経営の健全性・効率性について
「①収益的収支比率」については,消費税還付額の減少などによるものであり,「⑤経費回収率」及び「⑥汚水処理原価」については,昨年度より若干の改善ができたものの,全国平均及び類似団体平均よりも悪い状況であり,また「④企業債残高対事業規模比率」については,類似団体と比較し,投資規模や使用料水準等が適切かどうか分析を行い,今後も改善傾向を継続する観点から分析を取り組んでいく必要があり,経営の健全性や効率性について改善を目指していますが,将来的には課題を残しています。そういった中で,水洗化率や施設利用率については,全国平均を上回っており,有効な施設利用ができているといえます。なお,「④企業債残高対象事業規模比率」のH29当該値については,「35.13」を「810.87」に訂正。
老朽化の状況について
各処理施設については,必要な更新投資を先送りにしてきたため,年々維持管理に伴う修繕費が高くなってきています。今後は,岡山県の計画に則り,令和2年度までに施設のストックマネジメント計画を策定した上で,順次施設の老朽化への対応として施設更新を行っていきます。
全体総括
現在,経営の健全性については改善されてきてはいるものの,一般会計からの繰出金に大きく依存していることは否めないため,今後も施設の老朽化に伴って更新費用の増大や修繕費の増大が見込まれてくる中では,経営状況の悪化が予想されるところです。施設の更新へ目を向けていく中で経費回収率の向上のために,令和2年度からの企業会計移行への移行,農業集落排水処理施設使用料の見直しを検討していくとともに,汚水処理原価についても全国平均並みに下げていくことが今後の課題となっています。