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収集されたデータの年度
2022年度
2021年度
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2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和3年度末37.87%)の影響等により所得の減少等が続く中、類似団体内平均値を0.33下回る0.39となっている。今後も行財政改革実施計画や中期財政計画に沿った行財政改革の着実な実行に努めることにより、財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
公債費に係る比率が引き続き高水準にあるため、高利の地方債の繰上償還等により公債費の圧縮に努めてきた。経常経費については、19,431百万円となり、令和2年度から307百万円の増加となった。経常一般財源等歳入については、普通交付税が増加(+664百万円)、臨時財政対策債が増加(+183百万円))、地方消費税交付金が増加(+99百万円)したことで21,863百万円となり、令和2年度から943百万円の増加となった。その結果、経常収支比率は88.9%と前年度より2.5改善したが、類似団体内平均との比較においては0.4上回る結果となった。今後は国勢調査人口の置き換え等による普通交付税の減少等により、経常収支比率は悪化すると見込まれる。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
決算額が大幅に増加しているが、これは新型コロナウイルスワクチン接種事業により物件費が大幅に増加したことが要因である。類似団体との比較では、人件費、物件費、維持補修費ともに類似団体内平均値を上回る状況となっている。特に人件費については、給与水準(ラスパイレス指数)は類似団体内平均値を下回っているものの、人口千人当たり職員数は類似団体内平均値を大きく上回っており、数値を押し上げる要因となっているが、引き続き「定員適正化計画」に従い定員の適正化を図っていくため、今後は逓減する見込みである。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
地域給制度導入(平成18年4月)に伴う新給料表(平均-4.8%)への切替、給与制度の総合的見直し(平成27年4月)による給料表の水準の引下げ(平均-2.0%)を国と同様に実施したことや、昇給に人事評価結果を活用したこと等により、類似団体平均を下回る98.1となっているが、類似団体との差は縮小傾向にある。今後も定員適正化計画及び行財政改革実施計画に基づき、定員適正化、給与の適正化に取り組む。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たり職員数は、市町村合併後、類似団体平均と比べ高い水準で推移している。これは、合併による行政サービスの低下を防ぐため、合併後も支所に一定数の職員配置を行ってきたことが一因であるが、本庁支所間の業務一元化はほぼ完了しており、一定の効率化は果たしているところである。しかしながら、平成29年度中期財政計画及び財政見直しにおいて、平成31年度から財源不足を補填するための基金の取り崩しが見込まれる等、厳しい財政運営が予測されている状況にあったため、新たな行政需要に対応しつつも持続可能な自治体運営を果たすため、平成31年度から令和10年度を計画期間とする新たな定員適正化計画を策定し、令和10年4月1日職員数(消防除く)を463人(削減人数-88人、削減率-16%※対平成30年度)とする目標を定めた。令和3年度当初では、計画における職員数の目標値名520に対し、504名(-16名)となっている。今後も、目標数値の達成に向け、再任用職員の活用及び非正規化等による職員配置の適正化、事業の民営化・民間委託の推進、組織間連携及びICT技術等の活用による業務の効率化等に取り組むこととしている。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
公債費負担のピークであった平成17年度(単年度:25.7%)、平成18年度(単年度:26.0%)以降は、公債費及び公債費に準ずる債務負担行為の繰上償還を実施(平成18年度から令和3年度までの16か年度にて実施)した。令和3年度の単年度数値は増加となり、3か年度平均数値は令和2年度に比べ0.2悪化し、10.9%となった。今後は、平成27年度までに集中的に投資を行ったことが分子を増加させる要因となるが、今後も引き続き繰上償還を検討・実施し、また、ピーク時に元利償還金の大きな割合を占めた交付税算入の少ない地方債から過疎債、合併特例債等の交付税算入の手厚い地方債の借入にシフトしていることから、算入公債費の増が見込まれる。比率は一時的に悪化の傾向を示すが、令和6年度以降は逓減していく見込みである。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債残高は、高速情報通信基盤整備事業や高度衛生管理型4号荷捌所整備事業などの大規模投資事業を引き続き実施しているものの、平成17年度の合併後を集中投資期間として行った大規模投資事業に係る旧合併特例債の償還が終了してきていることや繰上償還の実施により、令和2年度に比べて減となった。公債費に準ずる債務負担行為に基づく支出を繰上償還したことにより債務負担行為額支出予定額が平成23年度以降ほぼゼロとなり、また、財政調整基金等充当可能基金が増となったため、将来負担比率は令和2年度に比べ14.7改善し、29.4%となった。今後は、分子は基本的には現行の水準を維持かやや上回ることになるが、増に見合った算入公債費等の充当可能財源の確保により、比率の現行水準維持に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると0.5上回っている。給与水準(ラスパイレス指数)は類似団体と比較して0.7下回っているものの、職員数が類似団体と比較して多いことが要因になっている。今後も引き続き「定員適正化計画」に基づく職員数の純減を進めることにより、人件費の逓減を進めていく。また、公営企業会計(法非適用)の人件費に充てた繰出金といった人件費に準ずる費用についても抑制を図る等、人件費関係経費全般について取組を進めていく必要がある。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると5.2下回っているが、人口1人当たりの歳出決算額は、類似団体内平均値の1.3倍程度であり、引き続き高い水準にある。令和3年度に策定した行財政改革大綱を踏まえ、既存事業を随時見直しながら、「スクラップ・フォー・ビルド」による事業構築を図るなど、行財政改革に真摯に取り組んでいく必要がある。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると2.4下回っているが、人口1人当たりの歳出決算額は、類似団体内平均値の1.3倍程度であり、引き続き高い水準にある。また、対前年度比では0.6減少しているが、今後は増加が見込まれるため、財源確保等、財政負担の軽減に努める必要がある。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると1.3上回っており、人口1人当たりの歳出決算額を類似団体内平均値と比較すると、繰出金が1.8倍程度と高い水準にある。今後も、後期高齢者数や介護保険受給者数の増といった経常的な繰出金の増要因があるため、行財政改革実施計画の確実な履行により、増率の抑制に努める必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると4.1下回っているが、人口1人当たりの歳出決算額は、類似団体内平均値の1.8倍程度であり、引き続き高い水準にある。令和3年度に策定した行財政改革大綱を踏まえ、既存事業を随時見直しながら、「スクラップ・フォー・ビルド」による事業構築を図るなど、行財政改革に真摯に取り組んでいく必要がある。
公債費
公債費の分析欄
市町村合併前の各団体において、国の経済対策に呼応し、遅れている社会資本の整備や地域振興に資する事業に積極的に取り組んできたことにより、地方債の元利償還金の負担が大きくなっている。この結果、公債費に係る経常収支比率は類似団体内平均値を大きく上回る24.2%となっている。このため、これまで地方債等の繰上償還を実施(134億円を超える額を実施)しており、比率の改善に努めている。今後も、中期財政計画に基づき計画的に繰上償還を実施し、引き続き比率の改善に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体内平均値と比較すると9.9下回っているが、普通建設事業費の増に伴う地方債残高の増に対応するために地方債の繰上償還を行ってきたことにより、公債費が抑制されている一方で、繰出金等の増が影響しているために、公債費以外の経常収支比率は改善傾向にない状況である。引き続き行財政改革実施計画を確実に履行することにより、公債費以外の比率についても改善に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
○総務費は住民一人当たり150千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これはふるさと寄附金の増加に伴う返礼品代やふるさと応援基金への積立が大きくなっていることが原因であり、今後も高い水準で推移していくと見込まれる。○農林水産業費・商工費は住民一人当たりそれぞれ52千円・29千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これらについては、浜田市が推進する総合振興計画に基づき、特に重点的な取り組みを行っていることが原因となっている。○災害復旧事業費は住民一人当たり8千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、令和3年7~8月に発生した豪雨災害等によるものである。○公債費は住民一人あたり121千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、繰上償還の実施や平成27年度までを集中投資期間として建設事業等を行ったことが原因となっているが、交付税算入の手厚い過疎債や合併特例債の借入を行うなどして、財政状況の健全化に努めている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
○歳出決算総額は、住民一人当たり795千円となっている。主な構成項目である普通建設事業費は、住民一人当たり98千円となっており、類似団体と比較して高い水準となっている。今後は公共施設等総合管理計画や中期財政計画に基づいた、「集中と選択」をテーマとした事業実施に努める必要がある。○人件費は住民一人当たり117千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、給与水準(ラスパイレス指数)は類似団体と比較して下回っているものの、職員数が類似団体と比較して多いことが要因になっている。今後も引き続き「定員適正化計画」に基づく職員数の純減を進めることとしている。○物件費・補助費等は住民一人当たりそれぞれ86千円、94千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これらについては、令和3年度まで年2%の削減を行う方針であったため、更なる行財政改革実施計画の推進が必要である。○災害復旧事業費は住民一人当たり8千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、令和3年7~8月に発生した豪雨災害等によるものである。○公債費は住民一人当たり121千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、繰上償還の実施や平成27年度までを集中投資期間として建設事業等を行ったことが要因となっているが、交付税算入の手厚い過疎債や合併特例債の借入を行うなどして、財政状況の健全化に努めている。○積立金は住民一人当たり32千円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これはふるさと寄附金を原資としたふるさと応援基金への積立金が要因となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄今後想定されている将来的な財政悪化に備えて財政調整基金の積立を行っており、実質単年度収支も財政調整基金の積立や地方債の繰上償還により黒字を維持している。比較的改善傾向にある財政状況であるが、今後は国勢調査人口の置き換え等による普通交付税の減少が見込まれるため、引き続き更なる行財政改革が必要である。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄連結での赤字額は生じていないが、一般会計からの各会計への繰出は依然として減らず、一般会計の負担は大きい。今後も引き続き繰出対象会計の収入確保を念頭に置き、繰出額を減少させるよう努める必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄○元利償還金:平成27年度までに集中的に投資を行ったことによる影響により増加傾向○満期一括償還地方債に係る年度割相当額:平成23年度発行1億円、平成24年度発行1億円、平成25年度発行1億円、平成26年度発行1億円、平成27年度発行1億円の計5億円の30年割相当額が算入。平成27年度で発行終了、令和2年度で償還終了となっており、令和3年度からは皆減○公営企業債の元利償還金に対する繰入金:公共下水道事業の元利償還金の増に伴う繰入金の増○組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等:浜田地区広域行政組合の可燃ごみ処理施設の元利償還に伴う負担金は、令和3年度で償還終了予定○債務負担行為に基づく支出額:19年度及び22年度に実施した繰上償還により、23年度にほぼ皆減し、27年度から皆減○算入公債費等:交付税算入の少ない地方債から過疎債、合併特例債等の交付税算入の手厚い地方債の借入にシフトしていることから、算入公債費は増加傾向
分析欄:減債基金○減債基金残高令和3年度は取崩しを行わず、普通交付税追加交付分(臨時財政対策債償還基金費)等の積立を行ったため増加した。
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄○一般会計等に係る地方債の現在高:平成27年度までの集中投資期間を終え、平成28年度から地方債発行額の減による地方債残高の減○公営企業債等繰入見込額:公営企業債残高自体が減ったうえ、算入率(3か年平均)も減となり、繰入見込額が減○組合等負担等見込額:浜田地区広域行政組合の可燃ごみ処理施設の元利償還による残高の皆減○退職手当負担見込額:組合等積立額(控除財源)の増による減○充当可能基金:決算剰余金の財政調整基金への積立やふるさと寄附金の基金への積立の影響による増○充当可能特定歳入:住宅使用料の充当見込額が減しているものの地方債を財源とする新規貸付金の影響が大きく、全体として増○基準財政需要額算入見込額:平成27年度までの集中投資期間を終え、平成28年度から地方債発行額の減に伴い算入率が低下したことによる減
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)その他特定目的基金の計画的な活用による取崩しを行った一方で、普通交付税の追加交付による臨時財政対策債償還基金費相当額の積立や、前年度決算剰余金の一部の積立を行ったことにより、基金全体は378百万円増加した。(今後の方針)今後はふるさと寄附金の減少が予想され、ふるさと応援基金の積立額も減少する。一方でふるさと応援基金の計画的な活用により令和4年度~令和13年度で各年度400百万円~800百万円の取崩しが見込まれており、基金全体も減少する見込みである。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和3年度は取崩しを行わず、前年度決算剰余金の一部の積立を行ったため、基金全体は345百万円増加した。(今後の方針)地方交付税の減少(国勢調査人口の置き換え等による)が想定されており、収支調整により財政調整基金は減少する見込みである。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和3年度は取崩しを行わず、普通交付税追加交付分(臨時財政対策債償還基金費)や雇用促進住宅納付金等の積立を行ったことにより384百万円の増加となった。(今後の方針)令和4年度以降、公債費の繰上償還による取崩しを行う予定としており、基金残高は減少していく見込みである。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)①まちづくり振興基金・・・一体的なまちづくりの推進に資するための事業②ふるさと応援基金・・・伝統芸能、自然環境、高齢者福祉・地域医療、青少年の健全化などに関する事業③公共施設長寿命化等推進基金・・・公共施設の修繕、改修等による長寿命化及び除却に関する事業④奨学基金…経済的な理由により就学が困難な生徒又は学生に対し、奨学金を貸与するための事業⑤市有財産有効活用推進基金・・・市有財産の処分等のための事業(増減理由)まちづくり振興基金やふるさと応援基金の計画的な活用による取崩しを行ったことにより、その他特定目的基金全体としては351百万円の減少となった。(今後の方針)○まちづくり振興基金今後は令和7年度までにかけて、基金を活用した中山間地域の活性化のための共通事業(5年間、1,000百万円)を実施する予定であり、まちづくり振興基金は減少する見込みである。○ふるさと応援基金今後はふるさと寄附金の減少が予想され、ふるさと応援基金の積立額も減少する。一方でふるさと応援基金の計画的な活用により令和4年度~令和13年度で各年度400百万円~800百万円の取崩しが見込まれており、ふるさと応援基金は減少する見込みである。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、市町村合併以後の10年間を集中投資期間として、交付税措置率の高い旧合併特例債や過疎債を活用し、ハード整備に重点的に取り組んだことから、有形固定資産減価償却率は類似団体に比べ低い水準にある。一方、市民1人あたりの公共施設の延床面積は、類似団体に比べ極めて高く、有形固定資産減価償却率も上昇傾向にある。平成26年度に策定した公共施設等総合管理計画において目標とした「公共施設等整備費の50%削減」達成に向け、施設の集約化や複合化を進めていく必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
繰上償還の実施などによる将来負担額の減や充当可能基金の増などにより、数値は類似団体内平均値と同様に低下した。今後も計画的な繰上償還の実施により、地方債残高は減少していく見込みであるが、普通交付税の算定に用いる国勢調査人口の置き換えに伴う普通交付税額の段階的な縮減が見込まれるため、債務償還比率は横ばいとなる見込みである。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
交付税措置率の高い旧合併特例債や過疎債の活用、充当可能基金の増などにより将来負担比率は低減しているものの、依然として類似団体と比較して高い水準にある。また、福祉施設、庁舎施設、消防施設等の有形固定資産減価償却率が70%を超過していることからも分かるように、保有施設の老朽化度合いは高まっており、将来負担額の増が想定される。公共施設等総合管理計画に基づき、今後、老朽化対策に積極的に取り組んでいくとともに、繰上償還等による地方債残高の削減も並行して進める必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、繰上償還の実施や、過疎債・旧合併特例債等の交付税算入の大きい優良債の発行へのシフトを進めてきたことで減少傾向にあるが、類似団体と比較すると高い値となっている。実質公債費比率についても類似団体と比較すると高い値であり、交付税算入の手厚い地方債の借入へのシフトによる算入公債費の増はあるものの、現在実施されている大型投資による地方債元利償還金の増により、今後の数値は増加する見込みである。このため、グラフは引き続き左方向にシフトする見込みである。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっている区分は、【認定こども園・幼稚園・保育所】である。認定こども園・保育所については、施設を廃止し、事業を民間に移譲している。市立幼稚園については、老朽化した4つの施設を所有しているが、少子化に伴う施設の統廃合を進めているところである。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は福祉施設、消防施設、庁舎であり、特に低くなっている施設は図書館である。庁舎については、本庁舎・支所庁舎を含め建築年から概ね30年以上経過しており、建て替えや長寿命化対策工事等を検討せざるを得ない状況となっている。市民1人あたりの面積も類似団体と比べて極めて大きいことから、庁舎の統廃合も視野に入れて検討する必要がある。老朽化が進んでいる福祉施設については、施設の民間譲渡等を検討している。また、消防施設については、市内全域に点在する消防ポンプ車庫等の統廃合を進めている。図書館については、老朽化していた浜田図書館と三隅図書館を平成25年度にそれぞれ新しい施設に新築建替したため、有形固定資産減価償却率が低くなっている。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、令和3年度末の資産総額が前年度末対比で5,693百万円の減少(△2.2%)となった。資産総額は、毎年減少しているが、主たる要因としては、インフラ資産の工作物(道路等)に係る減価償却に伴う資産の減少額が、新たな施設整備に伴う資産の取得額(2,046百万円)を上回って5,403百万円減少したことが挙げられる。一方、負債総額が前年度末時点から4,702百万円の減少(▲8.3%)となった。金額の変動が最も大きいものは、地方債である。地方債については、集中投資期間(交付税措置率の高い旧合併特例債や過疎債の発行可能期間を「集中投資期間」と位置づけ、積極的にハード整備を実施)中の地方債発行により地方債残高は増加していたが、市町村合併から10年が経過し、集中投資期間が終期を迎えたことにより、ハード整備に係る地方債発行額が落ち着き、地方債償還額が新規発行額を上回ってきている。この結果として地方債残高は2,609百万円減少した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は38,366百万円となり、前年度比4,284百万円の減少(10.0%)となった。これは、補助金等による支出が昨年度より5,032百万円減少したことが大きな要因である。この減少の影響により純行政コストは、37,381百万円となり、前年度比3,903百万円の減少(9.5%)となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(36,400百万円)が純行政コスト(37,381百万円)を下回ったことから、本年度差額は△980百万円(前年度比△3,533百万円)となり、純資産残高は991百万円の減少となった。施設の集約化・複合化事業による公共施設等の必要経費の縮減や「浜田市定員適正化計画」に基づく職員の新規採用抑制による職員数の減などで人件費の削減に努め、行政コストの削減に努める。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は7,534百万円(前年度比+3,417百万円)であったが、投資活動収支については、高度衛生管理型荷捌所の新築事業等を行ったことから、△4,270百万円(前年度比△2,398百万円)となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△2,609百万円(前年度比△527百万円)となっており、本年度末資金残高は前年度末から655百万円増加し、1,409百万円となった。地方債の償還を積極的に進めているが、今後も保有する公共施設等の維持管理に要する義務的経費の割合が高い水準で推移することが見込まれるため、行財政改革を更に推進することで経常的な活動に係る経費を縮減し、裁量経費に充当できる財源を確保することが課題といえる。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、市町村合併前の旧市町村毎に整備した公共施設を市町村合併により承継した経緯があるため、保有する施設数は非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。歳入額対資産比率についても保有する施設数が多いことから、類似団体平均を大きく上回っている。保有資産の減価償却に伴う資産価額の減少幅が人口の減少幅よりも大きいことから、住民一人当たり資産額は、減少傾向を示している。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均よりも小さいものの、増加傾向を示しており、施設の老朽化は進行している。公共施設等の修繕や更新等に要する将来的な財政負担を軽減するため、平成28年3月に策定した第1期公共施設再配置実施計画に基づき、公共施設等の統廃合及び複合化を基本として、施設保有量の適正化に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率と将来世代負担比率は、類似団体平均とほぼ同水準の値を示しているが、純行政コストが税収等の財源を上回っており、純資産は前年度末対比で0.5%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、「中期財政「計画」に基づいた歳出予算の適正執行により、行政コストの削減に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。とりわけ減価償却費の占める割合は純行政コストの4分の1程度となっており、住民一人当たり行政コストを引き上げる主たる要因となっている。公共施設等の統廃合及び複合化を基本として、施設保有量の適正化に取り組み、経常費用の削減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均値を上回っているが、交付税措置率の高い旧合併特例債や過疎債の発行可能期限とされている期間を集中投資期間として積極的なハード整備を実施してきたことが大きく影響している。基礎的財政収支は、類似団体平均を上回る傾向を示しており、財政運営の持続可能性は保たれている。来年度以降も「中期財政計画」に基づき、地方債償還額が新規発行額を上回るようにすることで地方債残高の縮減に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を若干下回る結果となったが、昨年度と比べると、若干増加している。人口規模に対してインフラ資産を多く抱える当市においては、受益者負担比率は、今後も低水準で推移していくことが見込まれる。減価償却費や維持補修費に加えて、社会保障給付も高い水準で推移することが見込まれるため、公共施設等総合管理計画や行財政改革実施計画の着実な実施により、経常費用の継続的な削減に努める。
類似団体【Ⅱ-3】
室蘭市
千歳市
恵庭市
北広島市
石狩市
むつ市
宮古市
滝沢市
塩竈市
名取市
多賀城市
富谷市
龍ケ崎市
笠間市
牛久市
守谷市
那珂市
日光市
下野市
飯能市
東松山市
蕨市
志木市
和光市
桶川市
北本市
八潮市
蓮田市
幸手市
日高市
吉川市
白岡市
茂原市
東金市
四街道市
袖ケ浦市
白井市
国立市
福生市
狛江市
東大和市
清瀬市
武蔵村山市
稲城市
羽村市
あきる野市
逗子市
綾瀬市
射水市
七尾市
野々市市
敦賀市
甲斐市
瑞穂市
伊東市
御殿場市
津島市
尾張旭市
日進市
清須市
北名古屋市
長久手市
舞鶴市
亀岡市
城陽市
向日市
長岡京市
八幡市
京田辺市
木津川市
泉大津市
貝塚市
柏原市
摂津市
高石市
藤井寺市
泉南市
四條畷市
交野市
大阪狭山市
阪南市
芦屋市
豊岡市
大和高田市
大和郡山市
天理市
桜井市
香芝市
橋本市
岩出市
浜田市
坂出市
直方市
小郡市
宗像市
太宰府市
古賀市
福津市
那珂川市
鳥栖市
大村市
荒尾市
合志市
薩摩川内市
姶良市
名護市
豊見城市