さいたま市:市立病院

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2017年度)

地域において担っている役割

当院は、急性期医療を中心に、国が体制整備を進める、がん、脳卒中、急性心筋梗塞等において高度な医療を提供しているほか、救急医療、周産期医療、小児医療等、地域住民から求められる医療サービスの提供を行っています。また、危機管理への対応として災害時医療、感染症医療、結核医療等で、地域医療において重要な役割を果たしています。

経営の健全性・効率性について

新病院開院に向けた費用増により、経営効率を示す指標は低下し、経常収支比率、医業収支比率ともに前年度を下回りました。当年度損益はマイナスとなりましたが、累積欠損金は発生しておらず、利益剰余金を有していることから経営の健全性を確保しています。収益改善の取組みを続けたものの、病床利用率、入院患者1日1人当たり収益は低下し、医業収益は前年度より若干の伸びに留まりました。新病院開院に向けて職員給与費が増加し、また高額な医薬品および診療材料の使用量増により材料費は増加したため、損益は大きく減少しました。地域における安定した医療供給と経営の安定化のため、入院診療単価や入院患者数の増加等の収益改善の取組みをさらに強化してまいります。

老朽化の状況について

平成31年度の新病院開院を控え既存病棟への設備投資を抑制した結果、病院建物、器械備品の老朽化が進んでいます。有形固定資産、器械備品共に償却率は類似病院平均値を上回り、固定資産の老朽化は各年の償却負担を減少させる一方、収入増加の阻害要因となっている可能性があります。病院建替と器械備品の更新により老朽化の状況が一新されることから収益の増加が見込めるものの、多額の設備投資で、償却負担の急激な増加が経営課題となります。新建物設備の稼働効率と医療機器の採算性を厳しく検証しながら、適切に設備投資を実施し、健全で効率的な経営に繋げてまいります。

全体総括

市内では高齢化に伴い医療需要が急増することが見込まれ、市立病院の医療機能の必要性はますます高まるものと考えられます。感染症や結核医療等の維持や周産期医療の強化、急性期病院としての医療機能の充実を行い、地域の基幹病院としての地域医療における中核的な役割を引き続き果たしてまいります。経営の健全性・効率性としましては、平成31年12月末の新病院開院に伴い救命救急センターを設置、手術室の増設等を行うことにより入院診療単価や入院患者数の増加を図ってまいります。また、経営コンサルタントによる材料費と収益との関係性分析やSPD(院内物流管理システム)による適切な在庫管理により、材料費の縮減を図ることで、健全な経営基盤の確立を図ってまいります。

類似団体【1】

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