地域において担っている役割
当センターは、高度救命救急センターとして、ドクターカーや救急ヘリ等の積極的な活用を図り、重篤な救急患者に対する救命医療を担うとともに、広範囲熱傷や指肢切断等の特殊救急疾患に対応する医療を行っている。また、基幹災害拠点病院として、県災害医療システムの中核施設であり、災害時における医療に関して指令塔的役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
平成28年度は、前年度と比較すると収入面」では延入院患者数、病床利用率、入院単価がいずれも減少した。一方費用については、職員の増員により職員給与費対医業収益比率95.6%となり、また材料費対医業収益比率33.4%となり、費用全体が増加したことにより、医業収益比率は64.3%と前年度より悪化した。
老朽化の状況について
平成15年8月開設以来、15年が経過し、施設・設備の老朽化による修繕費の増加及び更新時期にきている医療機器の計画的な整備が課題となっている。
全体総括
①この2.3年での阪神間の3次医療機関の救急体制が充実②高齢化の進展による疾病構造の変化等から、平成28年度は患者数の落ち込みにより経常収支比率が90%と悪化した。経営改善に向け①県下救急隊との一層の連携強化を図る。②神戸赤十字病院と災害医療センターの医療機能を十分に発揮し、互いに機能を補完しながら経営改善を図る。③ソーシャルワーカーの早期介入により、入院患者の早期転院等を促進し、救命救急入院料の確保により入院診療単価の増加を図る。以上の3項目を中心に取り組んでいく。