特定環境保全公共下水道 簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設 公共下水道
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財政力指数(0.27)は昨年度決算と変わらないが,人口減少,高齢化や地域の産業低迷により財政基盤が弱く,依然として類似団体平均を大きく下回っている。今後とも,自主財源の確保に努めるため,地域経済の活性化を図る施策を展開しつつ,定員適正化計画に沿った職員数の適正化や,徹底した経費削減に取り組み,行政の効率化に努めることにより,財政の健全化を図る。
経常収支比率(91.4%)は昨年度決算と比較すると,歳入の地方交付税が減少したものの,歳出の人件費,扶助費が減少したため,0.1ポイント減少し,類似団体平均を下回っている。今後とも,自主財源の確保に努めるため,地域経済の活性化を図る施策を展開しつつ,定員適正化計画に沿った職員数の適正化,起債枠の遵守による公債費の抑制等により,経常収支比率の改善を図る。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は昨年度と比較すると,奄美市立給食センタ-稼動に伴う物件費の伸びなどによって増えており,類似団体平均を上回っている。今後とも,公共施設の維持管理を含めて,積極的に指定管理者制度・民間委託を活用し,コストの低減を図っていく方針である。
ラスパイレス指数は,奄美市の職員構成の変動により前年度と比べて0.2ポイント上昇した。今後も大量退職を迎えるにあたり,年齢別職員構成の適正化と総人件費の縮減に努める。
人口千人当たり職員数は,名瀬地区,住用地区,笠利地区において総合支所方式を採用していることや,生活保護事務従事職員,空港管理事務所職員等を配置していることにより,類似団体平均を上回っている。今後とも,より効果的・効率的な行政サービスを提供するため,公共施設及び事務事業における指定管理者制度の導入や民間委託を積極的に推進し,より適切な定員管理に努める。
実質公債費比率は,庁舎整備事業や奄美市立給食センタ-建設事業の継続に伴う地方債発行により,前年度と比べて0.1ポイント高くなり,類似団体平均を上回った。引き続き,地方債現在高の縮減と,辺地債,過疎債,合併特例債などの有利な起債の活用を図り,同比率の改善に努める。
将来負担比率は前年度と比較して10.1ポイント増加し,類似団体平均を上回っている状況である。増加の主な要因は,庁舎建設事業や奄美市立給食センター建設事業による地方債の借入に伴い地方債残高が増加したことなどである。また公共施設の老朽化に伴う更新時期により,今後数年間は大規模なハード事業が続く見込みであるが,その後は起債枠の上限を堅持し,地方債現在高の縮減に努めていく。
人件費については,給料,退職手当等の影響により,前年度決算と比べて138,985千円減少したこともあり,経常収支比率も0.5ポイント低くなり,類似団体平均を下回っている。今後とも,定員適正化計画に基づき,本市において適正な職員数を維持し,総人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は,類似団体平均を下回っているが,前年度より0.5ポイント増となっている。この要因は,奄美市立給食センターの稼動による物件費の増加などが挙げられる。引き続き,本市において,平成19年度から実施している経常経費抑制策を継続し,各種経費の縮減に努める。
扶助費については,前年度決算と比べて38,715千円の減少,経常収支比率も0.6ポイント減少したものの,類似団体平均を上回っている。その要因は,生活保護費受給率が全国的にみても高く,また,介護給付等事業費(対前年比+146百万円)がサービス利用者増により,年々増加傾向にあるためである。今後とも,制度の適正な運用に努める。
その他に係る経常収支比率は,前年度決算より0.1ポイント増となっているが,類似団体平均を下回っている。この主な要因は,繰出金,「投資及び出資金」において,経常経費に充当した一般財源が増加したことによるものである。今後とも,各特別会計の事業の見直し等を含めて経費の節減に努め,繰出金の減少に努める。
補助費等に係る経常収支比率は7.6%であり,前年度より0.1ポイント減となっており,類似団体平均を下回っている。今後とも,補助金等交付について見直しや廃止を含めた評価を行っていく方針である。
公債費については,庁舎建設事業の償還開始などにより,前年度と比べて106,055千円増え,経常収支比率も0.5ポイント高くなっており,類似団体平均を上回っている。引き続き,大規模な事業が続くため,公債費は増加する見込みであるが,起債枠を考慮した実施計画に沿って事業を進め,健全な財政運営に努める。
公債費以外の経常収支比率は,類似団体平均,全国平均及び県平均を下回っているが,前年度より0.6ポイント減少している。この主な要因は,人件費及び扶助費に充当した一般財源が減少したことによるものである。今後とも,制度の適切な運用や各種経費の縮減に取り組み,健全な財政運営に努める。
(増減理由)基金全体の残高が前年度決算より減少した理由は,財政調整基金,その他特定目的基金において,繰り入れ額が積み立て額を上回っており,42,872千円減少したため。(今後の方針)基金全体の方針として,基金の目的に沿った事業の財源として必要な額を繰り入れるとともに,引き続き,基金積み立てを図っていく方針である。
(増減理由)財政調整基金残高が前年度決算より減少した理由は,前年度決算剰余金等を422,511千円を積み立てたが平成30年度中の台風や大雨被災による災害復旧等で,財政調整基金繰入額が453,978千円生じたため。(今後の方針)地方交付税の激変緩和期間後の一本算定に備えるとともに,災害対応等の財源を確保するため,引き続き,財政調整基金への積み立てを図る方針である。
(増減理由)減債基金残高が前年度決算より増えた理由は,庁舎整備事業等に係る地方債償還などのために27,179千円を繰り入れたが,名瀬・住用地区給食センター,市民交流センター建設,教育施設冷房設備整備事業等に係る地方債償還財源分を確保するために423,803千円積み立てたため。(今後の方針)当面の間,大規模なハード事業(市民交流センター建設事業等)が見込まれることから,引き続き,地方債償還財源を確保するために積み立てを図る方針である。
(基金の使途)・庁舎整備基金は,奄美市庁舎の計画的な整備に必要な資金を積み立てるために設置された基金である。・合併まちづくり基金は,旧名瀬市,旧住用村及び旧笠利町の合併に伴う住民の一体感の醸成並びに個性ある地域・集落の活性化及び均衡ある発展に資するために設置された基金である。・過疎地域自立促進特別事業基金は,奄美市の地域振興に資するため,過疎地域自立促進特別措置法に基づき,設置された基金である。(増減理由)・庁舎整備基金残高が前年度決算より減少した理由は,後年度の庁舎整備事業の財源及びその地方債償還分として57,707千円を積み立てたが平成30年度の庁舎整備事業の財源及びその地方債償還分として494,306千円繰り入れたため。・過疎地域自立促進特別事業基金が前年度決算より増加した理由は,後年度の過疎地域の自立促進に向けたソフト事業の財源として168,667千円を積み立てたため。・公共施設整備事業基金が前年度決算より増加した理由は,大型事業(名瀬・住用地区給食センター等)に係る地方債償還財源分として減債基金へ積替えを行うため423,223千円を繰入を行ったが,繰越金など432,654千円を積み立てたため。・地域振興基金残高が前年度決算より減少した理由は,繰越金・配当金など192,106千円を積み立てたが,地方創生関連事業及び世界自然遺産登録推進事業などの財源として400,233千円繰り入れたため。(今後の方針)・庁舎整備基金においては,引き続き,庁舎整備事業の財源及びその地方債償還分を確保するために積み立てるとともに,必要に応じて庁舎整備基金から繰り入れる予定である。・過疎地域自立促進特別事業基金においては,引き続き将来の過疎地域の自立促進に向けたソフトの事業の財源として積み立てを行い,財源を確保していく予定である。・公共施設整備事業基金においては,公共施設の更新,長寿命化のための財源として繰り入れを見込むとともに,その財源確保のための積み立てを図る方針である。・地域振興基金においては,地方創生を推進する地方創生関連経費などの財源として繰り入れを見込むとともに,その財源確保のための積み立てを図る方針である。
平成28年度より着工した本庁舎建設事業について一部が完成し,有形固定資産額が増加したことにより前年度と比較して有形固定資産減価償却率は減少したものの,他団体より高い水準にある。またその他の公共施設については老朽化が進んでおり,今後,将来の更新費用について財源を確保するため奄美市公共施設整備基金へ積立て各公共施設の点検・診断,長寿命化計画の策定をすすめ適正な施設管理に努める。
債務償還比率については本庁舎建設事業,名瀬・住用地区給食センター建設事業等の大型事業に伴う地方債発行による地方債残高の増加もあり,団体平均を上回っている状況である。「奄美市財政計画」による地方債発行枠(36億円)を堅持し債務償還比率の縮減に努める。
将来負担比率については本庁舎建設事業,給食センター建設事業等の大型公共事業に伴う地方債の新規発行による地方債現高の増加により昨年度と比較して10.1ポイント増加している。一方有形固定資産減価償却率については,本庁舎建設事業で一部が完成したことで有形固定資産額の増加により3.1%減少した。今後,大型公共施設の着工や将来の公共施設の更新に係る地方債の発行額の増加により将来負担比率の上昇が見込まれるため,地方債の償還,更新費用の財源を確保するため基金への積立を行い,各公共施設について点検・診断,長寿命化計画の策定をすすめ適正な施設管理に努める。
将来負担比率については本庁舎建設事業,給食センター建設事業等の大型公共事業に伴う地方債の新規発行による地方債現高の増加により昨年度と比較して10.1ポイント増加した。実質公債比率は本庁舎建設事業に係る地方債の償還を開始したことに伴う元利償還金が増加したことで昨年度より0.1ポイント増加した。本庁舎建設事業等の大型公共事業が継続することにより地方債の発行額及び償還額が増加する見込であり,将来負担比率・実質公債比率共に上昇することが予想されるが,奄美市第2次財政計画で定めた起債発行枠を遵守することにより将来負担比率や実質公債比率の低減に努める。
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