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電力事業に係る大規模償却資産の税収により、財政力指数は類似団体平均を大きく上回る0.93となっているが、年々減少しているため、税の徴収強化等による歳入確保に努める。また、上記の影響もあり、平成14年度から平成21年度までの期間は、普通交付税不交付団体であったが、平成22年度より交付団体となっており、その交付額も増加傾向にある。
平成25年度までは、社会保障費の増加や固定資産税等の地方税減少により、経常収支比率は年々悪化していたが、平成26年度に退職手当債の4億5千7百万円を人件費に充当したことにより一時的に大きく改善した。また、平成27年度の1.8%の改善は、富津市経営改革プランにおける定員適正化計画等によって、人件費をはじめとした経常的経費の抑制が図れたことによる。今後も、経営改革プランの着実な推進に努める。
人口1人当たりの人件費・物件費は類似団体平均を下回っており、継続的な改善が図れている。しかし、全国平均との比較では上回っている状況であるので、経営改革の推進により、行財政運営の効率化を図る。
財政健全化計画に基づき、平成12年度から全職員の6か月昇給延伸、諸手当等の見直し等を行い、人件費の抑制を図ってきた。今後も市民の理解が得られるよう適性な給与水準の確立に努める。
平成27年度から平成31年度までの富津市経営改革プランにおける定員適正化計画の実施に伴い、人口千人当たり職員数は減少している。平成26年度の508人から平成31年度を420人とする目標達成へ向けて、今後も適正な定員管理を行う。
地方債に係る元利償還金が増額となっていることに加え、固定資産税(償却資産税)の減により標準税収入額が減少したことが、実質公債費比率増加の要因となっている。また、類似団体平均との比較で下回っていることに加え、平成26年度と平成27年度の単年度比較では0.08%の改善が図れている。さらなる改善のため、臨時財政対策債の発行抑制など、今後も引き続き適正な公債費管理に努める。
将来負担比率は、退職者の増及び定員適正化計画による職員数削減に伴い退職手当負担見込額が減少したこと、財政調整基金積立による充当可能基金が増加したことなどにより前年度比で22.8%改善している。しかし、依然として類似団体平均を大きく上回っている状況であるので、財政調整基金の積立、定員適正化計画をはじめとした富津市経営改革プランの着実な推進に努める。
定員適正化計画による職員数削減などにより、前年度比較で0.6%の改善が見られるが、消防業務を直営で行っていることなどから、依然として類似団体平均よりも高い水準にある。今後も、組織機構のコンパクト化や事務事業の見直しなど、職員数の適正管理に努めることにより比率の改善を図る。
物件費に係る経常収支比率は、前年度比で0.1%の増加であり、類似団体平均との比較でも上回っている。その要因は、君津地域4市で運営している廃棄物処理事業の委託料が多額となっていることが挙げられる。今後は、業務委託の見直しや、その他の物件費についても更なる経費削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が、昨年度比で0.2%の改善が見られる要因は、生活困窮者自立支援事業の活用等により生活保護費が削減されたことなどが挙げられる。しかし、依然として類似団体平均よりも高い水準であるため、単独扶助費の見直しなどにより、扶助費の抑制に努める。
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均とほぼ同水準で推移しているが、国民健康保険事業特別会計をはじめとした特別会計への繰出金等について、徴収強化や経費削減を図り、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
消防業務を直営で行っているため、補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っており、前年度比でも0.6%の改善が見られる。その要因は、企業誘致対策として、工場等を新設する企業に対し奨励金を交付していたが、その大部分を占めていた企業への交付が平成26年度で終了したためである。
公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回っており、昨年度比でも若干の改善が見られる。しかし、今後も臨時財政対策債などに係る地方債償還額の増加が見込まれることから、地方債の発行にあたっては、抑制に努めるとともに、可能な限り交付税措置のある地方債を選択するようにし、実質的な公債費の負担額軽減に努める。
定員適正化計画による職員数削減や、生活困窮者自立支援事業の活用等による生活保護費削減で、公債費以外の数値は1.7%の改善が見られる。これは、公債費が類似団体と比較して低い一方で、前述の人件費、扶助費、物件費などが高い水準にあることが要因である。今後は、定員適正化計画に基づく職員数の適正管理、業務委託見直しなどの経費削減に加え、地方税の徴収強化等による経常一般財源の確保により、比率の改善を図る。
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