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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
財政力指数は前年度比類似団体平均、県平均ともに、下回っている。市税については、震災に起因し落ち込んでいた所得税割の増収や住宅再建による新規家屋の増が固定資産税の増収につながり震災前の水準まで戻りつつある状況。歳出についても、行政改革の一環による事務の効率化や外部委託による人件費の抑制といった経常的歳出の削減を継続的に取り組むことで義務的経費の削減を目指し、交付金や国県支出金に依存しない、財政運営を目指し当該指標の改善を図る。
経常収支比率は、対前年度比3.3ポイント減の83.9%であり、類似団体内平均、全国平均ともに、下回った状況となっている。今年度の当比率が低くなった要因としては、納税者の所得回復を背景に税収が増したこと等により、経常一般財源が増加したことによるものである。また歳出については、義務的経費で大きなウエイトを占める公債費について昨年度平成17年度借入分の臨時財政対策債の一括償還を図ったことにより、今年度償還額が大きく減となり(-137,183千円)経常支出の減となっている。今後も義務的経費については、行財政改革実施計画のもと削減に努め、財政構造の弾力化を図っていく。
今年度の決算額は236,450円と、前年度と比較し類似団体内順位でも極めて下位に位置している。人件費については、事務の外部委託等抑制に努めているが、依然として震災からの復旧・復興に係る業務量の増加により職員数の大幅な抑制はできないでいるのが現状である。一方、物件費については復旧・復興関連経費があるものの、大きな部分を占めていた廃棄物収集運搬業務の終了により、昨年度比大きく減少している。今後の方針として、通常分の人件費・物件費等については、引き続き事務事業の見直しに取り組んでいくとともに、不要不急な経費の精査と、内部管理経費の削減を行い、市民1人当たりのコストの低減を図っていく。
本市のラスパイレス指数は92.8で、昨年と同様の数値となっている。類似団体内平均、全国市平均をともに下回っている。給与体系については、今後も国の人事院勧告等を踏まえながら、給与体系の見直し、給与の適正化に努めていく。
震災以前は定員適正化計画に基づく、新規採用の抑制による職員数の削減を図ってきたが、震災以降、復旧・復興に係る業務への対応のため、職員数を増員している現状がある。震災からの復興期間内につき、大幅な職員数の削減は依然として困難ではあるが、住民サービスに支障をきたすことがない範囲での職員数の適正管理を図っていく。
今年度の実質公債費比率は15.1%となり、類似団体内、県内平均、全国平均のいずれよりも高い水準となっている。特に過年度に発行した合併特例債や災害公営住宅建設のために発行した公営住宅建設事業債の償還のため今後当比率の悪化が見込まれるため、さらなる負担が増加しないよう、普通建設事業に係る優先度の明確化と地方債発行の抑制を図り、当比率の上昇の抑制を図っていく。
今年度については、当該指標については発生していない。昨年度比皆減となっているのは震災復興特別交付税精算分による財政調整基金残高の増の影響が多分にあり、一時的なものに過ぎないと推測している。しかしながら、今後も当該比率の適正化のため、影響のある起債対象事業の優先度、緊急性を考慮し、新たな地方債の発行を抑制しながら、将来世代に対する負担が増えないよう財政運営を行っていく。
人件費に係る経常収支比率は21.0%と前年度比0.7ポイント減少しており、類似団体内順位でも上位となっている。主な要因としては、震災以前より定員適正化計画に基づいた職員数の削除及び行財政改革の一環による各種業務の外部委託により人件費が抑制されたためである。今後は東日本大震災からの復旧・復興事業の進捗状況を考慮しつつ、定員の適正管理に努めていく。
物件費に係る経常収支比率は、今年度9.9%であり、昨年度同様の比率を維持しており、類似団体内においても平均を大幅に下回る結果となっている。物件費自体は各種業務委託料や指定管理料の増により総額として増えている状況にあり、この部分については人件費からのシフト部分と考えられる。今後も低比率を維持するため、経常収支に係る費用については他費とも合わせ総量的な削減に努めていく。
扶助費に係る経常収支比率は、今年度6.7%と前年度比0.1ポイント微増している。昨年度に引き続き、少子高齢化社会への対応、公共福祉施策の充実に向けて、医療助成費や生活保護費といった社会保障経費が増加傾向にある。特に生活保護費については、毎年度毎に増加の一途をたどっており、今後当該比率への悪影響が懸念されるところであるが、資格審査等の適正化により、可能な限りの経費の上昇を抑えるよう努めていく。
その他に係る経常収支比率は、今年度17.6%となり、過去5年間一貫して上昇してきた当該比率も回復している。これは、その他経費の中でも大きな割合を占める繰出金が抑制された影響が大きい。通常分の繰出金については、震災以降抑制傾向にあるため、この緩やかな回復傾向を維持すべく、適切な事業管理に努める。
補助費に係る経常収支比率は、今年度10.7%であり昨年度比0.1ポイントの増となった。震災以降はほぼ同水準を維持しているが、補助費で大きなウエイトを占める広域行政事務組合に対する負担金が増加傾向にあることから、今後は上昇傾向する見込みである。引き続き「東松島市行財政改革実施計画」に基づき、必要性、公平性、有効性の観点から補助金の見直しと経費縮減に努めていく。
公債費に係る経常収支比率は、前年度比1.8ポイント減の18.0%となっている。これは過年度借入分の満期一括償還を図ったことによるものであるが、今後の公債費の見通しとして、合併特例債や災害公営住宅建設に際し発行した公営住宅建設事業債の償還に本格化による公債費の増が見込まれている。今後は財政規律を維持しながら計画的に事業を実施していき、地方債発行を抑えることで当該比率の抑制を図っていく。
今年度の比率に関しては、震災前の水準に限りなく近いものとなった。東日本大震災以前の水準である60%台を回復し、類似団体内でも平均を上回る結果となっている。理由としては、税収増による経常一般財源総額が増加したこと、また行財政改革の一環による事務の効率化や外部委託による人件費の抑制を行った効果によるものである。今後も継続した事務事業の見直し、歳出経費の抑制を図りながら、健全な財政運営を進めていく。
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