経営の健全性・効率性について
類似団体平均値と比較すると、前年に引き続き、①から⑧の全指標について、良好な数値であることから、健全かつ効率的な経営をしていると考えられる。なお、①経常収支比率、⑤料金回収率については、前年度と比較して数値が増加している。主な要因は、新型コロナウイルス感染症対策として、市民生活並びに経済活動を支援するための市独自政策の一つである水道基本料金の6カ月間全額減免を前年度に行ったことによるものである。また、③流動比率については、前年度と比較して数値が減少している。主な要因は、金額の高い工事請負費が次年度以降の支出となり、流動負債の未払金が増加したたためである。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率が類似団体平均値を下回っている。②管路経年化率については27%前後で推移している。管路の更新をすすめているものの、依然として法定耐用年数(40年)を超えた管路が多数あり、当該率は類似団体平均値を上回っている③管路更新率については、類似団体平均値と比較すると依然として高水準であるが、前年と比較すると減少している。これは、完了が次年度以降となる工事が前年度より増加したことによるものである。
全体総括
上記「1.経営の健全性・効率性について」のとおり健全かつ効率的な経営を確保するとともに、「2.老朽化の状況について」のとおり管路経年化率は類似団体平均値と比べ高水準であることから、引き続き施設及び管路の更新を着実に進めていくことが重要であると考える。このことから、第6次水道施設整備事業(7ヶ年事業)及び施設改良事業により、施設・管路の耐震化及び老朽化対策を着実に推し進めていく。一方で、経営についても、平成28年度に策定した経営戦略(羽曳野市水道事業ビジョン)に基づき、引き続き健全かつ効率的な経営を確保するよう努めていく。