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地方財政ダッシュボード

新潟県粟島浦村の財政状況(2020年度)

🏠粟島浦村

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

ここ数年の施策により、若い世代のUIターン者が増え、現在では人口の2割ほどを占めるようになってきたが、小規模離島で高齢化率(2年度末44.8%)も高く、大きな産業がないことから、財政基盤が弱いため、類似団体平均(0.19)を依然として0.08ポイント下回っている状況である。現在、デジタル化に向けた実施計画や、行財政の課題に対する業務の見直しを行っていることから、ここから財政の健全化へつなげていきたい。

経常収支比率の分析欄

過去4年間80%台で推移していた経常収支比率が72.7%となり、前年度との比較では、12.1ポイント減少した。また、類似団体平均(84.2%)と比較しても11.5ポイント低い状況である。これは、公債費償還の谷間にあたり、前年度と比較し9.8ポイント大幅に減少したことや、感染症拡大により、これまで実施していた事業等が中止となり、その代わりに臨時的な事業が大幅に増え、結果的に予算が膨れ、全体的に見ると経常収支比率が減少していたもので、一過性のものと捉えている。今後も事務事業の見直しを進め、行財政改革への取組を通じて義務的経費の削減にも努めていくと同時に、他の経常経費の抑制や、自主財源の確保などにも努めていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額が、毎年度、高くなる傾向があったが、令和2年度は、主に感染症拡大の対策として事業が中止となったことなどの影響を受け、前年度と比較して93,975円減少した。しかし、類似団体平均467,512円と比較すると、かなり高い状況にある。これは、人口規模が小さくなるほど、この指数の値が高くなることは避けられないためである。人件費は、前年度より7.1ポイント減少、物件費についても前年度より2.6ポイント減少となっており、人件費と物件費の合計だけを比較すると、前年度比4.6ポイント減少している。今後、有資格者の確保と職員数の適正化、そして給与水準の適正化をバランス良く進めていく。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と比較すると1.0ポイント下回った。また、類似団体平均(95.6)と比べてもポイント差がかなりある。これは、職員数が少なく、人員構成の違いによるものや、少数でありながら毎年度、採用・退職者がいることで、大きくその影響が反映されてしまい、変動率も大きくなってしまうことにある。今後も引き続き給与の適正化に努めていくとともに、人事評価制度を推進し、職務・職責に応じた給与制度への転換を図っていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度より5.27ポイント上回り、依然として類似団体平均(22.75)よりもとても高い状況にある。これは、人口規模が小さい上に小規模離島であるため、地域にゴミ収集業務や保育園等の施設を民間委託できる業者がおらず、広域化も経費がかかってしまうため、ほとんど全ての事業を直営で運営しており、それにより相応の職員数が必要となり、類似団体平均をかなり上回る結果となっている。今後も定員適正化計画に基づき職員数の適正化を図っていくが、近年、雇用しても早期に退職していく職員が見受けられ、それにより人材不足が生じている。村民サービスに支障をきたさないよう、また、年齢構成に歪を生じさせないように適正化を図っていく。

実質公債費比率の分析欄

地方債の元利償還金充当一般財源額は減となり、控除される基準財政需要額算入額が前年度より12.7%増となったことで、分子総額は増となる一方、普通交付税等も増加等により標準財政規模が増となり、分母総額も増となったことから実質公債費比率は6.9%(前年度比0.6ポイント)と下降し、類似団体平均よりも0.5ポイント下回っている状況である。今後、財源不足から借入れが多くなることが予想され、公債費比率は年度を増す毎に高くなる見込みであるが、交付税算定上有利な起債を有効に活用しつつ、公債費負担の抑制・平準化を図り、引き続き健全財政の維持に努めていく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、充当可能財源(1,054,035千円)等が充当可能基金(554,332千円)等により、将来負担額(1,030,528千円)を上回る状態にあり、算出されない。今後も5年後10年後を見据えた長期的な行財政計画に基づき、健全な行財政運営に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

人件費は26.0となり、前年度と比較して6.7ポイント下降し、類似団体平均(25.4)とほぼ同じ数値となった。その主な要因としては、会計年度任用職員である地域おこし協力隊員の20%が、任用型から提案型(委託)に異動したことで減少となったものである。引き続き、定員管理計画を着実に遂行し、人件費の適正水準の確保に努めていく。

物件費の分析欄

上昇傾向にあった物件費について、昨年度は一旦歯止めがかかったが、令和2年度は、一転上昇し、前年度と比較して1.7ポイント上昇した。また、類似団体平均(14.0)と比較しても3.0ポイントも上回っている。この要因は、会計年度任用職員が、提案型(委託)に異動したためであり、人件費と真逆の結果となった。財政圧迫の要因にならないように物件費における他の経費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費は、前年度に比べ0.3ポイント下降し、類似団体平均(2.9)と比較しても1.8ポイント下回っている。要因として、医療費助成等の社会福祉費及び保育や児童手当等の子ども・子育て関連の児童福祉費に係る対象者が元々少なく、さらにしおかぜ留学事業の児童生徒の人数もほぼ横ばいになり、増加傾向にあった扶助費が一定してきたことによるものである。今後も社会保障関連経費に係る扶助費が、財政を圧迫しないよう努めていく。

その他の分析欄

その他は、前年度に比べ1.1ポイント減少し、3年連続で減少している。また、依然、類似団体平均(11.3)よりも低い水準にある。その内容においては、特別会計への繰出金が多くを占めており、年々増加傾向にあった介護保険特別会計や、後期高齢者医療広域連合への療養給付費負担金が、やや減少気味であるが、今後も高齢者の介護や医療費の増加に注視しつつ、介護保険特別会計や後期高齢者医療特別会計、国民健康保険特別会計等において保険料の適正化により財政基盤の強化を図り、普通会計からの繰出金を縮減していくように努めていく。

補助費等の分析欄

補助費等は、前年度に比べ、0.4ポイント上昇したが、類似団体平均(12.7)と比較すると7.3ポイント下回っている。しかし、今後、補助・交付金については、特に感染症拡大により、過去最大の赤字経営となった三セクへの経営改善計画に沿った支援を考えているため、上昇を見込んでいる。その一方で、過剰とならないよう財務状況等を精査しながら、補助・交付金の適正化も図っていく。

公債費の分析欄

上昇傾向にあった公債費は、令和2年度に18.0ポイントとなり、前年度に比べ6.1ポイント下降し、類似団体平均(17.9)と比較しても0.1ポイント上回っているだけとなった。要因として、一部の辺地債及び過疎債等の償還が終了したことで一時的な谷間に入ったためである。近年は、村債の新規発行額の抑制を図っていたが、財源不足から起債に頼るようなこともあったが、なるべく、村にとって有利な普通交付税の基準財政需要額への算入といった地方財政措置がなされる地方債を適切に選択することで、公債費負担が過剰にならないようにしながら、村債の発行規模を適切に維持するとともに、健全化判断比率の状況を踏まえて健全な財政運営に努めていく。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、前年度に比べさらに6.0ポイント減少し、依然、類似団体平均(66.3)より11.6ポイント下回っている。主に人件費、物件費が主なものであり、今後も引き続き適正な定員管理による人件費の適正化等により各費目の歳出削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

商工費及び教育費の住民一人当たりの前年度と比較した数値が大きく増加しているが、これは主に商工費では、新型コロナウイルス感染症対策事業として緊急経済支援29,122千円、教育費では、感染症対策事業に係る設備更新31,303千円を行ったことが大きく影響している。また、総務費については、会計任用職員制度が導入されたことにより経費が増嵩し、住民一人当たりのコストが前年度からさらに増加したものである。農林水産業費及び衛生費に関しては、前年度と比較して大きく一人当たりのコストが減額しているが、その主な要因として、水産業では、工事の減額、衛生では、新型コロナの影響を受け、診療所経費が減少したことにより、減額となっているものである。なお、ほとんどの歳出において、住民一人当たりのコストが類似団体平均を上回っているが、これは、当村が類似団体の中でもかなりの小規模村であるためである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり3,109千円となり、前年度よりも114千円増加した。主な構成項目である住民一人当たりの物件費は、ここ数年右肩上がりで推移していたが、元年度に前年度と比較して住民一人当たり162千円減少し、さらに2年度は前年度比、住民一人当たり32千円減少した。しかし、類似団体平均(224千円)と比較して605千円上回っている。これについて、ほとんど全ての費目において、類似団体平均と比べて極めて高い水準にあるのは、当村が類似団体の中でもかなりの小規模村であるためである。よって、各費目の数値が前年度とほとんど変わらなくても当該年度の人口の増減によっては、今後も住民一人当たりの数値の変動が激しくなることが見込まれる。補助費等が前年度と比較して、数値が上昇していたことについては、新型コロナウイルス感染症対策事業として緊急経済支援を行ったため上昇したものである。なお、災害復旧事業費については、2年度に新たに発生した7月豪雨災害によるもので、当該年度に工事が完了せず、3年度にも事業を繰越して実施する。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

財政調整基金残高は、平成28年度に標準財政規模の100%相当を目安とし、十分な基金残高を有していたが、事業の増加に伴う財源確保策として、取崩による残高の減少が、平成29年度及び30年度と続き、それ以降、実質単年度収支はかなりのマイナスが続く状況となっていたが、令和2年度に5年ぶりに黒字となった。また、実質収支額は継続的に黒字を確保しているが、適正範囲とされる3~5%とは大きく乖離している状況が続いている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

一般会計及び全ての特別会計、公営企業会計において、黒字で推移しており、連結実質赤字比率も算出されなかった。今後も全会計において歳入の確保及び歳出の抑制を図り、健全な財政運営に努めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

実質公債費は、前年度より10百万円の減となった。これについては、一部の辺地対策事業債及び過疎対策事業債、一般単独事業債、教育・福祉施設等整備事業債の償還が元年度で完済したためであり、その後、借入を行っている起債の償還が再度始まるので、その谷間となっている。現在、財源不足に起債を充当しているが、今後は、村債の新規発行額を抑制するとともに、地方交付税措置がある起債の活用を図りながら、健全な財政運営に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来負担比率の分子は、前年度と比較して15百万円の減となった。その要因として、毎年度、新発債が減少し、起債償還額が減少したことや標準財政規模が増加したことが将来負担比率を押し下げたものであるが、近年、投資的経費の増大への対応を村債で行ってきており、今後も、海底光ファイバー敷設事業や、教員住宅更新整備事業、公共施設の修繕改修等により、村債の新規発行が続く見込みであるが、適正化を図っていく。また、基金等の充当可能財源が減少しており、将来負担比率の悪化が見込まれることから、事務事業の精査に努め、より一層の財政健全化を図っていく。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)平成30及び令和元年度においては、投資的経費の増大等に伴い、財政調整基金を充てたことにより同基金は240百万円に減少したが、令和2年度は、過疎ソフト事業により積立金として20.8百万円を同基金に積立てた。また、その他特定目的基金においては、温泉事業が財源不足のため、同事業にふるさと創生基金を充てており、事業が不振のため減少している。一方、ふるさと粟島応援基金は、ふるさと納税により微増ではあるが増加しているものの、ふるさと創生基金の取崩しの金額を上回ることがないため、その他特定目的基金は元年度より9百万円減少した。令和2年度全体では、前年度と比較し、12百万円増加している。(今後の方針)毎年度、財政調整基金への積立てを行いながら、基金規模を維持すると同時に、ふるさと納税における寄附金を増やし、それをふるさと粟島応援基金へ適切に積立てを行うことで、その他特定目的基金の全体的な底上げを行っていく。また、使途の明瞭化に努め、基金の各目的に沿った活用を図る。

財政調整基金

(増減理由)地方創生の単独事業が増加する中で、不足する一般財源を補うために29年度に110百万円・30年度に100百万円の基金を取崩し、平成30年度には残高が240百万円となった。令和元年度は積立てはない。その後、過疎ソフト事業を活用し、令和2年度に20.8百万円を積立て、現在、261百万円となった。(今後の方針)第4次総合計画において、令和5年度までに300百万円とする目標を掲げており、それを目標に積立てを行う。

減債基金

(増減理由)資金の活用なし。(今後の方針)借金返済に充てていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・開発整備基金:村の開発整備事業の資金に充てる。・ふるさと創生基金:歴史や伝統及び文化や産業の振興並びに人材育成、後継者対策等の事業により、地域の活性化に充てる。・地域福祉基金:地域における保健福祉活動の推進に充てる。・ふるさと粟島応援基金:ふるさと納税による寄附金で、村づくりのための様々な施策の財源に充てる。・災害救助基金:災害救助に必要な費用の財源に充てる。(増減理由)・ふるさと創生基金:令和元年度に温泉事業に充てるため、11百万円を取崩し、令和2年度末には残高50百万円となっている。・ふるさと粟島応援基金:令和元年度に1.5百万円を積立て、令和2年度末には残高6.5百万円となっている。(今後の方針)・ふるさと創生基金:交流活性化事業特別会計(温泉事業)への資金として充てていく。・ふるさと粟島応援基金:今後も地域活性化のための事業に充てていく。ふるさと納税による寄附金の増額を図る。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

結果有形固定資産原価償却率は、類似団体より低い数値となっている。現在個別施設計画を策定中であり、引き続き計画に基づく施設の維持管理がなされるよう整備を進める。

債務償還比率の分析欄

本村の債務償還比率は182.8%であり、類似団体平均を下回っているものの年々増加傾向にある。平成29年度比84.1ポイントも増加してしまった。主な要因としては、専門職(看護職・福祉職)の人材確保のため、給与表を増額改定するなどしたことで将来負担額が増加傾向にある一方で、充当可能財源等額が減少傾向にあるためである。今後、地方債もインフラ整備等のため、増加傾向にあることから、将来負担額の抑制に努めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

近年は、横ばいとなっているが今後の推移を注視するとともに、将来負担額の抑制につながるよう地方債の新規発行についても慎重に進めて行く。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率は、平成28年度から上昇傾向にあり、類似団体内平均と比較して低い水準にあったが、令和元年度においては、類似団体内平均を0.2ポイント上回ってしまった。その主な要因は、分子の額は減少しているが、それ以上に分母の額(平成30年度比「普通交付税額」16,999千円減少、「臨時財政対策債発行可能額」4,901千円減少したことによる。一方、「標準税収入額等」は3,954千円増加している。)が減少しているためである。なお、将来負担比率については、類似団体内平均と同様に負担額は発生していない。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

固定資産台帳整備中

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

固定資産台帳整備中

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,