宇城市：宇城市民病院

地域において担っている役割

診療所から始まった当院は、平成７年には、救急医療告示病院として認可を受けながら、周辺地域の「かかりつけ医」として、満足度の高い地域医療の実現と市民の健康増進を図るため関係医療機関との連携を推進し、地域に密着した医療機関として、安全・安心のための医療を確保している。

経営の健全性・効率性について

医師や看護師等の確保及び施設や医療機器等の老朽化と課題や問題を抱える一方で、外来患者が近年減少傾向となっている。そんな状況での経営安定のため、現状の経営維持を目標とし、大学病院等からの支援を受けながら、医療体制を維持すると共に、検査・医事・給食業務等を外部委託したり、終末期医療や企業の職場健診も積極的に受け入れている。①経常収支比率の表の変動は、平成27年度は退職者の発生による給与費増、平成28年度は不採算地区病院の条件変更のため対象外となり、一般会計からの繰入金が減少したためである。③平成26年度の会計基準改正に伴い、退職給付引当金を一括計上したため累積欠損が生じたが、着実に減少している。

老朽化の状況について

現在の施設は、長年にわたり増改築を繰り返し行っている。入院病棟が昭和58年建設で築35年、外来病棟が昭和46年建設で築47年、給食棟が平成6年建設で築24年、検査棟が平成12年建設で築18年と施設内での築年数が違う。近年は、老朽化により修理の回数も増えている。今後、大きな改修もしくは建て替え等の検討が必要な状況である。また、機械備品等も買い替え時期が来ているものが多数あり、関係職員と購入計画を検討しながら予算を計上していく予定である。

全体総括

現在の医療を今後も市民に提供できるよう大学病院等との連携を図り、関係医療機関の協力のもと、医師の確保に努める。また、医師同様看護師の確保も課題で、幅広く職員募集を行っていく。重ねて、施設及び医療機器等の老朽化も課題で、その改修や更新については多額の費用を要するため、中長期的な更新計画を作成し、必要な資金を確保すると共に長寿命化を図る。地域の「かかりつけ医」として、今後も医療の確保に努める。