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地方財政ダッシュボード

佐賀県大町町の財政状況

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

基準財政収入額は、法人税等の増加により前年から100,344千円(前年比14.8%)増加し、基準財政需要額は、包括算定経費等の増加により前年から19,950千円(前年比0.8%)増加した結果、財政力指数は前年と同じ数値となった。今後も地方税の徴収率を高く維持し、移住・定住促進事業による税収の増額を図り、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

歳出経常一般財源は前年とほぼ同じ金額だったが、歳入は、普通交付税や地方税等の減少により経常一般財源が164,793千円増加した結果、経常収支比率が5.3ポイント上昇した。地方税の大きな増収も厳しいと思われるため、物件費及び補助費等の抑制を図っていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費の決算額は前年とほぼ同じだったが、物件費で商品券事業等の減少により前年から72,754千円(前年比6.8%)減少した結果、人口1人当たりの金額は前年から6,395円減少した。しかし、類似団体平均と比べると2,710円上回っており、要因は、人件費では主に給食センターと保育所を直営で行っているためであり、物件費では主にふるさと納税の返礼品等によるものである。今後も適正な管理に努め、コストの低減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均と同じ数値となっており、今後も適切な指数になるよう努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口は減少し続けているが、保育園と給食センターを町で運営しており、人口減少と合わせての人員削減は難しく、今後も適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

昨年度からに0.1ポイント増加した。小中一貫校校舎改築事業に係る地方債の元金償還が大きな比率を占め、償還が終了する令和8年度までは類似団体程度の率で推移していくものと考える。

将来負担比率の分析欄

前年度と同じく、充当可能財源等が将来負担額を上回ったため算定されない。今後も充当可能基金残高の推移等をみながら事業の選択を行い、比率の維持に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

消防団員職員報酬等の増加により、前年から2.2ポイント上昇している。類似団体平均を上回って推移しているが、これは給食センターと保育所を直営で行っているため人件費の割合が高くなっている。今後も行政サービスの提供方法を検討しながら適正な人員管理に努める。

物件費の分析欄

類似団体平均を下回って推移している。引き続き需用費等の支出を抑制し、今後も歳出の抑制に努める。

扶助費の分析欄

類似団体平均を上回って推移しているが、これは障害者自立支援給付費に係る対象者の増加や、町の政策で、子どもの医療費助成を高校生まで行っていること、出生祝金を県内最高水準で支給していること等によるものと考えられる。今後も各種給付金等の内容を精査し、必要な方に必要なサービスが行き届くよう努める。

その他の分析欄

後期高齢者医療広域連合・療養給付費負担金等の増加により、繰出金が前年から14,025千円増加した結果、類似団体平均を1.0ポイント上回った。今後も他事業会計の財政状況を注視し、繰出金の負担が普通会計を圧迫しないよう努める。

補助費等の分析欄

類似団体平均を下回って推移している。一部事務組合等に対する負担金などの増減により数値の増減はあるが、事業の選択・整理を図り、歳出の抑制に努める。

公債費の分析欄

類似団体平均を上回って推移しているが、これは小中一貫校校舎改築事業に係る地方債の元利償還が大きな比率を占めるためであり、償還が終了する令和8年度までは高い数値で推移していくと考える。今後も、少しでも有利な起債の活用を検討し、他の大規模な事業計画の整理・縮小を図り、起債抑制に努める。

公債費以外の分析欄

人件費や繰出金の増加、また、公債費の減少により前年から5.7ポイント上昇した。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費は前年から4,444円減少しているが、依然として類似団体平均を上回っている。これは障害者自立支援給付費に係る対象者の増加や、町の政策で、子どもの医療費助成を高校生まで行っていること、出生祝金を県内最高水準で支給していること等によるものと考えられる。商工費は前年から59,076円減少しているが、これは、おおまち情報プラザ改修工事の減少によるものと考えられる。災害復旧事業については、令和3年度の豪雨災害に係る災害復旧事業を行っており、事業が完了するまでは類似団体平均より高い数値で推移していくと思われる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

扶助費は住民一人当たり129,854円となっており、類似団体平均と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、障害者自立支援給付費に係る対象者の増加や、町の政策で、子どもの医療費助成を高校生まで行っていること、出生祝金を県内最高水準で支給していること等によるものと考えられる。また、前年度から15,273円増加している要因としては、低所得世帯への臨時給付金等の増加によるものと思われる。補助費については、杵島地区衛生処理組合建設費負担金等の減により前年から24,507円減少している。災害復旧事業については、令和3年度の豪雨災害に係る災害復旧事業を行っており、事業が完了するまでは類似団体平均より高い数値で推移していくと思われる。普通建設事業費については、依然として類似団体平均を下回っている。これは、スポーツ施設や公民館等の建て替えが必要な施設が控えているため、公共施設等総合管理計画に基づき、事業の取捨選択を行っているためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

・財政調整基金残高・・・標準財政規模は減少し、基金残高が増加しているため、標準財政規模比は0.23ポイント上昇している。・実質収支額・・・標準財政規模額比は1.88%減少しており、今後も5%以下となるよう財政運営を行っていく。・実質単年度収支・・・標準財政規模額比は5.86ポイント低下した結果、単年度収支は赤字となった。今後も健全な行財政運営に努めていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

一般会計は前年に引き続き黒字となっており、国保会計についても黒字となっている。国保税の収納率の向上や特定検診の受診率の向上などにより歳入の確保に努める。今後も赤字とならないよう、適正な運営を行っていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

元利償還金等(A)、算入公債費等(B)ともに前年度から減少している。歳出に占める公債費の割合が高い数値で推移しているが、今後も地方交付税に算入される有利な起債の活用を検討していく。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

前年度に引き続き、将来負担比率の分子がマイナスとなっている。充当可能財源等(B)では、充当可能基金額がふるさと応援寄附金基金等により増加している。将来負担額(A)での地方債残高などについては、今後も基準財政需要額算入割合など考慮しながらの事業選択が必要である。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)令和5年度末の基金残高は5,010百万円となっており、前年度から399百万円増加している。これは、ふるさと応援寄附金基金で166百万円、減債基金で71百万円増加したことが要因となっている。(今後の方針)減債基金については、現在小中一貫校校舎改築事業に係る償還が始まっており、令和8年度までは取崩しを予定している。ふるさと応援寄附金基金、移住対策促進基金、公共施設等整備基金については、今後、事業に合わせて取崩しを行い活用していく。

財政調整基金

(増減理由)令和5年度末の基金残高は1,157百万円となっており、前年度から2百万円増加している。これは基金の運用益により生じた積立金によるものである。(今後の方針)今後の歳入減や、災害等の臨時的な歳出に備え、積極的な取崩しは行わない。

減債基金

(増減理由)令和5年度末の基金残高は546百万円となっており、前年度から71百万円増加した。これは、小中一貫校校舎改築事業に係る償還のため30百万円の取崩しを行ったが、101百万円積立てを行ったためである。(今後の方針)令和8年度まで校舎改築事業に係る償還は続くため、取崩しを予定をしている。

その他特定目的基金

(基金の使途)ふるさと応援寄附金基金:規則等で定めた事業の種類により行う事業推進を図る。公共施設整備基金:公共施設の更新や新増築事業等により延命化や機能向上を図る。灌漑用水ポンプ施設維持管理事業基金:灌漑用水ポンプ施設の維持管理事業の円滑な運営を図る。地域福祉基金:福祉活動の推進及び長寿社会の形成等を図る。空家再建促進基金:空家再建の促進を図る。(増減理由)ふるさと応援寄附金基金について、積立て額が取崩し額を上回っているため166百万円増加した。また、空家再建促進基金創設のため100百万円積立てた。(今後の方針)ふるさと応援寄附金基金については、寄附を頂いた目的に応じ、教育や子育てなど事業の選択を図り活用する。公共施設整備基金については、施設管理計画等により更新・修繕等の整備を行う際、取崩しを行い活用していく。空家再建促進基金については、空家再建の促進のため取崩しを行い活用していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

今年度の有形固定資産減価償却率は、前年度から0.9ポイント増加した62.0%となっており、類似団体と比較すると1.8ポイント下回っている。比較的規模の大きい町道改修により、道路が前年より2.7ポイント減少したものの、体育館や住宅などの施設が昨年に引き続き高い数値で推移している。体育館については複合化を視野に入れた更新を検討し、住宅に関しては維持補修を行いながら空家政策を進め、解体や新規建設の計画を検討している。その他原価償却率の高い施設においても、公共施設等管理計画のもと維持管理を行っていく。

債務償還比率の分析欄

今年度の債務償還比率は、前年から70.0ポイント減少した103.0%となり、類似団体と比較すると239.1ポイント下回っている。小中一貫校舎建設に係る地方債の償還や、ふるさと応援寄附金基金等の充当可能基金の増加により債務償還比率は減少している。今後も地方債の抑制に努め、債務償還比率が上昇しないよう取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担額に対し充当可能財源等が上回っているため、令和5年度の将来負担比率は算定されない。小中一貫校舎建設に係る地方債の償還により地方債残高が減少したことや、ふるさと応援寄附金基金等の充当可能基金の増加が要因だと考える。地方債については今後減少する見込みであるが、資産の老朽化が進んでおり、公共施設の更新に係る地方債借入が計画されているため、充当基金の残高にも注視していく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、類似団体と比較すると0.6ポイント下回っている。地方債の償還金額は令和4年度と比較して減少したが、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費も減少したため、、実質公債費比率は前年から0.1ポイント増加した。小中一貫校建設事業による地方債の償還が平成30年度から始まっており、償還が終了する令和8年度までは実質公債費比率は横ばいで推移すると考える。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高い施設は公営住宅、次に公民館となっている。公営住宅については、昭和39年から昭和47年の炭鉱時代に建設された戸数が多く、全体の償却率を上げる要因となっている(261戸中159戸)。公営住宅等長寿命化計画により維持補修を行いつつ、一部の建物は建替えを行うなどして管理していく。公民館についても、償却率が90%弱まで進んでおり、建物の改修等による長寿命化を図りながら管理を行う。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較し、特に有形固定資産減価償却率が高い施設は庁舎、次いで体育館となっている。庁舎については償却率が高い水準にあるが、他の施設より建設年が新しいため、当面の間は修繕等により維持管理を行っていく。体育館については昭和49年に建設されたもので、耐震基準を満たしていないことから使用を停止させており、今後複合化を視野に入れた建替えを検討している。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等を見ていくと、資産総額は前年比158百万円増加の16,289百万円となった。事業用資産については、当年度の減価償却等の減少が大町ひじり学園体育館改修(94,222千円)等の投資額を上回ったことで、前年比179百万円の減少となり、インフラ資産については旭町・弥護原線道路改良(68百万円)や不動寺線道路改良(25百万円)等の投資が行われたことで、前年比3百万円の増加となった。その結果、有形固定資産は前年比193百万円減少した。金融資産については、ふるさと応援寄附金基金や減債基金等の積立額が取崩額を上回ったことで基金の総額は前年比399百万円増加した。負債総額は前年比269百万円減少の5,412百万円となった。地方債残高については、一般施設整備事業債や過疎事業債等の発行があったが、償還額が発行額を上回ったため前年比266百万円減少し、純資産比率は前年度比2.0%増加の66.8%となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等を見ていくと、純行政コストは前年比271百万円増加の4,513百万円となった。要因としては、下潟排水機場県営農地等災害復旧受託事業の増による災害復旧事業費の増加と、昨年度のプレミアム付き商品券販売収入がなくなったことによるその他(経常収益)の減少が考えられる。また、その他の増減として、社会保障給付費が経年で増加しており、今後も高齢化等の要因により増加することが予測されるため注視が必要となる。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等を見ていくと、本年度差額は423百万円の黒字となった。災害復旧事業費等により純行政コストが増加したが、対応する補助金収入があったことで本年度差額の黒字を維持している。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等を見ていくと、業務活動収支は前年比24百万円増加の842百万円、投資活動収支は前年比284百万円増加の△625百万円、財務活動収支は257百万円減少の△266百万円となり、道路改良や防災に係る地方債の発行を行っているが、地方債の償還も計画的に行うことができているため、基礎的財政収支は前年比260百万円増加の637百万円となった。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

町の面積が小さく保有している固定資産も少ないことから住民一人当たり資産額は類似団体平均を下回っている。また、歳入額対資産比率についても、去年に引き続き類似団体平均を下回っている。有形固定資産減価償却率は68.0%となっており、類似団体平均を上回っている。特にインフラ資産の減価償却率は72.5%と高く資産の老朽化が進んでいるため、公共施設等の管理計画に基づき、施設の更新や集約化・複合化を進めるなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率が66.8%であり、類似団体平均の73.7%に比べると低くなっているが、地方債の発行額よりも償還額が多い状態が継続しており、純資産比率は増加している。将来世代負担比率は、地方債残高が減少したため前年から数値が低下している。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは前年から増加しているが、これは災害復旧事業費の増加が要因となっており、類似団体平均と同水準の数値となった。また、社会保障給付費は経年で増加しており、今後も高齢化等の要因により増加することが予測されるため注視が必要となる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、負債合計が前年から269百万円減少したため、前年から3万円減少した。その結果、類似団体平均を下回っている。今後も償還額を上回らないよう起債発行額の抑制を行っていく。業務活動収支は前年から24百万円増加の863百万円となっており、プレミアム付商品券販売収入などの業務収入が前年度より減少していることが主な要因として挙げられる。投資活動収支は前年から236百万円増加の△226百万円となっており、基金取崩収入が前年度より増加していることが主な要因として挙げられる。その結果、基礎的財政収支は類似団体平均を上回っている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、経常収益と経常費用がともに減少しており、前年から3.7ポイント減少した。経常収益については、プレミアム付商品券売払収入の減によるもので、経常費用についても、プレミアム付商品券業務委託費等の減により減少している。その結果、前年に続き類似団体平均を上回っている。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,