埼玉県深谷市の財政状況(最新・2024年度)
埼玉県深谷市の財政状況について、2024年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2024年度)
財政比較分析表(2024年度)
財政力指数の分析欄
類似団体平均を大きく上回っているが、県内平均を0.02ポイント下回っている。本市は合併特例債を中心とした交付税措置において有利な地方債を積極的に活用しており、これが基準財政需要額を押し上げていることにより、本指標が比較的低水準となる傾向にある。口座振替の促進等を通じた滞納対策により、市税収入を増加させ、指標の改善をはかる。
経常収支比率の分析欄
令和6年度は1.6ポイントの上昇(悪化)となっており、90%に到達した。歳入は、定額減税に対応した地方特例交付金の増や再算定の影響に伴う普通交付税の増により、約9億円の増となったが、一方で歳出において、人事院勧告による職員人件費の増や会計年度任用職員への勤勉手当支給開始により、経常的経費が前年度比約14億円の増となり、歳入の増と比較し、歳出の増が大きくなったことによる。類似団体内では良好な水準ではあるものの、経年では悪化傾向にあることから、公債費の抑制やICTの活用により経常経費の節減に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
令和6年度は類似団体平均の増加(悪化)に対し、前年度と同水準であるが微減(改善)となっている。増加要因は、燃料価格高騰の影響による電気料・委託料など物件費の増によるものである。要因については大規模キャンペーンを実施しない年度であったことによる地域通貨推進事業の減に伴う物件費の減であり、実態としては悪化傾向にあると考えられる。今後も人事院勧告等の影響による人件費の増や物価高騰に伴う物件費の増加が見込まれ、今後も数値の悪化が懸念されることから、定員管理計画の見直しや適切な執行を通じて、数値の改善を図る。
ラスパイレス指数の分析欄
昨年に引き続き指数は減少し、全国市平均を下回る結果となった。主な減少要因としては、経験年数階層内における指数寄与率の高い職員の退職や階層移動など、職員構成の変動によるものである。今後も、人事院勧告など国や他団体の動向を注視しながら、ラスパイレス指数及び給与水準の適正化に努める。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成18年度の合併以降、職員数の適正化に取り組んできたため全国平均、類似団体平均を下回っており、県平均と同水準である。なお、当市は1市1町の消防事務を担っており、これを一部事務組合ではなく、消防事務委託方式により事務を受託していることから、その分の職員数が多く計上されている。
実質公債費比率の分析欄
過去5年間良好な数値を維持している。これは合併特例債をはじめとした交付税措置率の高い地方債を積極的に活用していることによるもの。大規模な普通建設事業に係る地方債の償還が順次開始し、公債費負担が増加する見込みであるため、指標を注視し、計画的な償還及び借り入れを行い、健全な財政運営に努める。
将来負担比率の分析欄
過去5年間、本市においては算定無しという良好な状況を維持している。これは、交付税算入率の高い地方債の活用や、計画的な基金への積立、臨時財政対策債の発行抑制による地方債残高抑制によるものである。今後も将来を見据え、新たな歳入確保策の模索、交付税措置率の高い地方債の活用、地方債の発行抑制など、健全な財政運営に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2024年度)
人件費の分析欄
令和6年度の人事院勧告等に基づき、初任給の大幅引き上げや若年層に重点を置いた給料表の引上改定等を実施したことにより、人件費率は昨年度を上回る結果となった。また、会計年度任用職員の人数増、報酬水準の上昇、また期末・勤勉手当の支給月数の増などの要因のため、埼玉県平均を上回る結果となっている。今後も、職員数の適正管理と併せて、給与制度や各種手当の支給について検討を重ね、人件費の抑制に努める。
物件費の分析欄
前年度から1.0ポイントの上昇(悪化)となっており、類似団体で数値は最下位となっている。新型コロナウイルスワクチンの定期接種化に伴う、予防接種事業に係る経常的経費が約1.3億円増加したことが要因である。本比率については、人件費とともに類似団体平均と特に乖離が大きい比率である。コスト削減を徹底し、指標の改善に努める。
扶助費の分析欄
前年度比0.1ポイントの上昇(悪化)となっており、類似団体平均を上回っている。保育料完全無償化の影響による私立保育施設に対する扶助のほか、障害者支援にかかる経常的経費が約1.6億円増加したことが要因とみられる。今後も扶助費の増加による、財政運営の硬直化が懸念されることから、可能な範囲で見直し等を進め、状況の改善を図る。
その他の分析欄
前年度比0.5ポイントの増加(悪化)しており、分子となる繰出金の増加が主な要因である。類似団体と比較すると良好な数値であるが、引き続き、健康づくり支援による医療費適正化や国保税の収納強化などを通じ、繰出金規模の適正化を図る。
補助費等の分析欄
前年度比0.4ポイント下降(改善)している。一部事務組合に対する負担金が約1.4億円減少したことが主な要因。この負担金については年度間での増減が大きく、影響を受けやすくなっている。本市では予算編成と並行して見直し方針に基づいた補助金調査を実施しており、適正な補助金の運用に努めている。今後もこの取り組みを継続し、引き続き良好な水準を維持する。
公債費の分析欄
前年度比0.2ポイント下降(改善)しており、引き続き類似団体内最小の数値となっている。歳出全体に対する公債費の割合が比較的低いことからこの差が生じているものとみられる。大規模事業に係る償還が順次開始していくことから、今後の指標悪化が懸念されるため、自主財源の確保や地方債の発行抑制を通じ、良好な水準の維持に努める。
公債費以外の分析欄
前年度比1.8ポイントの増加(悪化)しており、継続して類似団体平均を上回っている。物価高騰の影響により、類似団体も含めて上昇局面であり、今後も指標の悪化が懸念される。今後も、定員管理計画の見直しや、物件費の見直しなど、数値の改善に向けた取組を推進していく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
目的別歳出の分析欄
目的別歳出について、民生費の構成割合が最も高く、住民一人当たり195,343円である。前年度と比較し増加している主な要因は、定額減税補足給付金の実施(約11億円の増)などの国の社会保障施策に対応したものである。今後もこども館・幼稚園複合施設の建設等により民生費支出が大きくなる見込みである。全体的に類似団体平均を下回っているが、商工費については令和4年度以降に類似団体平均を上回っている。これは、地域通貨ネギーを活用した物価高騰対策を実施したことによるものだが、基本的には裏付けとなる財源(地方創生臨時交付金、発行収入)があるものであり、財政負担が大きく増加するものではない。令和6年度は大規模なキャンペーンを実施していないため減少している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2024年度)
性質別歳出の分析欄
ほぼすべての費目で類似団体平均の水準を下回っており、堅実な財政運営を維持していることから、今後についても事業の精査・見直しを継続し、同水準の維持に努める。その中で、住民一人当たりの新規整備に係る普通建設事業費は、類似団体平均を大きく上回っていることから、将来的な維持管理費の増が懸念される。一方で、更新整備に係る普通建設事業費については類似団体内最下位の数値となっており、施設の老朽化が進んでいる。今後も普通建設事業について財源の配分や実施する大規模事業について必要に応じて見直しを図り、規模の適正化に努める。扶助費について増加傾向にあり、経常収支比率の悪化など財政状況に影響を及ぼすことから、適正水準についても検討していく必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2024年度)
分析欄
令和6年度は標準財政規模に対する実質収支が増加しているが、標準財政規模に対する財政調整基金残高は減少している。標準財政規模が対前年度で2.6%増加(約8.5億円)したのに対し、実質収支は11.8%の増加(約4.1億円)、財政調整基金残高は1.2%の増加(約2.0億円)であったためである。財政調整基金残高については、効率的・効果的な事業執行に伴い発生した実質収支について決算時点で積み立てを行っているため、一定規模の財政調整基金を維持している。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2024年度)
分析欄
すべての会計において実質赤字は生じておらず、財政健全化法上の水準はクリアしている。しかしながら、一般会計からの多額の繰入金により収支を維持している会計があり、税率や使用料の適正化について、収支計画等に基づいて適切に実施する必要がある。一般会計については、今後、少子高齢化社会や人口減少の進展に伴い税収増が見込めないなか、定年延長による人件費の増、大規模事業に係る地方債の償還開始による公債費の増、社会保障関係支出の拡充による扶助費の増など、義務費の増加が継続するものと見込まれるため、より一層健全な財政運営となるよう、適正規模の基金の維持や、財源の確保策の推進に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
実質公債費比率はマイナス数値が継続しており、令和6年度は-1.5%となっている。元利償還金等を算入公債費等が上回っていることから生じており、本市においては合併特例債等の交付税措置率の高い地方債の活用と、臨時財政対策債の発行抑制による元利償還金の抑制によるものである。合併特例債については令和7年度に活用終了するが、引き続き、借入を行う場合は交付税措置率の高い起債を中心に活用し、良好な水準を維持していく。
将来負担比率(分子)の構造(2024年度)
分析欄
将来負担比率の分子のうち、増加要因となる地方債現在高については、起債額を償還額が上回ったことから、前年度比減少となった。公営企業債等繰入見込額については減少傾向にあり、公営企業における経営の健全化がうかがえる。減少要因となる充当可能財源については、財政見通しに留意した予算編成と、効率的・効果的な事業執行による充当可能基金が増加しているが、過去の起債に係る交付税算入期間の終了に伴い、基準財政需要額算入見込額は減少している。差引で将来負担比率としてはマイナス数値となり、将来負担なしと判定されている。しかしながら、今後も大規模な普通建設事業が控えていることから、地方債の発行抑制や、コスト削減による充当可能基金の確保を通じ、健全な財政状態の維持に努める。
基金残高に係る経年分析(2024年度)
基金全体
(増減理由)決算剰余金などの財政調整基金への積立(約1,887百万円)、決算剰余金などの公共施設整備基金への積立(約939百万円)、ふるさと納税寄附金などの産業価値創出基金への積立(約738百万円)などにより、基金全体としては約1,051百万円の増となった。(今後の方針)効率的・効果的な予算執行による歳出抑制や交付税の増など、近年の状況により短期的には現在の基金規模を維持できるものの、これまでの大規模事業に係る地方債の償還開始による公債費の増、近年トレンドとなっている人件費や扶助費の増、予定されている大規模事業の実施による財政出動などの要因から、中長期的には減少となる見込みである。今後も引き続き、DX推進による人件費の抑制や歳入確保策の推進などを通じ、持続可能な財政運営に努める。
財政調整基金
(増減理由)効率的・効果的な予算執行による歳出抑制による決算剰余金の積立や、普通交付税の再算定に伴う追加交付のような増加要因があった一方で、大規模事業の進捗による市費負担の増や人件費・扶助費の増などの減少要因があったことで増加は抑制され、約2億円の増となっている。(今後の方針)過去の災害対応時における財政出動の教訓から、最低でも40億円程度の基金残高を維持することとしている。令和6年度決算時点では余裕があるように見えるものの、今後予定されている大規模な普通建設事業などの状況を考慮すると、中長期的には減少していく見込であるため、今後も中長期的な財政見通しを踏まえた予算編成やコスト削減を通じ、適正な基金規模の維持に努める。
減債基金
(増減理由)基金運用利子の積立を行ったことで、約4百万円の増となっている。(今後の方針)普通建設事業の実施にともない、地方債残高が令和7年ごろにピークを迎える見込みとなっている。一般会計としては令和4年度から公債費が30憶を超えており、今後も継続する見込みであることから、当該基金についても活用を検討し、公債費負担の抑制に努める。
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設の整備に要する経費の財源産業価値創出基金:産業の特性を活かし、付加価値を創出する事業の財源まちづくり振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興を図る事業の財源(増減理由)公共施設整備基金:小・中学校施設整備維持事業や深丘園運営事業などの事業に約602百万円を取り崩したが、決算剰余金などを積み立てたため、約288百万円増加した。産業価値創出基金:使途にあたる事業に236百万円を取り崩したが、ふるさと納税寄附金として多額の寄附があったことなどの理由により、約738百万円の積立を行ったため、増加した。まちづくり振興基金:ふるさと納税寄附金など約230百万円を積み立てたが、使途にあたる事業に241百万円を取り崩したため、減少した。(今後の方針)公共施設整備基金については、公共施設適正配置の進捗や、各公共施設の更新時期の到来による大規模改修による取崩額の増加が見込まれるため、基金残高を注視しつつ有効活用を図る。まちづくり振興基金については、一部ふるさと納税寄附金を積み立てているが、用途が渋沢栄一の顕彰等に係る事業に限られているため、具体的な活用方法について検討を行い、有効活用を図る。産業価値創出基金をはじめとしたその他の特定目的基金についても、各基金の目的を踏まえ、適切に管理、活用を図る。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
令和5年度は前年度比1.4ポイントの上昇となっており、施設の更新よりも減価償却の金額が大きかったことを示している。概ね類似団体平均の推移と同様の推移となっているが、類似団体平均を上回っていることに留意が必要である。本市では公共施設適正配置計画に基づき公共施設の統廃合に着手しており、本指標を注視しつつ、計画的かつ効果的な施設の適正配置を進める。
債務償還比率の分析欄
令和5年度は443.2%となっており、類似団体平均と比較して前年同様良好な数値を維持している。主な要因としては、将来負担額から差し引く充当可能基金が他市と比べて大きいことが考えられる。充当可能基金については扶助費や人件費の増、今後も控えている大規模事業の進捗により減少していく見通しであることから、指標の悪化が懸念される。事業の精査や起債メニューの厳選等を通じ、良好な水準の維持を図る。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
これまでの合併特例債をはじめとした交付税措置率の高い地方債の活用や、臨時財政対策債の発行抑制の結果、将来負担比率については数値無し(バー表記)となっていることから、グラフ上表示されていない。一方で、合併旧団体から引き継いだ施設について同種の施設を複数保有し、老朽化が進んでいることなどの理由から有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高くなっている。今後、公共施設適正管理計画に基づき、施設の統廃合を進めることを通じ、当該数値の改善に努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
両指標の相関関係について、本市については将来負担比率がバー標記かつ実質公債費比率が負数値であるため、グラフ上も表示されない状態である。これは、理論上は、現在及び将来の公債費負担について、交付税等の財源により賄うことができるということを意味しており、健全な財政状況であることを示している。今後、交付税措置上有利な起債の償還終了などに伴い、両指標の悪化が見込まれることから、推移について注視を継続するとともに、自主財源の確保策の推進等を通じて健全で持続可能な財政運営の維持に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は学校施設であり、特に低くなっている施設は公民館である。学校施設については、市域が広く、学校施設の数が多い(小学校19校、中学校10校)ことから、施設の老朽化のペースが速いことが要因と見られる。令和2年度に長寿命化計画を策定しており、今後は老朽化が著しい学校から、大規模改修を順次進めていくこととしている。公民館については、合併旧団体の公民館について、複合化を含めた更新を実施したことにより、良好な数値を維持しているものの、他市と比較して施設数が多く(したがって一人当たり面積は他市と比較して大きい)、老朽化による指標の悪化が懸念されることから、今後は旧深谷市の公民館についても、更新時期に合わせて適正配置を検討する必要がある。一人当たり数量の面では、幼稚園・保育所等の一人当たり面積が類似団体を下回っているが、これは保育園2園について民営化したことに伴い床面積が減少した為である。待機児童は発生していないことから、私立保育園を含めた市内全体での保育体制は充足しているものと考えられるが、引き続き状況を注視していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)
施設情報の分析欄
ほとんどの類型において、有形固定資産減価償却率は類似団体平均より上回っており、全体的な老朽化の進捗が見られる。そのような状況下で良好な数値を示しているのが、消防施設及び庁舎である。消防施設については令和2年度に各分署の建替え工事がおおむね完了したことにより、良好な数値を維持しているものの、老朽化著しい消防施設が2カ所残っており、また消防庁舎についても部分改修を要する時期が到来している。消防行政は人命に直結する業務であることを踏まえ、良好な状態を維持していく。庁舎については、令和2年度に新庁舎が完成し、供用が開始されたことによる。福祉施設について有形固定遺産減価償却率が急増しているが、これは高齢者施設であるもくせい館について、施設の統廃合に伴い廃止となったことに起因している。同一区分内の他の施設について老朽化が進んでいることを示しており、引き続き施設の適正配置を進める必要がある。一人当たり面積はすべて類似団体平均を下回っており、他市と比較して保有施設のスリム化が図られていると考えられる。このことが施設の維持管理費の削減につながるよう、引き続き各施設におけるコスト削減を推進していく。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2023年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2023年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,184百万円の増加(+0.6%)となった。特に金額の変動が大きいものは投資その他の資産(+1,633百万円+7.1%)だが、これは産業価値創出基金をはじめとした特定目的基金への積立の結果である。固定資産についてはインフラ資産の減少が大きいが、減価償却による資産の減が、道路等の整備による取得価格の増を上回ったことから、1,897百万円の減(▲3.2%)となったもの。負債総額としては802百万円の減少となっているが、このうち地方債(固定負債分、流動負債分)について、477百万円の減少となっており、地方債による資金調達を抑制したことが確認できる。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は54,295百万円となり、前年度比965百万円の増加(+1.8%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は27,575百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は26,720百万円であり、業務費用が移転費用を上回った。一方で前年度と比較すると行う費用は減(▲2.3%)、移転費用は増(+6.4%)となっている。これは、低所得世帯向けの各種給付の実施が起因するものとみられ、令和6年度にも定額減税調整給付を実施することから、今後も増加が見込まれる。経常収益についても前年度比371百万円の増(+9.6%)となっているが、物価高騰対策として実施した地域通貨のポイントバックキャンペーンに伴う地域通貨発行収入の増が主な要因である。純経常行政コストについては593百万円の増、(+1.2%)、純行政コストについても881百万円の増(+1.8%)となっており、コスト増の傾向がみられることから、引き続き財政の効率化や、受益者負担の適正化に取り組む必要がある。
3.純資産変動の状況
一般財源等においては、純行政コストは881百万円増加、税収等の財源は701百万円増加であり、純行政コストの方が増加幅が大きいが、財源の範囲内での支出となっており、本年度差額としては364百万円の黒字(前年度比▲180百万円)となった。純行政コストの増、税収等の財源の増ともに、低所得世帯向けの給付金実施が主な要因と考えられるが、本年度差額の黒字はキープしており、限られた財源を有効活用して事業を執行していると考えられるため、水準維持に努める。またその状況下でも効率化を図り、より有効な財源活用を図る。なお、ふかや花園駅前土地区画整理事業に係る換地処分により、無償所管替については1,263百万円の増が発生、純資産変動額は1,197百万円の黒字となり、純資産残高は増加した。
4.資金収支の状況
業務活動について、前年度と比較して収支の黒字額が減少(▲178百万円)した。前年度と比較して、支出、収入ともに増加しているものの、支出の増加幅の方が大きく、特に移転費用支出については1,810百万円の増となっている(業務費用支出は661百万円の減)。しかしながら、令和2年度以前と比較すると十分な規模の黒字を確保できているため、比較的問題のない水準と考えられる。投資活動収支については前年度と比較して2,451百万円の増となっており、赤字額が抑制されている。要因としては、決算剰余金等の発生による、基金積立支出が前年度と比較して減少したためである。財務活動収支については、前年度比+601百万円となったが、前年度に引き続き赤字である。投資活動の赤字は、借り入れによる資金調達の金額を、起債の償還額が上回っていることを意味しており、すなわち市債の残高が減少していることを示している。したがって将来負担の減少を意味しており、財政の健全性は向上したと考えられる。
財務書類に関する情報②(2023年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額については、前年度から1.1万円の増となっている。基本的には減少=悪化と判断される指標だが、資産が多ければその更新費用も増加するため、適正規模の維持に留意していく。歳入額対資産比率について、前年度比0.6年の増となっており悪化している。分子となる資産が増加、分母となる歳入が減少したことによるが、主な要因としては特定目的基金への積立による資産の増などが考えられる。有形固定資産減価償却率については前年度比1.4ポイントの上昇となっており、悪化している。要因としてはインフラ資産などの減価償却の金額が施設整備の金額を上回ったことによる。住民一人当たり資産額において類似団体平均値との乖離が大きいものの、全体的な推移としては類似団体平均値と同様の動きをしており、異常値を示しているものではないことから、今後も各指標について注視していく。
2.資産と負債の比率
純資産比率は前年度比0.6ポイントの増となっており、改善している。分母である資産については特定目的基金の増加等により増となったが、分子である純資産については税収等財源の範囲内にコストが抑えられたことなどから増となり、結果として改善となった。規模としては類似団体平均を下回っているものの、ほぼ同水準である。将来世代負担比率は前年度比0.6ポイントの上昇である。高すぎると将来世代の負担が重く、低すぎると現役世代の負担が重いという評価の難しい指標ではあるが、類似団体と同様の動きをしており、水準も基本的に近いことから、概ね問題はないと思われる。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは前年度比0.6万円の増となっている。人口減の一方で、移転費用をはじめとした純行政コストが増加したことから、この結果となった。一方で、住民一人当たり物件費は減少しており、物価高騰の局面の中、コスト上昇を最小限に抑制できていると勘がられる。なお類似団体平均値と比較すると大きく下回っていることから、効率的な財政運営を実現できていると考えられる。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は0.5万円の減となり改善している。要因としては市債の償還が進んだことにより地方債が減少したことが考えられる。類似団体平均値と比較しても良好な状況である。本市においては財源手当の状況を見て臨時財政対策債の発行の必要性を判断しており、負債額の抑制に努めている。基礎的財政収支は前年度に引き続き黒字となった。この要因としては、公共施設等整備費支出の減や、資産売却収入の増により投資活動収支のマイナス幅が減少したことによる。。類似団体平均値は前年度から減少しており、本市はそれを上回る結果となっているため、良好な水準を維持していると考えられる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は0.6ポイントの上昇(改善)となっており、改善傾向が続いている。これは分子に地域通貨発行事業収入が含まれており、地域通貨の普及に伴い指標が改善しているためである。類似団体平均値を大きく上回っているが、今後は施設に関する使用料についても見直しをはかり、受益者負担の適正化を推進していく。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
埼玉県深谷市の2024年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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