鹿児島市：市立病院

地域において担っている役割

救命救急センターや総合周産期母子医療センターを有し、小児救急医療拠点病院、基幹災害拠点病院、地域がん診療連携拠点病院（高度型）、地域医療支援病院、第２種感染症指定医療機関にも指定されており、これらの医療機能に求められる役割を果たす。また、鹿児島大学病院とともに県下全域の高度医療を担う病院として、高度で専門性の高い医療を提供するとともに、ドクターヘリやドクターカーを活用して他の保健医療圏や離島からの患者受け入れを行う。

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は、平成30年度以降、3年ぶりに100％を越えた。②医業収支比率は、100％を下回ったが、類似病院平均値を上回っている。③累積欠損金比率は,累積欠損金についてなし。④病床利用率は、2年度以降は引き続き新型コロナウイルス感染症の影響等を受け低下したが、類似病院平均値を上回った。⑤入院患者１人１日当たり収益は、常に類似病院平均値を上回っている。⑥外来患者１人１日当たり収益は、常に類似病院平均値を上回っている。⑦職員給与費対医業収益比率は、職員数の増やコロナ関係手当等の増により類似病院平均値を上回った。⑧材料費対医業収益比率は、高度急性期を担う病院として、高額薬剤の使用が増加しており、類似病院平均値を上回っている。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は、類似病院平均値を大きく下回っているが、上昇傾向にある。②器械備品減価償却率は、昨年度よりは、上昇傾向にあるが、類似病院平均値を下回った。③１床あたり有形固定資産は、上昇傾向にあるが、類似病院平均値を大きく下回っている。

全体総括

経営の健全性・効率性については、医業収支比率は100％を下回ったが、経常収支比率は100％を上回った。また、患者１人１日当たり収益は年々増加傾向にある。また、累積欠損金は生じていない。職員給与費対医業収益比率は、類似病院を上回っている。また、材料費対医業収益比率は、類似病院を上回っているが、高度急性期病院としてがん治療等高度医療に注力した結果である。また、老朽化の状況については、27年度の新病院移転に伴い、おおむね良好な状況にあるが、今後も計画的な更新に努める必要がある。