経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、100%を上回り、比較的健全な状況を維持していると考えられます。②累積欠損金比率は、欠損金を計上しておりません。③流動比率は、類似団体、全国平均をともに下回っています。保有現金が少なく、企業債償還金が大きいことが原因であり、資金繰りが厳しい状況となっています。④企業債残高対事業規模比率については、一般会計からの繰入金で賄っていますが、今後、更なる経営改善を図ることが求められます。⑤経費回収率は、56.25%と全国平均値を下回っています。今後もより一層、料金収入の確保及び料金水準の適正化、汚水処理費の削減が求められます。⑥汚水処理原価は、類似団体、全国平均値より低く抑えられていますが、さらに費用の効率性を高めるよう、経費削減等の取り組みを実施する必要があります。⑦施設利用率は、類似団体の平均値より高い状況ですが、処理能力の40%台となっているため、効率的な利用が必要です。⑧水洗化率は、類似団体、全国平均値と比較してもまだまだ低い状況にあるため、更なる水洗化普及に直結する対策が必要です。
老朽化の状況について
平成22年度で事業を完了し、当初供用開始から10年以上経過している区域もありますが、今のところ改善の必要な個所はない状況です。今後は計画的な修繕・更新に取り組む必要があります。
全体総括
供用開始から10年以上経過してはいますが、現在のところ大規模な改修・修繕は必要としていません。しかし、単年度に集中しないよう計画的な修繕・更新が必要です。下水道事業の安定的な運営を図るため令和2年4月1日に地方公営企業法の全部適用を行い、さらに詳しい経営状況等の把握が可能となりました。今後は経営戦略の策定や更なる水洗化普及活動により接続率向上を図り、料金収入の確保を行っていきます。