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財政力指数の分析欄前年度と同じ指数0.78となったが、基準財政収入額(33,881千円、0.95%の増)、基準財政需要額(35,417千円、0.78%の増)ともに増額となっている。社会保障費や公共施設の維持補修費の増加などにより、需要額が上昇傾向にある中、町税や交付金などの増により、財政力指数は比較的安定した数値となっている。人口減少が見込まれる中、町税の確保や、上昇する社会保障費への対応が課題となっている。 | 経常収支比率の分析欄県内各自治体の経常収支比率が過去最大の93.1%となるなか、上里町の経常収支比率は85.5%と、比較的、弾力性が保たれていると考えるが、前年度以降、上昇傾向にあることから、楽観視できない。今後の見通しとしては、人件費、扶助費の増加に加え、防災行政無線デジタル化事業や、公立保育所整備事業など、大きな起債事業が予定されていることから、比率はさらに悪化していくものと考えられる。減債基金の活用など、財政的リスクを最小限に抑制し、安定した財政運営を行う。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費、物件費ともに、人口一人当たりの決算額は、類似団体内では1位である。人件費については、他の団体と比べ職員数が少ないことや、ゴミ処理、消防、学校給食業務等を一部事務組合で行っていることが要因となっている。物件費についても、行財政改革による物件費抑制の状況を維持していることから低水準を維持している。今後も適正な職員の定員管理等により人件費や物件費と併せて一部事務組合への負担金なども含めた経費の抑制に努める。 | ラスパイレス指数の分析欄退職職員数の変動や、昇給昇格等、職員構成の変動などにより、人件費は増加傾向にある。類似団体平均値や全国平均を上回るものとなっているが、これは、退職職員が減少し、昇給等による上昇分などが影響している。また、少ない職員数の中、一人一人に求めれる能力が高水準であり、職員の能力向上を図る上でも高い指数が維持されている。今後とも、職員の能力向上を図る一方で、給与水準の適性化に努める。※国数値が未確定のため数値は前年度のもの。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄職員定員管理計画に基づき、定年退職者の不補充を行ってきたことにより、類似団体内順位は上位となっているが、退職者の減少や、業務増加への対応のための職員採用などにより、指数は上昇傾向となっている。今後は、職員不足による時間外労働の増加や、臨時職員への依存とならないよう、事務の効率化など、行財政改革の推進に努めるとともに、本町にとって適正な職員の定員管理を行う。 | 実質公債費比率の分析欄前年度に対し0.7ポイント上昇している。これは、平成25年度に発行した農林水産業債の償還が開始されたことに加え、上里中学校改築事業(屋内運動場)による学校債の償還などにより、元利償還金の額が増加(35,944千円の増)したことが要因となっている。平成30年度から行う防災行政無線のデジタル化事業(約3億4千万円)や、公立保育所新築事業(約5億4千万円)で発行する地方債などにより、実質公債費比率の上昇は避けて通れない見通しであるが、減債基金の活用や計画的な地方債発行により償還額の平準化と経常経費の確保を図る。 | 将来負担比率の分析欄前年度に対し大きく改善している。これは、地方債現在高が218,135千円の減、債務負担行為に基づく負担見込額(土地改良区負担金)が165,503千円の減など、将来負担額の減少がある一方で、公共施設の更新等への備えとして、基金の積立てを積極的に行ったことにより、充当可能基金が465,466千円の増となったことが大きな要因である。しかしながら、教育施設整備基金などの特定目的基金は、学校施設の更新など、将来に発生する財政需要への充当が見込まれるため、平成29年度決算における将来負担額への備えと言えない側面もあり、注意が必要である。 |
人件費の分析欄人件費全体額では139千円の増とほぼ前年並みとなったが、経常的一般財源が増となっていることが影響し、指数は0.4ポイント下落した。類似団体に対し、人件費の割合は低く推移しているのは、職員数が少ないことに加え、消防、学校給食業務を一部事務組合で行っていることが挙げられる。新陳代謝効果の減退により、人件費は上昇傾向であることから、本町にとって適正な職員給与のあり方の検討に取り組む。 | 物件費の分析欄類似団体平均と比較すると、低く推移している。平成29年度では橋りょう維持事業計画策定点検業務委託料(31,174千円)などの増要因と、情報セキュリティ強化対策事業パソコン等機器購入の終了(-12,085)などの減要因により物件費総額としては38,403千円の増があったが、比率としては前年度と同じ指数となっている。物件費については、引き続き、維持管理経費や事務事業の見直しをい、効率的な財政運営に努める。 | 扶助費の分析欄前年度は、一時的に指数が減少したが、平成29年度おいて前年度分の保育に係る国県負担金の償還(71,953千円)を行ったことから急激な上昇となっている。特殊要因を控除した指数は9.0%程度と試算され、扶助費の割合が上昇していることがわかる。子育て、高齢者、障害者支援は町の重点施策であるが、国県の適切な役割分担のもと、単独事業の見直しなどにより、扶助費の上昇を抑制していく。 | その他の分析欄その他の経常収支比率は、類似団体平均を下回っているが、平成29年度は0.4ポイント上昇している。これは、介護保険特別会計などへの繰出金が58,165千円の増となったことが影響している。各保険事業への繰出に関しては、加入者数の状況と保険料のバランスについて検討を行い、経費節減と適正な事業促進に努める。 | 補助費等の分析欄広域消防負担金(物件費・公債費)が38,339千円の増、土地改良区補助金が9,718千円の増など増要因があるが、経常一般財源が150,088千円の増となっていることが影響し、前年度並みの比率となった。高い指数となっているのは、ごみ処理、消防、学校給食業務等に係る、一部事務組合への負担金等が主な要因である。今後、一部事務組合所有資産の老朽化対策等が予定されているため、補助費の増加が懸念される。 | 公債費の分析欄公債費は前年度より0.4ポイント上昇した。これは国営神流川沿岸土地改良事業債、上里中学校屋内運動場(平成28借入分)に係る償還が開始となったことによるもの。8億円を超える償還ピークは平成34年度まで続き、その後減少していくと予想しているが、防災行政無線のデジタル化事業、公立保育所の改築など大きな事業に対しては地方債の発行が見込まれる。減債基金の活用や、計画的な地方債発行により償還額の平準化に努める。 | 公債費以外の分析欄扶助費指数、その他指数に減少があったものの、それ以外は概ね増加となったことにより前年度比で2.1ポイント上昇した。将来的には、高齢化による扶助費の増加や、一部事務組合等への補助費の増加などが見込まれ、さらなる財政の硬直化が懸念されることから、全体のバランスに考慮し、計画的な基金への積立てや事業選択により、経常経費の抑制に努める。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄平成29年度の大きな特徴としては、民生費が民間保育所等整備交付金232,723千円などにより全体として10.6%、364,166千円増額、教育費が上里中学校屋内運動場改築事業の皆減-560,935千円などにより全体として8.7%、132,391千円減額、公債費が国営神流川沿岸土地改良事業債、臨財債の償還、また平成28年度に借り入れた上里中学校屋内運動場に係る償還が開始となったことにより、全体として4.4%、35,210千円の増額となっている。民生費や教育費の増減については臨時的要因によるものだが、公債費の増額は今後も継続し、9億円前後の償還ピークが平成34年まで続くと見込んでいる。その他の特徴としては、総務費が税制調整基金の積立てを抑制したことが影響し、74,962千円の減額、農林水産業費は財源を伴う農業関連補助事業の減少などにより25,050千円の減額、教育費が上里中学校屋内運動場改築事業の皆減などにより132,391千円の減額などとなった。すべての項目について、類似団体の平均値を下回る結果は、上里町の人口に対する財政規模が小さいことを示している。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄本町の特徴として、ごみ処理、消防、学校給食業務を一部事務組合で行っていることや、人口に対する職員数が少ないことにより、人件費は同級他団体平均を大きく下回っている。他の性質別歳出においても概ね平均を下回るものとなっており、人口に対するコストが低いとことを示している。補助費に増減が目立つが、これは経営体育成条件整備事業補助金(雪害)が平成26・27年度に実施されたことや、平成29年度には民間保育所整備に伴う交付金(232,723千円)による増など、臨時的要因によるものである。扶助費は、社会保障費の内、障害福祉サービス費が24,381千円の増、障害児通所給付費が19,746千円の増など、障害給付の増加により昨年度に引き続き増額となった。総額では、前年に対し3.3%、61,995千円増加し、1,931,450千円となっている。普通建設事業費は上里中学校屋内運動場改築事業の皆減などにより総額として323,573千円の減と大きく減額となっている。公債費は国営神流川沿岸土地改良事業債、臨財債の償還、また平成28年度に借り入れた上里中学校屋内運動場に係る償還が開始となったことにより、全体として35,210千円の増となっている。平成34年度まではこの償還ピークが継続するものと分析している。繰出金は高齢化の進行などにより、介護保険特別会計繰出金が34,566千円の増、後期高齢者医療事業会計繰出金が19,175千円の増となった一方で、国民健康保険特別会計繰出金は社保移行や後期高齢への移行による事業規模の縮小により99,845千円の減となり、繰出金総額は46,091千円の減となっている。積立金は、小中学校校舎老朽化対策などを見込み教育施設整備基金積立金227,780千円、防災行政無線デジタル改修や公立保育所建築事業による交際費の増額を見込み減債基金積立金99,769千円を中心に積立を行った。 |
基金全体(増減理由)健全な財政状況を反映し、基金総額は増加傾向にある。各事業への充当額に対し、積立額が上回ったことにより、基金残高は443百万円の増額となった。(今後の方針)財政調整基金や減債基金については、財源調整や公債費の上昇にあわせ、一定程度の残高を維持する必要がある。また、特定目的金はアセットマネジメントに基づく公共施設等の維持更新を見据え、計画的な積立てを行う。 | 財政調整基金(増減理由)平成29年度においては、176,440千円の取崩しに対し、他の特定目的基金への積立てを重視したため、積立ては741千円にとどまっている。(今後の方針)財政調整基金は、平成24年度決算のピークに減少。平成29年度決算後は996,544千円となった。上里町総合振興計画により「標準財政規模費20%を目標とする」としているため、12億円程度の積立てが目標となるが、その残高が問題視される側面もあるため、当面は、具体性を持った特定目的基金の活用を重視していく。 | 減債基金(増減理由)平成29年度においては、100,000千円の取崩しに対し、今後の公債費の増額への備えとして150,000千円の積立てを行った。(今後の方針)減債基金は、平成27年度まで計画的に積立を行ってきましたが、平成28年度から緊急防災減災事業債の償還が本格的に開始となり、毎年1億を取り崩している。償還ピークへの対応や、新たに発行する見込みとなっている「緊急防災減災事業債」や「公共施設用適正管理事業債」の償還財源として、重要性の高い基金と位置付け、併せて積立てを強化していく必要がある。 | その他特定目的基金(基金の使途)「公共移設等用地取得及び施設整備基金」道路事業や庁舎など公共施設全般の新規取得、更新、維持管理に充当する。「いきいき福祉基金」民間保育所整備への補助や公立保育所の整備、老人福祉センター事業など、福祉の増進を図るために実施する事業に充当する。「教育施設整備基金」小中学校や体育館、公民館整備事業等に充当する。(増減理由)公共施設等用地取得及び施設整備基金は町営上里ゴルフ場用地取得費用として26,228千円の取崩しに対し、121,755千円の積立てを行った。いきいき福祉基金は民間保育所等整備交付金の財源として22,000千円の取崩しに対し、公立保育所整備に向け250,035千円の積立てを行った。教育施設整備基金は上里中学校改築工事に係る外構工事や上里東小学校・七本木小学校のプール改修の財源などとして107,348千円の取崩しを行った。また、小中学校の長寿命化や大規模改修を見据え、374,516千円の積立てを行った。(今後の方針)特定目的金は公共施設の維持更新や老朽化対策の財源とするものであり、平成31年度に策定見込の「上里町公共施設等個別施設計画」に基づき、本格的な更新に係る事業計画が開始されることとなる。平成29年3月の「公共施設維持管理等調整プロジェクトチーム」の報告によると「公共施設の多くは設置後40年を経過しているものが多く、今後9年以内に修繕が必要な施設が97.07%、総額は78億6千万円」と試算されている。安定的な行財政運営のためには、各公共施設の適切な維持補修により、更新計画の長期化を行い、単年度財政需要の減少と平準化を図るとともに、財源については、補助事業を最大限に活用することを基本とし、併せて地方債や基金の有効活用により、一般財源の充当を出来るだけ抑制する必要がある。このようなことから、今後、発生する多額な公共施設更新経費等への備えとして、現在、特定目的金の積立てを強化している。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄前年に引き続き上昇し、類似団体平均を上回る償却率となっている。平成29年度中には公共施設の大きな更新等が行われなかった中で、各施設の減価償却が進んだことが示されている。消防施設が22.4%、庁舎が43.2%と比較的低い償却率となっている一方で、他の施設は概ね50%を超える償却率となっている。特に学校施設が72.1%、体育館が71.5%と高い償却率となっており、教育施設を中心に公共施設の老朽化が進んでいることを示している。 | 債務償還可能年数の分析欄地方債発行の抑制などにより地方債残高が減少していることから、類似団体平均を下回ったもの考えられる。今後、新たな年度の値が示される中で、詳細な分析を行う。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率の減少は、地方債の減少に加え、アセットマネジメントに基く公共施設の更新への備えとして充当可能基金の積立てを強化したことが主な要因となっている。現在、公共施設個別施設計画の策定を行っているところであるが、老朽化が顕著な町民体育館や一部の小中学校、二園の統合を行う公立保育所については、平成30年度以降、順次、大規模な改修や建設が予定されている。その財源として、新たな地方債の発行や、充当可能基金の取崩しが見込まれており、これにより将来負担比率が増加するとともに、有形固定資産減価償却率の減少が想定される。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率は平成24年度をピークに順調に減少。実質公債費比率も平成25年度をピークに大きく改善をしているが、平成28年度決算における実質公債費比率の改善は平成25年度に大きく上昇した単年度公債費比率16.7%の影響を受けなくなったことが要因となっていて、上里中学校(屋内運動場)改築事業債の償還が開始されるなど、単年度公債費比率は上昇傾向にある。充当可能基金の積立て強化により将来負担比率は減少しているが、今後、防災行政無線デジタル化事業(320百万円)や公立保育所整備事業(560百万円)、による新たな地方債発行により、両比率とも悪化していくものと想定され、減債基金の適正な運用などにより健全な財政運営を図る必要がある。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄学校施設の有形固定資産減価償却率が72.1%、公民館も65.2%と比較的高い数値となっている。町内の小中学校や地区公民館は昭和48~59年にかけて建築されたものが多く、更新時期を迎えている。公共施設総合管理計画や劣化状況調査などを経て、先行的に、老朽化や劣化の著しい神保原小学校と上里北中学校については平成31年度(令和元年度)の改修にむけ準備を行っている。これらを含め、上里町においても公共施設の老朽化対策が大きな課題となっているが、今後、公共施設等個別施設計画(令和2年度策定見込)や、公共施設立地適正化計画(令和3年度策定見込)に基づき、計画的な更新を行っていく必要である。また、認定こども園等の一人当たり面積が低くなっているが、これは、公立保育所が2園、民間保育所等が5園と、民間の比率が高いことによるもの。また、児童館の一人当たり面積が多くなっているのは、町内五つの小学校すべてに公立の児童館が配置されていることによるもの。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄消防施設の減価償却率が22.4%と低い数値となっているのは、平成27年度、平成28年度と消防庁舎の更新を行ったことが影響している。また、一般廃棄物処理施設の一人当たり有形固定資産額が他の団体と比較し高い数値となっている。これは小山川クリーンセンター(ごみ)と利根グリーンセンター(し尿)の固定資産額に対し、分母となる人口が少ないことが要因となっている。消防施設や一般廃棄物処理施設は一部事務組合「児玉郡市広域市町村圏組合」で事業を行っており、構成市町で按分により事業費等の負担を行っている。その他、保健センター65.2%や、福祉施設(老人センター)62.0%など、医療・福祉関連の施設について比較的償却率が高くなっていることから、公共施設の更新にあたっては、それらの施設の優先順位が高くなることが想定される。また、体育館・プールの償却率が71.5%と高い数値となっている。昭和62年度建築の町民体育館の老朽化が主な要因となるが、これは平成30年度において更新工事(109百万円)が実施されている。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等については資産総額が前年度に比べ272百万円、0.64%減少している。公共施設や教育施設の整備などに係る基金積立金の増により基金総額が462百万円増加しているが、減価償却による資産の減少分が上回ったことによる減となっている。有形固定資産については将来に向けた維持管理や更新により支出が見込まれるものであるため公共施設等総合管理計画等に基づき施設の集約化・複合化を進め、公共施設等の適正な管理運営に努める。負債については前年度に比べ250百万円、2.58%の減となった。変動の大きいものは地方債(固定負債)で、上里中学校改築事業に係る緊急防災減債事業債などの地方債償還額が発行額を上回ったことにより254百万円の減となった。水道事業、下水道事業会計を加えた全体では、資産総額は前年度に比べ542百万円、1.03%減少し、負債総額は前年度に比べ570百万円、3.33%減少した。資産総額は上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していることにより、一般会計等に比べ9,667百万円の増となった。負債総額についても施設整備や更新に係る借入が影響し、7,097百万円の増となった。土地開発公社、社会福祉協議会などを加えた連結では資産総額は前年度に比べ649百万円、1.12%減少し、負債総額は前年度に比べ681百万円、3.71%減少した。土地開発公社の保有する現金預金や児玉郡市広域市町村圏組合、本庄上里学校給食組合などの一部事務組合の資産を計上したことにより、一般会計等に比べ資産総額は14,994百万円の増、負債総額についても一一部事務組合の借入金等により8,253百万円の増となった。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等については経常費用が8,308百万円となった。人件費等の業務費用は4,330百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は3,978百万円であり、業務費用が移転費用より多い。最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等の3,092百万円であり純行政コストの38.33%を占めている。公共施設の集約化・複合化を見据え、施設の適正管理により経費の圧縮に努める。全体では、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため一般会計に比べ経常収益が588百万円の増となったが、国民健康保険特別会計などの負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が4,808百万円の増となり純行政コストは5,266百万円の増となった。連結では、連結対象企業との事業収益を計上しているため、一般会計に比べ経常収益が876百万円の増となった。人件費や移転費用などにより経常費用が7,487百万円の増となり、純行政コストは6,613百万円の増となった。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等については税収等の財源7,992百万円が純行政コスト8,067百万円を下回ったため、本年度差額は△74百万円となり、純資産残高は23百万円の減となった。補助費や社会保障経費の増加が要因の一つであるが、地方税の徴収業務の強化にも継続して取り組み、自主財源の確保に努める。全体では、国民健康保険などの特別会計の税収や保険料が含まれることから、一般会計等に比べ財源が5,320百万円の増となり本年度差額は54百万円、純資産残高は2,573百万円の増となった。連結では後期高齢者医療広域連合の国県等補助金が財源に含まれることから、一般会計等に比べ財源が6,671百万円の増となり、本年度差額は58百万円、純資産残高は6,741百万円の増となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等については、業務活動収支は860百万円であったが、投資活動収支については児玉工業団地アクセス道路事業や公共施設等の維持管理、更新に係る基金積立金などへの支出により△747百万円となった。財務活動収支については地方債の償還額が発行額を上回ったため△218百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から105百万円減少し、748百万円となった。全体では、国民健康保険などの特別会計の税収や保険料、水道料金等の使用料などが含まれるため業務活動収支は一般会計等と比べ312百万円の増となり1,172百万円となった。投資活動収支については水道管や下水道管の更新などにより△920百万円となっている。財務活動収支については、地方債の償還額が発行額を上回ったため△482百万円となった。連結では、後期高齢者医療広域連合などにより業務活動収支は一般会計等と比べ466百万円の増となり1,326百万円となった。投資活動収支では児玉郡市広域市町村圏組合の施設整備などの支出により△959百万円となった。財務活動収支は地方債の償還額が発行額を上回ったため△573百万円となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額が類似団体を大きく下回っているが、公共施設等の維持管理に係る基金の積立を計画的に行っているものの、減価償却が進んでいることに加え、取得価格が不明な小中学校の設備や防火水槽などの工作物を備忘価額1円で評価していことによるものである。歳入額対資産比率については類似団体を0.2年上回り、有形固定資産減価償却率が類似団体を1.6%下回っているが、概ね近い数値となっている。老朽化した公共施設の複合化や長寿命化を検討し、適正管理に努める。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率については類似団体と同程度となっている。純資産については税収等が増となった一方で、補助費や社会保障経費などの費用の増加に伴い、財政調整基金の取り崩しなどが影響し昨年度に比べ23百万円の減となっているため、行政コストについては一層削減に努めていく。将来世代負担比率は類似団体平均を4.1%下回っている。今後見込まれる公共施設の改修や更新については、対象となる地方債を厳選した上で積極的に基金を活用し、将来世代の負担の減少に努めていく。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たり行政コストは類似団体を10万円下回っている。特に、純行政コストのうち、社会保障経費が増加していく一方で、行政コスト全体額に対する人件費の割合が小さいことが影響し類似団体と比べ住民一人当たり行政コストが低くなる要因と考えられる。しかしながら今後、新採用職員が増加していくことが見込まれるため、人件費の上昇や児玉郡市広域市町村圏組合での施設の更新に係る補助金の増加などにも注視していく。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民一人あたり負債額は類似団体を11.7万円下回っている。これは臨時財政対策債の発行額の抑制や償還の進捗、退職手当引当金が減少していることが要因である。基礎的財政収支については、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため613百万円となり、類似団体を上回っている。投資活動収支が赤字であるのは、地方債を発行し児玉エ業団地アクセス道路事業や藤木戸勝場線歩道整備事業など行ったことが要因となっている。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況類似団体との比較では1.6%の減となったが、物件費や維持補修費などの経常費用の削減に努め、受益者負担比率の引き上げに努める。特に維持補修費については今後、老朽化した施設の集約化や長寿命化により、費用の削減を行う。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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