経営の健全性・効率性について
①平成27年度から平成29年度は100%を下回りましたが、平成29年6月から料金改定を行ったことにより、平成30年度は100%を上回りました。②累積欠損金比率は、現在は発生していません。③流動比率は100%を上回っているものの、平成26年度の制度改正により減少傾向でした。平成30年度は平成29年度を上回りました。④企業債残高対給水収益比率は、類似団体と比較して高い状況にありますが、企業債残高は年々減少しています。⑤料金回収率は、平成29年度までは100%を下回っていましたが、平成29年6月から料金改定を行ったことにより大きく改善されました。⑥給水原価は、類似団体と比較して高い状況にあり、平成29年度は滝沢浄水場更新に伴う固定資産の一括計上により大きく上昇しました。有収水量が年々減少しており、それにより給水原価が少しずつ上がっています。⑦施設利用率は、平成30年度4月から供用開始した滝沢浄水場をダウンサイジングしたことにより、数値が大きく改善されました。⑧有収率は、有収水量の減少に伴い低下しました。漏水修理体制を強化し、漏水の早期発見、早期修理に取り組んでいくことが必要です。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較して若干下回っています。②管路経年化率は、類似団体と比較して低い状況にありますが、令和20年度頃から法定耐用年数に達した管路が大幅に増加することが見込まれています。③管路更新率は、類似団体と比較して低い状況にあります。今後も継続して計画的に管路の更新を行っていきます。
全体総括
平成26年以降赤字経営が続いていましたが、経営の健全化を図るため平成29年6月から水道料金を改定したことにより、平成30年度は黒字となりました。有収率は年々下がってきているため、継続して老朽管の更新を行うとともに、漏水調査による漏水の早期発見と修理に努めていきます。また、老朽化の状況については、管路の経年化が進み水道施設の更新需要が高まる一方で、限られた財源の中で、より効率的な施設整備を行っていかなければなりません。今後については、新たにAIを用いた配水管路劣化診断を実施し、その結果を現在策定中の水道施設総合整備計画に反映させ、より確実性のある更新計画にしていきます。それに基づいて更新需要を平準化させ、計画的な施設整備を行っていきます。