一部事務組合下北医療センター：国保大間病院

地域において担っている役割

大間病院は本州最北端に位置し､青森県下北半島の北通り３ヶ町村(大間町、風間浦村、佐井村）の地域包括医療を担う中核病院です。この地域は交通アクセスが非常に厳しい地理環境にあります。そのような環境の中で､入院､外来診療はもとより、救急診療、血液透析、リハビリテーション、訪問診療、訪問看護、へき地診療、看取り、老人ホームへの巡回診療、健診・予防接種等の保健活動、産業医活動など限られた医療資源のなか、地域住民に必要な一次医療全般を担っています。

経営の健全性・効率性について

累積欠損金は発生していませんが、これまで実施してきた健全化のための諸施策を継続実施し経営基盤の健全化を図ります。平成30年度は老人施設等からの入院患者が増加し入院収益増となっていますが、外来では人口減少等に伴い患者数は減少傾向にあります。支出では入院患者増に伴い材料費は増加となりましたが、後発品の採用を促進し薬品費の増加を抑制しています。また平成30年度に導入したオーダーリングシステムにより業務の効率化を図ります。今後の医療需要の変化に対応し、急性期医療の提供を維持しつつ、地域医療構想を踏まえた病床機能分化の検討を行います。

老朽化の状況について

施設については平成4年に新築移転後、平成24年に外壁等改修工事を行っています。医療機器については、企業債、県補助及び町負担等を利用し計画的に更新を図っています。

全体総括

入院及び外来患者数について、その維持・確保が施設経営の基盤となるものですので、地域の人口減少・高齢化による今後の医療需要の変化に対応し、急性期医療の提供を維持しつつ、地域医療構想を踏まえた病床機能分化の検討と診療報酬に係る施設基準の見直しにより収益の改善を図っていきます。平成30年度はオーダーリングシステムを導入し業務の効率化を図っています。来年度は、電子カルテシステムの導入を予定しており、更なる院内業務の効率化・省力化を図る見込みとなっています。