熊本県人吉市の財政状況(最新・2024年度)
熊本県人吉市の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度2016年度2015年度2014年度2013年度2012年度2011年度2010年度
概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
ここ数年はほぼ横ばいで推移しており、類似団体と比較しても同程度である。基準財政収入額については、固定資産税(償却資産)や軽自動車税等による増収はあったものの、法人税の減収により、前年度に比べ2.1%減少した。また基準財政需要額については、災害復旧事業債の元金償還の増等による公債費の増などにより、前年度と比べ4.0%上昇した。結果、単年度では若干の悪化が見られたが、3か年平均だと前年度から0.1ポイントの上昇となっている。
経常収支比率の分析欄
類似団体を3.4ポイント上回る結果となり、全国平均及び熊本県平均と比較しても硬直的な財政運営となっている。歳出において義務的経費である扶助費(特に児童福祉費、心身障害者福祉費)が類似団体と比較して大きく、令和6年度決算においては、令和2年7月豪雨にかかる起債元金の償還が始まったことによる公債費の増や、一部事務組合への負担金の増も要因として挙げられる。今後は令和2年7月豪雨からの復興事業の本格化が予想されるため、さらなる事業の適正化及び効率化に努める必要がある。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年に比べ増額となったが、類似団体や熊本県平均を下回る結果となった。人件費、物件費ともに増額となったことが要因である。人件費の増は退職金の増によるものであり、物件費は物価高騰の影響による電気料や委託料の増によるものである。これらは今後も増加することが予想されるため、引き続き事業の適正化と「第4次定員適正化計画」による人件費の削減に取り組む必要がある。
ラスパイレス指数の分析欄
前年度に比べ0.2ポイント上昇したが、類似団体と比較しても低い水準にあるため、今後も国等の動向や民間企業等の状況を踏まえながら、適正な運営に努める。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度に比べ0.05ポイント低下したが、類似団体を上回る結果となった。本市としては、「第4次定員適正化計画」(令和2年度~令和9年度)を策定し、定員適正化を図るところだが、令和2年7月豪雨からの復旧・復興事業についてマンパワー不足となっており、急激な人員増とならぬよう復旧・復興事業に関連性が低い事業や効果が低い事業については、休止や廃止、縮減などの見直しを行い、それにより生じた人員や財源を復旧・復興事業に投入することで、復興体制を確立していく方針である。
実質公債費比率の分析欄
災害復旧事業債や公営住宅建設事業債の影響により増となったが、特定財源や災害復旧費等にかかる基準財政需要額が増となったため、実質公債費比率(単年度)は前年度と比べ0.7ポイントの低下となった。しかし結果として、3カ年平均では0.1ポイントの上昇となった。類似団体と比較すると0.4ポイント下回っており、健全な状態であるといえる。今後は令和2年7月豪雨の災害復旧事業における元利償還の増、復興事業による地方債の発行額の増が見込まれることから、事業実施の適正化を図り、公債費を抑制する必要がある。
将来負担比率の分析欄
前年度から9.0ポイント低下し、類似団体を下回った。過疎対策事業債や臨時財政対策債の影響により、地方債現在高は増となったものの、財政調整基金や減債基金に積み立てを行ったこと、市営住宅家賃等の充当可能特定歳入が増となったこと、基準財政需要額算入見込額における都市計画費が増となったことなどにより、充当可能財源等が将来負担額の増を上回ったことから将来負担比率は減少した。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
類似団体を上回る水準で推移していたが、令和4年度から下回った。しかし、退職金の増などが影響し、前年度と比較すると1.4ポイント上昇しており、類似団体との差が縮まっている。定員適正化計画による適正な人員配置と、財源の確保に努める必要がある。
物件費の分析欄
類似団体と比較して低い水準で推移しており、前年度から0.1ポイント低下している。物価高騰等により、電気料や燃料費等の値上げや、委託料の増が懸念されているため、今後もこの水準を維持できるよう、さらなる事業の効率化を図る必要がある。
扶助費の分析欄
類似団体と比較して高い水準にあり、前年度から0.4ポイント上昇した。今後は人口減少(児童数減少)に伴い、児童手当や児童扶養手当においては減少する見込みだが、公的価格の上昇による保育所運営費の増や、サービス利用の増による自立支援給付費の増、生活保護費の増などが予想される。以前として高い水準であるため、単独事業の見直しなど、財政健全化と持続可能な社会保障制度に則した適切な施策を展開する必要がある。
その他の分析欄
前年度に比べ0.7ポイント低下したが、類似団体と比較して1.8ポイント上回る結果となった。主な要因として、くま川鉄道災害復旧事業に係る貸付金があることが挙げられる。令和6年度は後期高齢者医療特別会計や工業用地造成事業特別会計への繰出金が減少したことにより、類似団体との差が縮まった。貸付金や繰出金は一時的なものであるため、今後も差は縮まっていくと予想される。
補助費等の分析欄
類似団体と比較して、高い水準で推移していたが、令和4年度から下回った。令和6年度では一部事務組合負担金の増等が影響し、前年度から2.8ポイント上昇し、類似団体と近い水準になった。今後は一部事務組合の施設更新や移転といった課題があり、補助費等においても増となることが予想される。引き続き維持管理経費のコスト削減に向けて改善に努める必要がある。
公債費の分析欄
類似団体と比較して低い水準で推移していたが、令和4年度から上回った。令和6年度においては0.5ポイント上回っており、前年度より類似団体との差が広がっている。今後は市庁舎建設事業や災害復旧事業の起債元金の償還の本格化、復興事業による地方債発行額の増加、老朽化施設の更新などが見込まれることから、計画的な公債費の管理を行い、将来世代に過度な負担とならないよう努める必要がある。
公債費以外の分析欄
類似団体と比較して高い水準で推移している。令和5年度では差が縮まったが、令和6年度は前年度から3.8ポイント上昇し、差が広がった。今後は災害復旧事業にかかる公債費の増等が予想されるため、引き続き事業の適正化や効率化に努める必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
類似団体と比較して大きく上回っているものは災害復旧費である。令和2年7月豪雨災害によるもので、令和6年度ではかなり減少したものの、他団体と比較すると未だ高水準となった。令和7年度の災害復旧費も減少見込みのため、令和7年度ではより他団体に近い数値となる見込みである。類似団体と比較して上回っているものは、民生費、農林水産業費、商工費、土木費、公債費である。扶助費が類似団体より高水準であることがそのまま民生費が高くなっている要因であるが、人口減少(児童数の減)によりその差は縮まっている。農林水産業費は林業・木材産業生産性強化対策事業補助金(671,738千円)の増が影響しているため、一時的なものであると予想される。商工費についても物価高騰対策事業(32,190千円)の増が影響しているため、一時的なものであると予想される。土木費については、復興事業が本格化してきており、今後はさらに高水準となることが予想され、復興事業以外の投資的経費の調整など課題を抱えている。公債費についても、令和2年7月豪雨災害の復旧・復興事業にかかる起債元金の償還が始まることから、今後も高水準が続くことが予想される。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
類似団体と比較すると、災害復旧費、普通建設事業費、貸付金、公債費、扶助費が高水準にある。災害復旧費は令和2年7月豪雨災害によるもので、令和6年度ではかなり減少したものの、他団体と比較すると未だ高水準となった。令和7年度の災害復旧費も減少見込みのため、令和7年度ではより他団体に近い数値となる見込みである。一方で公債費については、令和2年7月豪雨災害復旧・復興事業にかかる起債元金の償還があることから、類似団体との差は広がり、今後も高水準で推移すると予想される。普通建設事業費は復興事業の本格化により、類似団体を大きく上回っている状況である。今後もしばらく高水準で推移することが予想される。貸付金についてはくま川鉄道株式会社の災害復旧事業への貸付金の増であり、構成10市町村を代表して当市が県貸付事業を活用して貸付を行っているものであるため、一時的なものである。扶助費については類似団体と比較すると未だ高水準ではあるが人口減少(児童数の減)による児童手当等の減が影響し、その差は縮まっている。単独事業の見直しを行い、より差を縮めていく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
財政調整基金残高については、決算状況による積み立てを行ったが、前年度と比較すると0.23ポイント低下した。実質収支については、災害公営住宅建設事業(-14.4億円)、地域振興券事業(-3.7億円)、コミュニティセンター災害復旧事業(-2.3億円)の減により、歳入・歳出ともに減少し、前年に比べ5.13ポイント低下した。実質単年度収支については、減債基金は増となったが、単年度収支が減となったため、総じて9.79ポイント低下した。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
令和6年度は赤字の会計はなかったが、一般会計、国民健康保険事業、介護保険事業においては比率がそれぞれ低下している。一般会計においては定額減税による市民税の減が主な原因である。国民健康保険、介護保険においては人口減による被保険者の減によるものだが、被保険者一人当たりの費用は増加しており、今後も医療費・介護給付費抑制のための検診予防事業などに重点を置く必要がある。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
元利償還金については災害復旧事業債や公営住宅建設事業債の影響により増となっており、それに伴う算入公債費等についても特定財源や災害復旧費等にかかる基準財政需要額が増となっている。今後は令和2年7月豪雨の災害復旧事業における元利償還金の増、復興事業による地方債の発行額の増が見込まれることから、事業実施の適正化を図り、公債費を抑制する必要がある。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
過疎対策事業債や臨時財政対策債の影響により、地方債現在高は増となった。しかし、充当可能基金に積み立てを行ったことや、市営住宅家賃等の増による充当可能特定歳入の増、基準財政需要額算入見込額における都市計画費の増などにより、充当可能財源等が将来負担額の増を上回ったことから将来負担比率(分子)は低下した。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)財政調整基金においては、決算状況による積み立てを行った。減債基金においては、決算状況による積み立てを行ったほか、令和2年7月豪雨からの復旧・復興事業にかかる起債元金の償還に向けた積み立てを行った。その他基金のうち、人吉応援団基金については寄付金を358,243千円積み立て、351,387千円取り崩したため、6,856千円の増となった。人吉森林環境整備基金については3,967千円積み立て、30,496千円取り崩したため、26,529千円の減となった。基金全体としては678,528千円の増となった。(今後の方針)財政調整基金については、財政標準規模の5%の目標を維持し、今後の災害や公共施設老朽化に伴う更新等に備えた額は確保することができている。しかしながら、災害復旧事業に係る起債の償還が始まることや、復興事業の本格化による財源不足等により、今後の財政調整基金や減債基金につていては減少すると見込んでいる。既存事業の縮小等によりできる限り基金を取り崩さないよう努める。
財政調整基金
(増減理由)決算状況により積み立てを行った。(50,689千円)令和5年度に交付された平成28年度熊本地震復興基金交付金について、財政調整基金へ積み立てていたものを、令和6年度の熊本地震関連の起債元利償還に充当するため取り崩しを行った。(-40,259千円)(今後の方針)令和6年度は決算状況により50,000千円の積み立てを行うことができたが、近年の物価高騰や人件費の増により、今後は決算状況による積み立てができないことが予想される。また、今後も復興事業に多額の一財が必要となることから、基金を取り崩すことなく、現状を維持できる財政運営を行っていく方針である。
減債基金
(増減理由)決算状況により積み立てを行った。(50,000千円)運用利息として積み立てを行った。(4,154千円)特別交付税3月ルール分の交付決定により積み立てを行った。(610,000千円)(今後の方針)令和6年度は決算状況により50,000千円の積み立てを行うことができたが、財政調整基金同様、今後は決算状況による積み立てができないことが予想される。また、発災後、連年災等の項目における特別交付税の増も令和6年度までと予想され、積み増しは行えないと予想している。庁舎建設(熊本地震)、令和2年7月豪雨災害事業にかかる公債費元金の償還が令和7年度から開始されたことと、今後適債性のない土地区画整理事業も本格化することから、減災基金は減少していくことか予想される。減少の幅が緩やかになるよう事業調整を行っていく方針である。
その他特定目的基金
(基金の使途)・人吉応援団基金寄付者の意見を尊重し事業へ充当する。中でも災害分の寄付については、国県補助及び起債対象外である復興事業等に有効活用している。・人吉市森林環境整備基金森林環境整備事業へ充当する。・人吉市庁舎建設等基金庁舎建設にかかる公債費償還額に応じて取り崩しを行う。(増減理由)・人吉応援団基金:寄付金の積み立てによる増(358,243千円)、事業費・事務費へ充当するための取り崩しによる減(-351,387千円)・人吉市森林環境整備基金:利子・任意積立による増(3,967千円)、事業費へ充当するための取り崩しによる減(-30,496千円)(今後の方針)人吉応援団基金については、年度によって増減はあるものの、令和2年7月豪雨からの復旧・復興事業への充当により、中長期的にみると取り崩し額は増になることが予想される。人吉市森林環境整備基金については、事業量の増により、年々積み立て額が減少している。森林環境譲与税は収入=事業費となることが望ましいため、収入と同程度以上の事業を実施していく方針である。人吉庁舎建設等基金については、償還額に応じて全額取り崩す予定である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
新たな有形固定資産の取得よりも、経年による減価償却の減が小さく、前年度と比較して、0.8%の下降となった。
債務償還比率の分析欄
地方債現在高の増や、組合負担の増により、将来負担額は増となったが、財政調整基金及び減債基金への積立、公営住宅家賃等の充当可能特定歳入の増加、経常一般財源の増加により、債務償還比率は下降している。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
以前は類似団体と比較して将来負担比率が高い水準にあったが、令和2~5年に財政調整基金及び減債基金への積み立てを行ったこと等により、将来負担比率が減少し、類似団体と比較して低い水準になった。しかしながら、令和2年7月豪雨災害に係る復興関連事業における地方債の借入により、今後も地方債残高は増加する見込みである。そのため、「人吉市公用施設等総合管理計画」において、持続可能な財政運営が可能となる施設保有量の実現に向け、施設総量の縮減が目標として掲げられているところであり、今後は個別施設計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化、計画的な長寿命化に取り組み、有形固定資産である施設等の統廃合を積極的に行うことが重要である。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率について、R5単年度は7.8で、R4単年度は8.8であるため、1.0ポイント下降している。R4年度から令和2年7月豪雨災害に係る災害復旧事業債の元利償還金が発生しており、公債費は増加しているが、公債費充当特定財源の増、普通交付税の増となったことにより下降となった。今後も令和2年7月豪雨災害に係る復興関連事業における地方債の借入が増加見込みのため、地方債の借入については、事業の必要性や効率性を考慮し抑制を図る必要がある。一方で、令和2年7月豪雨災害関連における地方債発行額の増を見据え、財政調整基金及び減債基金へ積み立てを行ったことで将来負担比率が下降したところであり、今後の財政状況について、慎重に見極める必要があるのは言うまでもないが、単年度で分析をすると一定の評価ができる。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において類似団体を上回っており、施設の老朽化が進んでいることが分かる。とりわけ学校施設においては類似団体との差が、21.8%とかなり大きくなっている。小学校の有形固定資産減価償却率が93.4%、中学校が83.0%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高くなっている。今後も引き続き公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画に則り、計画的な更新に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において類似団体を下回っており、特に庁舎においては令和3年度に新市庁舎が完成したため、有形固定資産減価償却率は低い状況となっている。市民会館においては類似団体と比べ19.7%高い状況となっており、対象の施設である人吉市カルチャーパレスは耐用年数50年のうち39年が経過し、老朽化が進んでいる。今後も引き続き公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画に則り、計画的な更新に取り組んでいく。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計においては、資産総額が前年度末から2,993百万円増(+6.04%)となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が約82.2%を占めており、これらの資産は将来の維持管理・更新等において支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める必要がある。また、流動資産は前年度より8百万円の増となった。後年の起債償還の財源確保のため、財政調整基金や減債基金について積み立てを行い、基金は増となったが、未収金の減でほぼ横ばいとなった。また、負債総額は、前年度と比べ、1,196百万円の増となった。要因として、固定負債について+759百万円(地方債+780百万円)、流動負債について+438百万円(1年以内償還予定地方債+413百万円)となったことが挙げられる。水道事業特別会計、公共下水道事業特別会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から約3,288百万円増加(+4.50%)し、負債総額は約931百万円増加(+2.20%)している。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していることにより、一般会計等に比べて23,831百万円多くなるが、負債総額も地方債等の影響により14,936百万円多くなっている。一部事務組合や第三セクターを加えた連結では、資産総額では前年度末から4,083百万円増加(+11.47%)し、負債総額は前年度から1,835百万円増加(+3.99%)した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は15,500百万円となり前年度比420百万円の増(2.79%)となった。そのうち人件費等の業務費用は6,533百万円、補助金や社会保障給付などの移転費用は8.967百万円であり、移転費用の方が業務費用より多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(4,976百万円、前年度比+347百万円)、次いで、補助金等(2,479百万円、前年度比+159百万円)であり、純行政コストの約44.6%を占めている。近年、本市において社会保障給付関連の費用は高齢者のみならず、認定こども園移行に伴う保育給付費や障害者関係の費用も増加傾向にあり、今後も事業の見直しや縮小・廃止を行い、経費の抑制に努める必要がある。全体では、一般会計に比べて、水道料金等を計上しているため、経常収益は1,425百万円多くなっている。一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が6,462百万円多くなり、純行政コストは7,549百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が1,196百万円多くなっており、人件費が847百万円、物件費等も2,732百万円多くなっているなど、経常費用は14,163百万円多くなっている。純行政コストにおいても13,038百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、財源(19,785百万円)が純行政コスト(15,445百万円)を上回ったことから、本年度差額は4,341百万円(前年度比+1,837百万円)となり、純資産残高は1,796百万円の増となった。純行政コストを税収等で賄えておらず、地方税の徴収強化や事業の縮小廃止等の見直しを行い、業務を効率化することが喫緊の課題である。全体では、国民健康保険特別会計、介護保健特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,684百万円多くなっているが、純行政コストも7,549百万円増えていることから、本年度差額は4,521百万円となっている。上下水道の維持管理費用の増による純行政コストの増が影響している。連結では後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が12,918百万円多くなっており、本年度差額は4,221百万円となり、純資産残高は前年と比較して2,248百万円の増となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は2,328百万円となり、投資活動収支については、公共施設等整備費の増、貸付金支出の増により、▲3,289百万円となり、前年度から1,910百万円の減となった。財務活動収支は地方債等発行収入が地方債償還収入を上回っている。令和2年7月豪雨における復興関連事業による地方債発行額が増加しており、今後も増加していく見込みであることから、業務活動収支において、今後もプラス収支となるよう、業務の効率化・スリム化に努める必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、また水道料金等を計上していることから、業務活動収支は一般会計等より875百万円多い3,203百万円となっている。投資活動収支では、水道事業及び公共下水道事業において各管の老朽化対策等を実施したため、3,831百万円となっている。財務活動収支は、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから、1,144百万円となり、本年度末資金残高は前年度から516百万円多い3,371百万円となった。連結では、後期高齢者医療広域連合における入院・外来収益等の収入が業務収入に含まれるため、業務活動収支は一般会計等より1,835百万円多い4,163百万円となっている。財務活動収支は、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから1,201百万円となり、本年度末資金残高は前年度から119百万円少ない3,856百万円となった。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が、類似団体平均値を大きく下回っている。これは、特に建物において耐用年数を超えているものが多く、老朽化が進んでいること、また取得年月日等の情報が不足しているものもあり、備忘価格1円で評価しているためであ歳入額対資産比率については、類似団体平均を下回る結果となった。令和2年7月豪雨災害の影響で歳入が増となり、比率は減となっている。有形固定資産減価償却率については、住民一人当たりの資産額からも分かるように建物等において耐用年数を過ぎた資産もあり、類似団体平均を上回っている。上記のとおり、本市では施設の老朽化が特に進んでいる一方で、施設の改修・更新が追いついていない状況である。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の計画的な更新・長寿命化を進めるとともに、統合や廃止を含めた検討も行っていき、公共施設の適正な管理に努める必要がある。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を大きく下回っている。純資産額は固定資産台帳の見直しの影響により増加しているものの、資産額も同様に増額しているため、前年度と同程度の比率となっている。税収等が純行政コストを上回ってはいるが、純資産額を減少させないよう、業務の縮小廃止など、見直しを行い、行政コストの削減に努める必要がある。将来世代負担比率については、類似団体平均を上回っており、前年度と比較すると類似団体と同様、負担率は増加している。これは、令和2年7月豪雨による災害復旧事業等や災害廃棄物処理事業、また、市庁舎建設による地方債の借入が増えたことが要因である。今後も引き続き新規の地方債発行の抑制や高利率の地方債の借り換えなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、令和2年度から類似団体を上回っていたが、令和5年度は類似団体を下回った。令和2年7月豪雨による災害復旧事業等の増が影響し、令和2年度が一時的に大幅な増になったと考えられる。しかし、今後は復興にかかる各種事業への行政コストの増が想定されることから、類似団体平均を上回ることが予想される。人口減少も進んでいることから、資格審査等の適正化や独自加算等の見直しなど、抜本的な見直しを行い、社会保障費等の増加に歯止めをかけるよう努める必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額については、類似団体平均を下回っていたが、令和2年7月豪雨災害以降、災害復旧事業等に係る地方債の増、及び庁舎建設に係る地方債の増により、類似団体平均を上回った。今後も復興事業に係る地方債の増が見込まれるため、事業の縮小や見直しに積極敵に取り組む必要がある。基礎的財政収支については、業務活動収支の黒字が投資活動収支の赤字を下回り、合計▲344百万円となった。業務活動収支については黒字となっているものの、今後も社会保障給付支出について資格審査等の適正化や各種手当への独自加算等の見直しを行い抑制するなどにより、適正な支出に努める必要がある。
5.受益者負担の状況
受益者負担率については、前年度と比較すると0.2%の減となったが、未だ類似団体を上回る結果となった。今後、施設の老朽化が進み、維持補修等の費用増加も懸念されるため、急激な負担とならぬよう計画的な補修・改修を行っていく。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
熊本県人吉市の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。