経営の健全性・効率性について
平成27年度の柴田町の公共下水道事業の経営については、収益的収支比率が82.34%と前年より良くなっているものの、基準値(100%以上が望ましいとされている)より低い結果となりました。汚水処理減価も前年より低くなったものの、類似団体、全国平均と比べると高い数値となっています。これらは単独事業の災害復旧工事を行った事により事業費の支出が増加したためです。企業債残高対事業規模比率は、類似団体と比べると高い数値となりました。企業債残高は減少傾向にありますが、今後も引き続き計画的な事業を進める必要があります。経費回収率や水洗化率は類似団体の平均を上回りました。今後も経営の健全性・効率性の向上を目指すとともに、計画的な管渠整備と維持管理を行っていきます。
老朽化の状況について
柴田町の公共下水道事業は、昭和50年代より汚水管渠の整備が実施され、既に35年以上経過した老朽管が西船迫地区・槻木地区にあります。特に鉄筋コンクリート管による汚水管整備がなされた西船迫地区の経年劣化などによる管渠の老朽化が著しく、長寿命化計画の下に長寿命化工事を進めているところです。今後も計画的な長寿命化工事を行い、有収率の向上を図っていく必要があります。
全体総括
経営の安定性を示す指標である「収益的収支比率」について、柴田町の下水道事業は平成25年度から低い数値が続いていますが、これは、平成25年度に低い利率の起債へ、補償金免除の借換を行ったことや、平成26,27年度に単独の災害復旧事業を行ったことにより、事業費の支出が増加したためです。「収益的収支比率」を100%に近づけるために、今後も引き続き計画的な下水道施設の建設・維持管理を行い、水洗化人口の増加による使用料収入の増加を目指していきます。また、一般会計繰入金に依存しないような使用料等の見直しを行っていく必要があります。