地方独立行政法人西都児湯医療センター：西都児湯医療センター

地域において担っている役割

西都児湯地域の中核的病院であり、一次、二次救急医療施設。西都児湯二次医療圏の地域災害拠点病院。

経営の健全性・効率性について

・経常収支比率及び医業収支比率は共に100％以上となっており、健全な経営が維持されていることが示されているが、経営の健全性を維持するためには運営費負担金が不可欠である。・病床利用率が類似病院平均値より低いのは、許可病床数（95床）比較であるためで、稼働病床数（65床）で算定すると、利用率は83.9％となり、夜間及び休日救急分を考慮するとほぼ満床の状態となっている。・収益においては、入院、外来共に類似病院平均値を上回っており、安定した収益を確保している。・人件費については類似病院平均値と比較して、比率は高くはない。しかし、材料費については類似病院平均値より若干効率性の低い値となっている。徹底した価格交渉による材料費の削減に取り組み、単価の上昇を抑えるコスト削減策などを講じていく。

老朽化の状況について

昭和５５年に病院が建設されており、建設後３７年が経過している。施設の所々に老朽化の影響が出てきており、空調機器や電気系統の故障などの発生頻度も増加してきており、修繕や改修等すみやかに対応している状況である。耐震調査で外壁強度が一部基準を満たしていないため、平成３０年度耐震補強工事を実施予定である。

全体総括

平成２８年４月から、医療法人財団から地方独立行政法人へ運営形態を変更し、西都市の作成した中期目標に沿った中期計画を立案し、目標達成に向け職員一丸となって運営に取り組んだ。一般病棟入院基本料７対１を堅持し、高齢化が進む地域住民の急性期医療のニーズに対応した医療の提供を行った。また、医療機能・患者サービス向上、経営安定のために必要な医療従事者を計画的に採用した。夜間急病センターは、宮崎大学医学部や周辺医師会などからの協力により、内科・外科を毎日診療できる体制構築に努めた。患者数は、入院患者、外来患者ともに徐々に増加しており経営状態も安定してきている。今後の課題として、平成２９年度の電子カルテシステムの本格稼動や、優秀な人材の確保、新病院建設に係る費用等、多額の支出を要することが予測されるため、診療単価を上げるなど増収対策の検討、業務の質を確保した経費削減を図る必要がある。