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地方財政ダッシュボード

福岡県香春町の財政状況(2017年度)

🏠香春町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

人口の減少や高い高齢化率(平成29年度末39.1%)に加え、町の主要事業であったセメント産業の衰退が進み、他に中心となる産業もないため財政基盤が弱く、類似団体を0.16ポイント下回っている。今後とも事務事業の効率化や経費節減を実施し、歳出の削減に努めるとともに、企業誘致や産業振興施策、定住促進施策を推進することで財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

人口減少に伴う税収の減少や、高齢化に伴う福祉関係経費の増加、一部事務組合の施設整備等に伴う負担金の増加により、類似団体平均を1.7ポイント上回っている。今後もこれらに加えて施設整備に係る公債費の増加が予想されるため、事業の見直しや経費の削減を推進し、経常経費の減少に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年と比較すると7,045円改善し、類似団体を下回っている。しかし、全国平均、福岡県平均と比較すると未だ大幅に上回っている。これは住宅等の施設長寿命化計画により修繕費等が削減できた結果と言えるが、老朽化した施設はまだ残っており、今後の経費の増加も考えられるため、更なる削減策を検討する。

ラスパイレス指数の分析欄

職員の平均年齢の上昇により、職員一人当たりの平均給与が増加し、類似団体平均を上回っている。今後とも同様の状況が続くと考えられるため人員管理とともに給与の適正な管理に努める。※平成29年度は平成28年度数値を引用。類似団体の選定団体は、毎年度更新されるため、前年度数値を使用した場合でも数値に変動が生じる場合がある。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

公立保育所運営及び国土調査事業や町営住宅長寿命化事業、学校再編事業の展開に人員が必要なため、類似団体平均を上回っている。組織機構改革など行政改革を行ったが、依然平均値を上回っているため、事務の効率化や保育所の民営化等の施策を行い職員数の適正化を図る。※平成29年度は平成28年度数値を引用。「職員数」は前年度数値で、「人口」のみ平成30年度1月1日現在に更新されているため、数値の変動がある。

実質公債費比率の分析欄

起債抑制及び計画的な繰上償還の実施により、類似団体平均や全国平均を下回っているが、平成26年度から活用している過疎対策事業債等の償還が始まったことで、前年と比べて0.9%上昇している。今後は計画している学校の統廃合事業に伴う起債の増加により実質公債費比率の増加が見込まれるので、起債事業の厳選や繰上償還による増加の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担額を充当可能財源等が上回っているため、将来負担比率は数値なしとなっている。今後は大きな建設事業等が予定されているため、地方債充当事業の厳選や計画的な基金への積立を行い、将来負担の軽減に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

人件費に係るものは年毎に改善し、今年度も前年度比1.3ポイント改善したが依然として類似団体平均を上回っている。主な要因としては公立保育所の運営や国土調査事業、町営住宅長寿命化事業の展開に人員が必要なためである。組織機構改革で一定の改善が見られているため、今後も保育所の民営化、職員数の見直しなど、更なる改革を推進する。

物件費の分析欄

物件費については類似団体より1.4ポイント低くなっている。事務経費の削減の結果、消耗品、備品等の支出が全体的に減少しているためと思われる。今後は学校の再編事業により、一時的に備品購入費等の物件費の増加が予想されるため、その抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係るものは前年度より急激に増加し、類似団体平均と比較して3.3ポイント上回り、高い水準にある。主な要因としては障害者向け施策の充実による事業費の増加、高い高齢化率により、社会福祉関係の経費が増加したことである。今後の対策としては、健康増進事業による医療費等の削減による経費の削減を行い、扶助費の増加抑制を図る。

その他の分析欄

その他経費については類似団体平均より高くなっており、前年度と比較しても1.3ポイント増加している。これは介護保険広域連合や国保連合等一部事務組合への繰出金の増加によるものである。今後も介護予防、健康増進事業を推進し、医療関係経費の抑制に努める。

補助費等の分析欄

補助費等については近年では一貫して類似団体より低くなっている。全国、福岡県平均との比較では若干高くなっているが、これは塵芥処理事業や常備消防事業を一部事務組合で行っており、その負担金が補助費等に計上されるためである。現在、一部事務組合で大規模な建設事業が行われており、負担金増による補助費の増加が予想されるため、その他の事業の見直し等を行い、抑制に努める。

公債費の分析欄

起債の制限や計画的な繰上償還を行っているため、公債費は類似団体等と比較して低く抑えられている。前年度からの増加要因については過疎対策事業債や緊急防災・減災事業債の活用によるものである。今後とも過疎対策事業の推進及び学校再編事業により公債費が増加していくと考えられるため、起債対象事業の厳選と、計画的な繰上償還を行い、増加の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外では類似団体と比較して5.1ポイント高くなっている。前年度と比較すると、扶助費が高齢化等による医療費の増による増加、繰出金が一部事務組合への負担金の増による増加となっている。その他については減額しているため、増額している扶助費及び繰出金の抑制に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

主な構成項目である民生費については高齢化が進んでいることによる介護保険等の経費の増加や、町立保育所の運営にかかる経費が高いこと等が要因である。今後とも健康増進施策の推進や保育所の民営化を検討し、経費の削減に努める。議会費については平成28年から議員定数が減となっており、前年度比870円の減少となっているが、未だ類似団体平均よりも高くなっている。今後とも事務効率化等に努め、経費の削減を図る。土木費については前年度比53,145円増となっており、類似団体平均を大きく超えているが、これは町営住宅長寿命化事業に伴う住宅新築事業に伴うものであり、今後は例年並みになる予定である。しかし、橋梁、住宅の長寿命化事業の推進により、増加傾向にあるため、計画的な事業の執行により増加の抑制に努める。教育費については類似団体平均より19,433円低くなっているが、現在実施中の学校再編事業により急激に増加するため、今後は抑制に努める必要がある。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

主な構成項目である人件費について、平成26年の行政改革の影響から減少の傾向にあるが依然として類似団体平均を上回っている。これは主に町立保育所の運営や国土調査、学校再編事業の実施に人員が必要なためである。今後とも事務の効率化等を図り、人件費の削減に努める。扶助費については類似団体平均と比較して25,392円高くなっている。これは高齢化が進んでいることによる高齢者及び障害者関係経費の増加によるものであり、健康増進や介護予防施策を充実させ、増加の抑制に努める。普通建設事業費については平成26年度以降、住宅や橋梁の長寿命化事業の推進により、増加してきている。現在行っている学校再編事業により、今後更に増加するので他事業の抑制等を検討し、現世代に負担が集中しないよう平準化に努める。公債費については起債の制限を行ってきたことから、低い水準を保ち、類似団体平均と比較して19,992円低くなっている。しかし、平成26年以降の過疎対策事業債の活用や、住宅長寿命化計画の推進から、公債費は増加傾向にある。また、学校再編事業により急激に公債費が増加するため、起債事業の厳選等で増加の抑制を図る。投資及び出資金については前年度と比較して10,800円減少し、類似団体平均よりも低くなっている。この要因は水道の緊急水源確保事業が完了したため、水道事業会計への出資金が減となったためである。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

近年、実質収支は10%前後を推移し、財政調整基金残高についても30%を超えるなど健全な財政状況を維持している。財政調整基金は、学校再編事業や一部事務組合の施設整備負担金等の財源とするため余剰金の範囲内で積立を行っている。また、実質単年度収支は2年連続で赤字となっており、学校再編事業等で更に厳しい財政状況となることが予想されるので、歳出の削減、財源の確保に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

平成29年度決算は平成28年度に国民健康保険事業特別会計が黒字に転じ、全ての会計において黒字となった。国民健康保険事業特別会計は平成20年度から財政健全化対策会議を設置し、段階的に国民健康保険税の見直しを行っており、その結果黒字決算となったが、医療費自体は増加の傾向にあり、今後も慎重に経過を観察する必要がある。また、一般会計と水道事業会計について、一般会計は学校再編事業、一部事務組合の施設整備事業等の大規模事業が予定されており、水道事業は老朽管の更新等で黒字額が減少、もしくは赤字に転ずる可能性があるので今後とも細心の注意を払いつつ財政運営を行っていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

実質公債費比率の3年間平均は3.4%と前年度と比較して0.9%増加しているが、類似団体と比較して低い状態を保っている。類似団体との比較では4.5%低くなっているがこれは起債の際に交付税措置のあるものを中心に借入を行う等、起債の制限を行っているためである。今後は町の学校再編事業、町営住宅長寿命化事業、一部事務組合の施設更新等、大規模事業が予定され、実質公債費比率の増加が予想されるためこれまで以上に公債費の適正化に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

将来負担比率については充当可能基金や基準財政需要額算入見込額の合計が将来負担額を超えていることから、将来負担比率は数値なしとなっている。これは今後予定されている大規模事業に備え、基金の積立を行っているためで、事業終了後は充当可能基金の大幅減が予想され、将来負担比率の上昇が見込まれるので、今後とも財政の健全化に努める必要がある。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)基金全体としては平成28年度比で28百万円増額している。その理由としては主に学校再編事業で多額の一般財源がかかると予想されているため、その財源とするために余剰金を各基金に積み立てたためである。(今後の方針)学校再編事業、一部事務組合の施設整備負担金、町営住宅長寿命化事業等、大規模事業が予定されているため、その財源を確保すべく余剰金の範囲で積立を行い、必要に応じて取り崩していく。

財政調整基金

(増減理由)平成28年度比で1百万円増加している。今後の大規模事業や少子高齢化、過疎化に伴う財政状況の悪化に対応するため、余剰金の範囲で積立を行っている。(今後の方針)今後の大規模事業や少子高齢化、過疎化に伴う財政状況の悪化に対応するため、必要額を積み立てていく。また、学校再編事業の起債償還に伴い、財源不足が発生すると考えられるため、必要に応じて取崩を行う。

減債基金

(増減理由)平成28年度比で4百万円増加している。今後の大規模事業の実施による公債費の増加を抑制するため、臨時財政対策債の繰上償還を計画しており、その財源として積立を行っている。(今後の方針)計画的な繰上償還及び大規模事業の起債償還財源として、必要額の積立を行い、計画的に取り崩していく。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金については、基本的に町が行う地域振興事業のうち施設整備を目的としている。特定農業施設管理基金については、臨時石炭鉱害復旧法(昭和27年法律第295号)に基づく鉱害復旧事業で設置し、町が管理する井堰及び揚水機の維持管理を目的としている。地域福祉基金については、高齢者の保健福祉の増進を図ることを目的としている。事務OA化基金については、事務OA化を実施することにより、事務を円滑かつ効率的に行うことを目的としている。ふるさとづくり基金については「自ら考え自ら実践する地域づくり事業」を円滑に推進することを目的としている。現在の運用では主にふるさと納税等の寄附金を積み立て、目的に応じた事業の財源としている。(増減理由)地域振興基金の増加については、学校再編事業、一部事務組合の施設整備負担金、町営住宅長寿命化事業等、大規模事業が予定されているため、その財源を確保すべく余剰金の範囲で積立を行っている。ふるさとづくり基金については、ふるさと納税等の寄附金を積み立てている。(今後の方針)地域振興基金については今後の大規模事業の財源とするため、取崩を行い、積立については各種計画による今後の財政負担を勘案し、余剰金の範囲内で積立を行っていく。ふるさとづくり基金については目的別に管理しているため、目的毎に該当する事業に充当していく。その他基金については、一定の金額を運用し、目的に応じた事業で多額の経費が必要となる際に取崩を行う。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

町が所有する有形固定資産のうち、その65%を占める建物資産の老朽化が進んでおり、建物の償却率は63%となっている。全国(+7.9)、県平均(+6.9)を大幅に超えており、施設の統廃合や除却、長寿命化対策を検討する必要がある。

債務償還可能年数の分析欄

全国平均-3.3、県平均-5.8と大幅に下回っている。町財政運営上は低く推移していくことは好ましことであるものの、施設老朽化など本来は必要な投資的経費まで削減していることが懸念される。施設管理と併せて見ていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率の数値計上はない。有形固定資産の償却率は高い値で推移している。類似団体比(H29)では9ポイント高く、更に進んでいく人口減少など、住民ひとり当りの面積も増加していき、町財政上、施設管理にかかる経費が増加していくことが予想される。公共施設総合管理計画及び個別計画に合わせて長寿命化、集約及び除却などの対策を講じる必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率の数値計上はない。実質公債費比率も類似団体比(H29)では4.5ポイント低く、健全であると思われる。ただし、H25からは上昇傾向にあり、H26からの過疎対策事業債の元金償還開始に合わせて今後も数値は悪化していく。更にR3開校の義務教育学校建設費の元利償還金もR7からは元金償還が予定されており、増加していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

【道路】は全国、県平均を大幅に超えてるものの、定期的な点検などの実施も行い、適宜補修工事は実施している。交通量が少なく耐用年数を超えても支障のない道路があるため平均値が上がっている。【認定こども園・幼稚園・保育所】については再編を検討しており、幼稚園は廃園を予定、保育所1所も民営化を予定しているため、老朽化した施設に対して新たな投資を行っていない。このことから全国及び県平均を超えた償却率となっている。【学校施設】については小中学校6校を廃校し義務教育学校1校とする計画であることから、令和3年度には大幅な改善が見込まれる。ただし廃校とした施設の除却及び再利用は課題として残る。【公営住宅】は全国的に見ても老朽化が進行している。本町においても後手に回った対策となっているものの、今後は採算ベースを考慮した住宅建設を考えている。また、一人当りの床面積は全国、県平均を大幅に超えている。本町特有の状況によるもので町営住宅の必要性が伺える。【公民館】については町民センターの建替えを行ったことから平均値を下回っている。今後は定期点検の実施、長寿命化対策を行い次世代までの利用を可能としていく対策が求めらる。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

【一般廃棄物処理施設】は現在、田川市町村で一部事務組合による運用を行っている、老朽化がすすんでいるが、大任町が建設している新施設への移行が予定されているため問題はないものと考えている。移行期間に最終処分場の許容量を超えることから増設工事を行っているところである。【体育館・プール】は体育センターが昭和50年代に建設され、大きな改修を行っていないことから、償却率が高くなっている。【福祉施設】、【消防施設】及び【市民会館】の償却率及び一人当り面積は共に全国、県平均と近い値となっている。尚、消防の平成27の償却率はシステム内の計算に不備があったため起こったものである。【庁舎】については全国、県平均から高い状態であるが、本分析にあるように他の施設についても償却率が高く、老朽化が進んでいる。庁舎についてはどうしても優先順位が低くなるため、今後も数値は悪化していくと思われるが、町行政の中核を担う施設であることから、適切な管理体制が求められる。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産は28百万円の減少(▲0.2%)、負債は142百万円の増加(+3%)となっています。資産の減少は町分譲地の売却によるものが大きな原因であり、負債については平成26年度から過疎対策事業債の利用が可能になったため、起債が増加傾向にあるためです。現在は負債が低く抑えられているものの、公共施設の老朽化が進んでおり、対策が求められます。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、経常費用は5,108百万円で前年比54百万減(▲1%)となっています。補助金等、その他会計への繰出金の減少が主な原因です。社会保障給付については前年比29百万円の増で今後も上昇していくと思われます。人件費は前年比75百万円の増加ですが、退職者が少なく、休職による臨時的人件費や賃金の上昇があったことが主な原因です。また、会計年度任用職員制度の開始に伴い、さらに人件費が増加することから注意していく必要があります。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(4,733百万)が純行政コスト(4,962百万円)を下回っており、本年度の差額は▲229百万円となり、純資産残高は170百万円の減少となりました。令和元年度から投資事業が控えており、その財源として基金利用もあることから、固定資産形成分の減少、余剰分の減少が進んでいくと思われます。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支を前年度と比較すると27百万円の増(+10%)となっています。人件費支出の増加、その他の収入▲44百万円が主な原因です。投資活動収支を前年度と比較すると108百万円の減少(29%)です。これは町営住宅建設に伴い、公共施設整備費支出が増加(+490百万円)したことによります。財務活動収支では地方債償還額を地方債発行額が上回ったことから、+142百万円であり、前年比39百万円の増加(+38%)となっています。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

一人当たりの資産額は類似団体と比して▲89.9百万円であり、前年から改善しているものの、前年類似団体値が大きく変動したためであり、本町の数値としては大きな変化はありません。資産額が少ない原因としては町営住宅の老朽化に原因があると思われます。計画に沿った更新を進めていく必要があります。歳入額対資産比率については類似団体比▲1.31年となっており、大きく下回っています。公共施設の適正管理を進めていき、類似団体比に近づける努力をする必要があります。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体比2.6ポイント下回っています。前年と比較しても0.8ポイントの減少と大きな変化はありません。しかし、純行政コストを税収等の財源が下回っていることから、同様の収支形態であれば減少していくため、収支の改善に努めていく必要があります。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

一人当たりの行政コストは類似団体と比して▲3.9万円下回っているものの前年比では2.5万円上昇しています。これは社会保障給付の増加や人件費増加が主な原因と思われます。今後数年は高齢化が進むことから行財政改革への取り組みなどから経費削減に努めていく必要があります。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は類似団体比16万円と大きく下回っています。これは公共施設等への投資を抑制してきたことによるもので、負債は少ないものの施設の老朽化が進んでいます。今後は施設の長寿命化を図っていき、施設の最適化に向けた検討を行っていきます。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担の状況は類似団体と比して1.5ポイント上回っており、行政サービスに対する直接的な負担割合は高くなっています。前年と比して経常収益及び経常費用はともに減少しています。受益者負担が類似団体と比較して高い理由としては町営住宅が多く、保育所の利用も多いため経費を比較すると高い傾向にあります。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,