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地方財政ダッシュボード

佐賀県大町町の財政状況(2021年度)

🏠大町町

地方公営企業の一覧

町立病院 末端給水事業


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2021年度)

財政力指数の分析欄

基準財政収入額は、新型コロナウイルス感染症や豪雨災害による法人税の減少等により前年から64,703千円(前年比-8.9%)減少し、基準財政需要額は、新規費目の追加等により前年から137,410千円(前年比6.0%)増加したため、財政力指数は前年から0.01ポイント減少した。今後も地方税の徴収率を高く維持し、移住・定住促進事業による税収の増額を図り、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

歳出は、扶助費や公債費等の増加により経常一般財源が4,459千円増加し、歳入は、普通交付税や地方消費税交付金等の増加により経常一般財源が253,627千円増加した結果、経常収支比率が8.4ポイント改善したが、依然として類似団体平均より高い数値となっている。今後も公債費が高い数値で推移し、地方税の増収も厳しいと思われるため、物件費及び補助費等の抑制を図っていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

災害対応に係る時間外手当の増加等により、前年から39,784円増加した結果、類似団体平均を78,311円上回っている。類似団体平均を上回っている要因は、人件費では主に給食センターと保育所を直営で行っているためであり、物件費では主にふるさと納税の返礼品等によるものである。今後も適正な管理に努め、コストの低減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均、全国町村平均を下回っており、今後も適切な指数になるよう努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口は減少し続けているが、保育園と給食センターを町で運営しており、人口減少と合わせての業務削減は難しく、今後も適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

昨年度の8.0から7.8に減少した。小中一貫校校舎改築事業に係る地方債の元金償還が大きな比率を占め、償還が終了する令和8年度までは類似団体程度の率で推移していくものと考える。

将来負担比率の分析欄

前年度と同じく、充当可能財源等が将来負担額を上回ったため算定されない。今後も、充当可能基金残高の推移等をみながら、事業の選択を行い比率の維持に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)

人件費の分析欄

類似団体平均を上回って推移しているが、これは給食センターと保育所を直営で行っているため人件費の割合が高くなっている。今後も行政サービスの提供方法を検討しながら適正な人員管理に努める。

物件費の分析欄

類似団体平均を下回って推移している。引き続き需用費等の支出を抑制し、今後も歳出の抑制に努める。

扶助費の分析欄

類似団体平均を上回って推移しているが、これは障害者自立支援給付費に係る対象者の増加や、町の政策で、子どもの医療費助成を高校生まで行っていること、出生祝金を県内最高水準で支給していること等によるものと考えられる。今後も各種給付金等の内容を精査し、必要な方に必要なサービスが行き届くよう努める。

その他の分析欄

類似団体平均と同水準で推移している。今後も他事業会計の財政状況を注視し、繰出金の負担が普通会計を圧迫しないよう努める。

補助費等の分析欄

類似団体平均を下回って推移している。一部事務組合等に対する負担金などの増減により数値の増減はあるが、事業の選択・整理を図り、歳出の抑制に努める。

公債費の分析欄

類似団体平均を上回って推移しているが、これは小中一貫校校舎改築事業に係る地方債の元利償還が大きな比率を占めるためであり、償還が終了する令和8年度までは高い数値で推移していくと考える。少しでも有利な起債の活用を検討し、他の大規模な事業計画の整理・縮小を図り、起債抑制に努める。

公債費以外の分析欄

類似団体平均を下回って推移しており、前年度から6.3ポイント減少しているが、これは普通交付税などの歳入経常一般財源が増加したためである。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費は住民一人当たり10,157円と、前年度から1,362円上昇しており、類似団体平均を上回っている。これは、議会本会議映像設備構築工事の実施が原因と考える。民生費は住民一人当たり274,706円と、前年度から71,539円上昇しており、類似団体平均を上回っている。これは、令和3年度豪雨災害に係る災害救助費の発生が原因と考える。衛生費は住民一人当たり146,364円と、前年度から57,907円上昇しており、類似団体平均を上回っている。これは、衛生処理場の新規建設事業に係る負担金の増加によるものと考える。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

扶助費は住民一人当たり125,666円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、障害者自立支援給付費に係る対象者の増加や、町の政策で、子どもの医療費助成を高校生まで行っていること、出生祝金を県内最高水準で支給していること等によるものと考えられる。また、前年度から39,762円上昇している要因としては、子育て世帯・住民税非課税世帯への臨時給付金の給付によるものと思われる。災害復旧事業については、令和元年度・令和3年度の豪雨災害に係る災害復旧事業を行っており、事業が完了するまでは類似団体平均より高い数値で推移していくと思われる。普通建設事業費については、スポーツ施設や公民館等の建て替えが必要な施設が控えているため、公共施設等総合管理計画に基づき、事業の取捨選択を行っている。

実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)

分析欄

・財政調整基金残高・・・基金残高は増加しているが、標準財政規模も上昇しており、比率としてはは2.07%減少している。・実質収支額・・・標準財政規模額比は4.3%増加しており、特別交付税が見込みより多かったことが要因として挙げられる。今後も5%以下となるよう財政運営を行っていく。・実質単年度収支・・・標準財政規模額比は11.11%上昇しているが、前年度の実質収支額が低かったためと思われる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)

分析欄

一般会計は前年に引き続き黒字となっており、国保会計についても黒字となっている。国保税の収納率の向上や特定検診の受診率の向上などにより歳入の確保に努める。今後も赤字とならないよう、適正な運営を行っていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

元利償還金等(A)は前年度から上昇し、算入公債費等(B)は前年度から減少している。令和3年度が償還金のピークとみており、小中一貫校校舎改築事業にかかる償還が終了する令和8年度までは、減少していくと考える。

将来負担比率(分子)の構造(2021年度)

分析欄

前年度に引き続き、将来負担比率の分子がマイナスとなっている。充当可能財源等(B)では、充当可能基金額がふるさと応援寄附金等により増加している。将来負担額(A)での地方債残高などについては、今後も基準財政需要額算入割合など考慮しながらの事業選択が必要である。

基金残高に係る経年分析(2021年度)

基金全体

(増減理由)令和3年度末の基金残高は4,164百万円となっており、前年度から239百万円増加している。これは、ふるさと応援寄附金基金で302百万円増加したことが要因となっている。(今後の方針)減債基金については、現在小中一貫校校舎改築事業に係る償還が始まっており、令和8年度までは取崩しを予定している。ふるさと応援寄附金基金、移住対策促進基金、公共施設等整備基金については、今後、事業に合わせて取崩しを行い活用していく。

財政調整基金

(増減理由)令和3年度末の基金残高は1,064百万円となっており、前年度から増減なし。(今後の方針)今後の歳入減や、災害等の臨時的な歳出に備え、積極的な取崩しは行わない。

減債基金

(増減理由)令和3年度末の基金残高は294百万円となっており、前年度から30百万円減少した。これは小中一貫校校舎改築事業に係る償還が始まったことにより、取崩しを行っているためである。(今後の方針)令和8年度まで校舎改築事業に係る償還は続くため、取崩しを予定をしている。

その他特定目的基金

(基金の使途)ふるさと応援寄附金事業:規則等で定めた事業の種類により行う事業推進を図る。公共施設整備基金:公共施設の更新や新増築事業等により延命化や機能向上を図る。灌漑用水ポンプ施設基金:灌漑用水ポンプ施設の維持管理事業の円滑な運営を図る。地域福祉基金:福祉活動の推進及び長寿社会の形成等を図る。移住促進対策基金:移住促進を図る。(増減理由)ふるさと応援寄附金について、積立て額が取崩し額を上回っているため302百万円増加した。公共施設等整備基金については、施設の維持修繕・長寿命化に対して取崩しを行った。(今後の方針)ふるさと応援基金については、寄附を頂いた目的に応じ、教育や子育てなど事業の選択を図り活用する。公共施設等整備基金については、施設管理計画等により更新・修繕等の整備を行う際、取崩しを行い活用していく。移住対策促進基金については、移住促進のため取崩しを行い活用していく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

今年度の有形固定資産減価償却率は、前年から2.4ポイント減少した60.7%となっており、類似団体と比較すると2.1ポイント下回っている。し尿処理施設の更新を行い、一般廃棄物処理施設が前年から10.3ポイント減少したが、公営住宅と体育館は昨年に引き続き高い数値となっている。公営住宅については空家政策を進めており、今後維持管理をするものの、解体や新規建設の計画を検討している。体育館については、公民館等との集合化・複合化も選択肢に入れた更新を検討している。その他類似団体を上回っている施設についても、公共施設等の管理計画により、修繕や更新等の維持管理を行っていく。

債務償還比率の分析欄

今年度の債務償還比率は、前年から51.3ポイント減少した213.3%となっており、類似団体と比較すると130.2ポイント下回っている。小中一貫校舎建設に係る地方債の償還や、ふるさと応援寄附金基金等の充当可能基金の増加により債務償還比率は減少している。今後も地方債の抑制に努め、債務償還比率が上昇しないよう取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担額に対し充当可能財源等が上回っているため、令和3年度の将来負担比率は算定されない。小中一貫校舎建設に係る地方債の償還により地方債残高が減少したことや、ふるさと応援寄附金基金等の充当可能基金の増加が要因だと考える。地方債については償還ピークを令和3年度とみており、今後は減少する見込みであるが、資産の老朽化が進んでおり、公共施設の更新に係る地方債借入が計画されているため、充当基金の残高にも注視していく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、類似団体と比較すると0.5ポイント下回っている。地方債の償還金額は令和2年度より増加しているが、普通交付税等の増加により、実質公債費比率は前年から0.2ポイント減少した。小中一貫校建設事業による地方債の償還が平成30年度から始まっており、令和3年度を地方債償還のピークと見込んでいるため、今後、実質公債費比率は減少すると考える。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は公営住宅となっている。公営住宅は、昭和39年から昭和47年にかけての建設が管理戸数261戸の内159戸を占めているため、高い水準となっている。現在政策的に空家にしており、公営住宅等長寿命化計画では昭和40年以前の建物71戸については用途廃止の計画であるが、残りについては修繕などにより維持していく。公民館についても減価償却率が80%を超えており、更新や長寿命化の検討が必要となる。また、学校施設については平成25、26年度に新設しており類似団体を大きく下回っている。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較し特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、体育館、庁舎となっている。昭和49年建設の体育館については耐震調査の結果を受け、公民館等との集合化・複合化も選択肢に入れた更新を検討している。庁舎については類似団体を30.0ポイント上回っているが、平成以降の建設であるため、当面は修繕などにより維持していく。一般廃棄物処理施設については、し尿処理施設の更新を行ったため前年から10.3ポイント減少した。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等を見ていくと、資産合計は前年から370百万円増加(前年比2.4%増)の15,728百万円、負債合計は前年から119百万円減少(前年比2.0%減)の5,728百万円となっている。有形固定資産減価償却率は65.6%(前年比2.6ポイント増)となっており、特にインフラ資産の減価償却率は70.7%と高く、資産の老朽化が進んでいる。令和3年度は災害支援拠点soleilの購入や旧大町町立病院資産の取得等があったが、投資以上に減価償却累計額が上回った為、有形固定資産は全体として減少している。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等を見ていくと、純行政コストは前年から104百万円減少の5,250百万円となっている。これは令和2年度に特別定額給付金を補助金に計上している為、補助金等で大幅な減少となっていることが要因としてあげられる。また、物件費については、災害廃棄物処理業務関連の委託費やプレミアム付商品券業務委託費等により増加している。社会保障給付費は経年で増加傾向であり、今後も高齢化等の要因により増加することが予測される為、注視していく。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等を見ていくと、税収等の財源(5,504百万円)が純行政コスト(5,250百万円)を上回っており、本年度差額は前年から160百万円増加の254百円となっている。これは、財源を前年度と比較すると、国県等補助金は減少しているものの、地方交付税の増加により税収等が増加したことが主な要因として挙げられる。また、連結会計において本年度純資産変動額が大きく増加しているが、これは令和2年度に佐賀西部広域水道企業団の連結割合を負担金按分での算出から水量按分での算出に変更したことによるものである。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等を見ていくと、業務活動収支は前年から63百万円増加の551百万円となっており、地方交付税の増加により税収等収入が増加したことが主な要因として挙げられる。投資活動収支は前年から166百万円増加の△327百万円となっているが、これは公共施設等整備費支出と基金積立金支出の減少が主な要因として挙げられる。財務活動収支は前年から47百万円増加の△41百万円となっている。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

町の面積が小さく保有している固定資産も少ないことから住民一人当たり資産額は類似団体平均を下回っている。また、歳入額対資産比率についても、去年に引き続き類似団体平均を下回っている。有形固定資産減価償却率は65.6%となっており、類似団体平均を上回っている。特にインフラ資産の減価償却率は70.7%と高く、資産の老朽化が進んでいるため、公共施設等の管理計画に基づき、施設の更新や集約化・複合化を進めるなど、公共施設等の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率が63.6%であり、全国平均の72.5%に比べると低くなっているが、地方債の発行額よりも償還額が多い状態が継続しており、純資産比率は増加している。将来世代負担比率は、地方債残高と有形・無形固定資産合計がともに減少したため前年と同値となっているが、これは大型事業による地方債借入の増加や、減価償却累計額の増加等により、有形固定資産が減少していることが要因として挙げられる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは前年に続き高い数値を示しているが、これは令和3年豪雨災害に関連する経費の発生や、社会保障給付費の増加が要因となっており、昨年に引き続き類似団体平均を上回っている。資産の老朽化が進んでおり、今後も公共施設の更新費用等が増加するため、高い水準で推移していくと思われる。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は、経常収益と経常費用がともに増加しており、前年から1.8ポイント増加した。経常収益については、プレミアム付商品券売払収入の増によるもので、経常費用については、災害廃棄物処理業務関連の委託費やプレミアム付商品券業務委託費等により増加している。その結果、前年に続き類似団体平均を上回っている。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,