経営の健全性・効率性について
本市の経営状況ですが、分析表の⑤経費回収率や⑧水洗化率に若干改善が見られます。他の指標におきましては概ね類似団体と同じ傾向にあります。しかし、分析表①の収益的収支比率が低下傾向にあります。これは収入(特に繰入金)の減少幅が大きいためですが、平成32年度以降は地方債償還金の返済が済んでいくため逆に支出の減少幅が増し、指標が改善する見通しです。【収入:総収益】料金+繰入金等H26年度:819,090千円⇒H27年度:778,442千円(△40,648)【支出:総費用】維持管理費等+地方債償還金H26年度:1,063,675千円⇒H27年度:1,023,874千円(△39,801)
老朽化の状況について
老朽化につきましては、これまで浄化センターやポンプ場などの維持管理を民間に委託(包括的民間委託)し、その専門的な技術、手法、情報、経験を活用させることで劣化速度を抑制してまいりましたが、特に稼働率の高い設備機器の老朽化が顕著となってまいりました。今後は、管渠も含め本市の保有する施設の規模・能力及び老朽化・耐震化の状況を把握しながら、優先順序をつけて改築・更新をしてまいります。
全体総括
平成28年度策定の水俣市下水道事業経営戦略基本方針に基づき、今後は、建設投資から維持管理を中心に進めてまいります。そして、改築・更新費を平準化させるために優先順序をつけながら実施してまいります。また、経営基盤の強化を目指し、企業会計方式の導入を進めてまいります。下水道施設は住民生活に直結しており、居住環境の改善のみならず、大雨時におけるポンプ場等の稼動による浸水防除を行っています。引続き水質保全及び防災のまちづくりの一翼を担ってまいります。