朝日町：町立病院

地域において担っている役割

朝日町は特別豪雪、過疎、山村、辺地地域に指定されており、国立公園をはじめとした林野面積が町の約76％を占めています。当院は昭和33年の開設以来、町内唯一の入院機能を持つ医療機関として地域医療を担ってきました。また、平成2年には救急告示病院の指定を受け、救急患者の24時間受入れを行っています。ただ単に病気を治すだけでなく、予防から治療、在宅医療に至るまで地域包括ケアの拠点として一貫したサービスを提供しています。

経営の健全性・効率性について

１．①②③④⑦は近年悪化傾向にありますが、その要因としては人口減少の他、平成26年1月の常勤外科医退職により内科医3名体制となったことがあげられます。１．⑤については急性期一般入院基本料の施設基準を届出ているため、単価が高くなっています。また１．⑧については以前より経費削減に努めている結果であり、平成28年度には県内公立病院で初めて入院セットを導入し、更なる材料費削減を図っています。今後は外科系常勤医師確保、一般会計からの繰入基準見直し、病床数の適正化と地域包括ケア病床の稼働、以上３点に重点的に取り組むことにより経営の健全化を目指します。

老朽化の状況について

建物の最も古い箇所では竣工後33年が経過しており、特に設備面の老朽化が著しく、安定的な施設使用のため計画的に長寿命化対策を講じる必要があります。今後、施設劣化調査業務を予算化し、現状を的確に把握したうえで計画的な保守改修を実施していきます。（S60.3、S61.3給食棟及び病棟竣工）（H9.3、H10.3診療棟竣工）機械備品については、今後も耐用年数を経過しても可能な限り使用し、更新の際には十分な検討を行います。

全体総括

改革プランに掲げた重点項目、一般会計からの繰入基準見直しについては、当初予定から１年前倒し、平成29年度に見直しを行いました。次に病床数の適正化については平成30年5月に60床から50床に病床数を削減し、同年12月の地域包括ケア病床10床の稼働に向け、現在準備を進めております。3つ目の重点項目である外科系常勤医師の確保については、確保に至っておりません。医師確保は最重要課題です。医師不足の中厳しい状況ですが、引き続き取り組んでまいります。施設劣化調査については平成30年度に調査を終えました。今後、安定的な施設使用のため本調査結果に基づき、計画的な保守改修を実施していきます。