助費の分析欄

子ども・子育て支援給付事業等、子育て支援関係経費の増加、及びまちづくり基金充当額が減少したことにより、2.8ポイントの増となった。事務事業の見直し等に努め、効率的な財政運営により適正な水準を保つよう努める。

その他の分析欄

繰出金の経常経費については令和4年度とほぼ同額であったため、横ばいであったが、雪が少なく維持補修費が減少したことにより、0.5ポイントの減となった。依然として、類似団体よりも高い水準にあるため、特別会計においての事務事業の見直し等に努め、比率の適正化を図っていく。

補助費等の分析欄

物価高騰による西村山広域行政事務組合分担金等の増に伴い、経常経費充当一般財源も微増しているため、0.3ポイントの増となった。事務事業の見直し等に努め、適正な水準を保っていきたい。

公債費の分析欄

大型投資事業の償還終了や市債の発行抑制に努めたことにより、近年は類似団体の平均値を下回っている。今年度については、元利償還額の微減により、0.4ポイントの前年比減となった。今後は、公共施設の老朽化に伴う改修や建替、学校再編整備に伴う市債発行額の増加が見込まれるため、適正な施設管理と計画的な整備を行い、市債の発行額を平準化し、水準を適正に保っていきたい。

公債費以外の分析欄

令和5年度は物価高騰による経常経費の増加、及びふるさと納税の減に伴うまちづくり基金充当額の減少により、公債費とその他以外の項目でポイントが増加した。特に扶助費においては年々経費が増加しており、令和4年度比で2.8ポイントの増となった。今後は、公共施設の老朽化に伴う改修や建替、学校再編整備に伴う市債発行額の増加が見込まれるため、各公営企業との連携を密にし、効率的かつ効果的な事業実施に努め、適正な水準保つよう努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

全般的に住民一人当たりのコストは類似団体の平均を下回っている。総務費は、182,242円で前年度に比べて14,216円の減少となっているが、主にふるさと納税の減による基金管理事業の減が要因となっている。民生費は、170,455円で前年度に比べて16,965円の増加となっているが、主に住民税非課税世帯物価高騰対策支援事業、保育所等整備事業、低所得者支援及び定額減税補足給付金事業の増が要因となっている。商工費は、38,631円で前年度に比べて6,024円の減少となっているが、主に地域経済緊急対策事業の減などが要因となっている。災害復旧費は、3,144円で前年度に比べて2,422円の増加となっているが、令和4年8月豪雨災害に係る復旧工事が繰り越して実施されたことによる。土木費は、49,136円で前年度に比べて4,045円の減少となっているが、主に除雪事業の減、旧市営住宅解体および既存住宅の改修工事完了による市営住宅管理事業の減が要因となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり約612,167円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり70,608円となっている。前年度に比べ増加した要因は常勤職員の基本給及び期末勤勉手当等の増加が挙げられる。また、類似団体平均値と比べ低い水準となっている要因は、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っていることや、行政改革アクションプラン等による人員の適正化等がある。令和5年度は普通建設事業費(うち新規整備)において住民一人当たりのコストが44,978円となり、前年度に比べ減少したものの、類似団体平均より26,339円高くなっている。その要因には、チェリーランド再整備事業での屋内型児童遊戯施設及び屋外宿泊体験施設建設費用の増が挙げられる。災害復旧費については令和4年8月豪雨災害の復旧事業を繰越して実施しているため、令和4年度比で2,422円増加している。扶助費については、住民税非課税世帯物価高騰対策支援事業、低所得者支援及び定額減税補足給付金事業の増、また、子ども・子育て支援給付事業等の子育て支援関係経費が増加したことなどにより、令和4年度比で7,855円の増加となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

行財政改革を着実に進めていることから、実質収支額は継続的に黒字を確保している。令和5年度は個人所得及び経済・雇用情勢の回復による税収回復、及び地方交付税の増加があり、財政調整基金の取り崩しはあったものの単年度収支黒字額を下回ったため、実質単年度収支においても黒字となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

赤字となっている会計は無いが、病院事業会計については一般会計からの負担金等により黒字化している厳しい状況にある。病院事業会計は平成28年度から公営企業法の全部適用に移行し、経営改善策により経営健全化に取組んでおり、収益改善の動きが見られ、基準外繰入金もゼロとなっている。今後とも、病院事業会計をはじめ各会計と連携を密にし、事務事業の見直しや経営改善策に努め、黒字化の維持と一般会計からの繰出金等の適正化に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

元利償還金については、近年大規模な投資事業の償還終了により減少傾向にある。組合等が起こした地方債の負担金については、クリーンセンター等の施設整備に係る起債元金償還開始により令和元年度から増加している。今後は、老朽化した施設の大規模改修、学校再編整備等により、元利償還金について増加していくことが見込まれる。計画的な投資事業を展開し、公債費負担の適正化に努めたい。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高については、一部償還終了があったことなどにより令和4年度比で減となっている。今後は、老朽化した施設の更新等事業の実施、また学校再編整備等により、地方債の現在高は増加していく見込みである。充当可能財源等については、基準財政需要額参入見込額が減少傾向にある。主な要因としては、公債費のうち、臨時財政対策債分の減少によるものである。臨時財政対策債の発行は令和6年度までであり、額も年々減少していたため、基準財政需要額参入見込額は今後も減少傾向が見込まれる。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)基金全体の残高は令和4年度比で約7.6億円の増加となっている。主要因は財政調整基金の取り崩しが少なかったこと、市有施設整備基金へ1.6億の積立を行ったことが挙げられる。(今後の方針)財政調整基金の残高は標準財政規模の10~15%(本市の場合は10~15億円程度)とし、老朽化した市有施設の改修や、学校再編等に対応するためにも、市有施設整備基金に積立を計画的に行っていく。

財政調整基金

(増減理由)令和5年度末の基金残高は、約20億円となっており、前年度から約4.3億円増加している。これまでは行財政改革アクションプランに基づき、平成14年度から平成19年度までの一般職員の退職者についての不補充や市有施設の指定管理者制度の積極的な導入の実施による人件費の抑制や市債発行額の適正管理による公債費の抑制等を図ってはいるものの、機動的な地域経済対策や災害対応、国補正への対応については、財政調整基金の取り崩しにより対応している。令和5年度においては、個人所得及び経済・雇用情勢の回復による税収回復、及び地方交付税の増加等により財政調整基金の取り崩しが少なかったため、前年度比で増加となった。(今後の方針)今後も行財政改革アクションプランに基づき、行政事務のデジタル化による効率化や民間活力の導入・協働の活用による公共施設運営を推進する等、経常経費の抑制を図り、財政調整基金の残高を標準財政規模の10~15%(本市の場合は10~15億円)を維持していく。

減債基金

(増減理由)地方交付税のうち追加交付された臨時財政対策債償還基金費分について積み立てを行ったため、前年度比で約4,600万円の増加となった。(今後の方針)現在は金利の高い市債について償還を終えているので、減債基金を活用して積極的に繰上償還を行っていく状況にない。現状程度の基金残高を維持していく。

その他特定目的基金

(基金の使途)まちづくり基金:個性豊かで活力あるまちづくりに資する事業の推進。市有施設整備基金:大規模な市有施設の建設及び改修事業への充当。(増減理由)まちづくり基金:取崩額を積立金が上回ったために、残高が約1億円増加した。市有施設整備基金:剰余金を積立てたことにより残高が約1.6億円増加した。(今後の方針)まちづくり基金:今後も現状の使途で運用していく。市有施設整備基金:今後は市有施設の老朽化に対応するための施設の更新や大規模改修、学校再編が控えているため、計画的に積立てを行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は82.4%と類似団体平均値と比較して15.5ポイントと非常に高い状況であり、公共施設全体で老朽化が進んでいる状況が示されている。今後、住民サービスを維持するため、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の改修による長寿命化や更新を計画的に進めていく必要がある。

債務償還比率の分析欄

物価高や人件費の上昇等により、経常経費充当財源が増加したことから、債務償還比率は前年からポイント39.1ポイント増加しているものの、類似団体内平均値を177.8ポイント下回る状況となっている。これまで行ってきた計画的な市債発行等により将来負担額は減少傾向であるものの、物価高や人件費の上昇に加えて、早急な公共施設の老朽化対策に取り組んでいく必要があるため、今後は厳しい財政運営が想定される。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率については、市債の新規発行を抑制してきたことから、令和3年度以降は0%を下回っているものの、有形固定資産減価償却率については、昭和40年代後半から50年度代初頭に整備された庁舎や中学校等の公共施設が多く、82.4%と類似団体内平均値と比較して非常に高い状況であり、公共施設の老朽化が進んでいる状況のため、今後の公共施設の更新等により老朽化対策を行っていく一方、将来負担比率は上昇していくことが見込まれる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

公共施設の更新等を抑制し、市債発行額を抑制してきたことから、将来負担比率及び実質公債費比率は、類似団体内平均値と比較して低い状況ではあるものの、近年は公共施設の改修等をすすめていることから横ばいの状況となっており、これ以上の低下は見込めない状況となっている。今後、公共施設等総合管理計画に基づいて、公共施設の改修、更新等を行っていくことから、財源確保のため市債発行額が増加していく見込みとなっており、将来負担比率及び実質公債費比率は上昇していくことが想定される。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

・道路については、面積が狭小なことに加え森林が約半分を占める本市の特徴から、一人当たり延長が類似団体平均値を10,094m下回り45.1%の状況であるが、必要十分な道路網がすでに整備されており、主にその維持補修に取り組んでいるため、有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を27.6ポイントと大きく上回る状況で、今後も計画的な維持管理を進めていく。・保育所については、これまで積極的に民営化や統廃合による施設更新を進めてきたことから、類似団体平均値と比較して一人当たりの面積では0.087㎡、有形固定資産減価償却率では23.0ポイント下回っている状況となっている。少子化を踏まえた市民ニーズを踏まえながら、老朽化している市立保育所の統合等を検討していく。・学校施設については、既存施設への統廃合のみで施設の更新を行っておらず、一人当たり面積は類似団体平均値を0.28㎡下回る一方で、有形固定資産減価償却率は15.0ポイントと大きく上回っている。今後、学校施設整備計画に基づく統合中学校の整備等により、有形固定資産減価償却率は低下する見込みとなっている。・公営住宅については、住民の一戸建て所有率が高く、県営住宅や民間の賃貸住宅も確保されているため、これまで積極的な整備を行ってきておらず一人当たりの面積は0.579㎡と類似団体平均値を大きく下回り、有形固定資産減価償却率も24.8ポイントと大きく上回っている状況である。公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の維持管理を行っていく、。・児童館及び公民館については、近年新たな整備等を実施しておらず、有形固定資産減価償却率は41.3ポイント及び24.9ポイント類似団体平均値より上回っており、一人当たり面積についてはそれぞれ0.028㎡及び0.036㎡下回っている。児童館については、令和6年度に屋内型児童遊戯施設が完成することで、有形固定資産減価償却率は大幅に低下し一人当たり面積も拡大する見込みとなっている。また、公民館については、公共施設総合管理計画及び個別施設計画に基づき適切な維持管理を行うとともに、コミュニティセンター化等も検討していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

・図書館については、近年大規模な整備・改修等を行っていないため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を18.0ポイント上回っているものの、一人当たりの面積は類似団体平均を上回る0.77㎡を確保している。今後も、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき長寿命化を図りながら維持管理に努めていく。・体育館・プールについては、近年大規模な改修・整備等を行っていないため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値を23.5ポイント上回っており、一人当たり面積については0.93㎡下回っている状況となっている。公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき維持管理を図っていくとともに、市民ニーズを踏まえながら施設の改修、建て替え等と検討していく。・保健センター、福祉施設については、近年施設改修を行っていることから、有形固定資産減価償却率は類似団体平均値並み若しくは下回っている状況となっている。一方、一人当たり面積については、保健センターは類似団体平均値を上回っているものの、福祉施設は類似団体平均値の10分の1程度の面積しか確保されていない状況となっている。公共施設等総合管理計画及び個別施設に基づき、保健センターについては適切な維持管理、長寿命化に向けた改修等を行っていくとともに、福祉施設については廃止を検討することとしている。・市民会館及び庁舎は、近年大規模な改修や整備を行っておらず、有形固定資産減価償却率は100%に近い数字で類似団体平均値を42.1ポイント及び46.8ポイントと大きく上回っており、非常に老朽化が進んでいる状況となっている。また、一人当たり面積についても類似団体平均値に対して2分の1程度と下回っている状況となっている。公共施設等総合管理計画及び個別施設に基づき、施設改修や複合化を検討しながら維持管理を行っていく。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

令和5年度末時点の一般会計等が所有する資産104,266百万円における固定資産は100,547百万円(96.4%)で非常に大きな割合となっている。さらに固定資産の内、インフラ資産が78.1%、事業用資産が14.9%であり、9割以上をこの2つの資産が占めており、これらの資産については、維持管理経費や将来における更新等の支出が必要となるため、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づいた計画的な施設の長寿命化や更新等を行っていく必要がある。また、負債19,212百万円においては、公共施設やインフラ等の整備のために発行した地方債残高が固定負債と流動負債の合計で81.1%を占めている。全体会計の資産は、一般会計のみの場合より35,858千円多く、これは多くの施設や設備、インフラを抱える水道事業、下水道事業、病院事業を含むためである。負債についても、同様に各事業の施設整備等に地方債が活用されているため、一般会計のみの場合と比較して21,904百万円多くなった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等における純行政コストは17,290百万円、純経常行政コストは17,294百万円となっている。純経常行政コストのうち、経常費用においては、補助金等や社会保障給付等の移転費用が48.5%を占めており、物件費等は34.5%、人件費は15.7%となっている。また、経常収益においては使用料及び手数料が31.6%を占めており、残りは財産運用収入等となっている。全体会計では、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計等が含まるため、移転費用が52.4%と一般会計と比較して3.9ポイント増加するとともに、経常収益については、水道料金や下水道使用料が計上されることから使用料及び手数料が89.4%と一般会計との比較で57.8ポイントの増加となった。今後、物価高騰等の影響により物件費等や人件費の上昇による経常行政コスト及び純行政コストの増加が懸念されるため、内部管理経費の縮減に努める必要がある。、

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

令和5年度の一般会計等における本年度差額及び本年度純資産変動額は、純行政コストに対してコロナ禍からの企業業績の回復等により税収等の財源が増加したことにより2,873百万円の増加し、この結果本年度純資産残高は85,053百万円であった。一般会計以外の国民健康保険特別会計等を含む全体会計においては、一般会計に対し純行政コストは8,037百万円上回る一方で、国民健康保険税等の財源は8,230百万円上回る結果となった対して財源が上回っており本年度差額は、一般会計より193百万円多い3,066百万円となった。また、一般会計と特別会計等の会計間の資金の移動分を調整した結果、本年度純資産変動額は3,395百万円、本年度純資産残高は99,007百万円であり、本年度純資産残高は一般会計より13,954百万円上回っている。さらに山形県後期高齢者医療広域連合等の広域的な団体を含めた連結の場合では、全体会計に比べ本年度純資産変動額は83百万円、純資産残高は2,520百万円上回っている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

令和5年度の一般会計における業務支出16,849百万円のうち、物件費等支出が32.1%、補助金等支出が27.7%、人件費出が16.1%、社会保障給付支出16.0%の状況であった。また、業務収入は19,521百万円となり、税収等収入が76.1%を占めている。この結果、業務活動収支は2,671百万円となった。他方、投資活動収支については、支出に対する収入として国県等補助金収入等の財源が63.2%となり▲2,389百万円であった。また、財務活動収支についても、地方債償還支出が発行収入を上回ったため、▲183百万円となっており、その結果、本年度資金収支額は99百万円であった。全体会計についても、業務活動支出26,373百万円に対し収入30,475百万円となっており業務活動収支は4,097百万円となった。また、投資活動収支は、支出に占める財源の割合が57.9%であったことから▲3,144百万円、財務活動収支については一般会計と同様に地方債償還支出が発行収入を上回ったため▲482となり、その結果、本年度資金収支額は471百万円であった。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

資産については、住民一人当たり資産額及び歳入対資産比率については、それぞれ類似団体平均値を43万円及び0.49ポイント上回っている。一方で有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を15.8ポイント上回っており、施設の老朽化が進んでいる状況が示されており、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づく、改修や更新等も含めた適正な管理・運営を行う必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率については、類似団体平均値を10.0ポイント上回り、将来負担比率については類似団体平均値を9.4ポイント下回っている。公共施設等の固定資産について、長寿命化を図りながら地方債借入を抑制してきた結果である一方で、今後の老朽化した施設の更新等に向けて、地方債借入による財源確保の必要性が高まることが予想されることから、地方債残高を適正な水準で管理していく必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値と比較して6.8万円少なくなっているものの、業務の効率化を図りがら行政コストを圧縮し持続可能な財政運営に努めたい。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は、類似団体平均値を14万円下回っている。また、業務・投資活動収支は1,118百万円となっており、類似団体平均値と比較して5404百万円上回っている。今後の老朽化した公共施設等の更新等により負債額が増加し、指標の悪化が懸念されるため、財源確保を図りながら、計画的な財政運営を行っていく必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、類似団体平均値と比較して2.5ポイント下回っており、健全な財政運営に向けて、適正な受益者負担のあり方について検討していく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,